女騎士と少年魔導師~憧れの女性(ひと)と旅に出たら~三話 (Pixiv Fanbox)
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「リュミエールさんっ!」
「っ、う……く」
薄れる意識の中で額に熱を感じる。
目を開ければ、鎧を溶かし体毛を焦がす赤と背筋を反り返らせたまま奇声を上げる魔物……太い指が肩を滑り落ちると同時に大きく息を吸い、拾った剣で守りの薄い肘から右腕を断ち切る。
「はああっ!!」
そのまま獣人の後ろに回り込み、赤桃色に爛れて広く皮の剥けた首、背中と力任せに斬撃をぶつけ、人とは比較にならないほど固い皮膚と肉を真っ二つに食い込んだ刃先で抉り続けた。
切っ先が骨にぶつかれば、大木に当てた鋸を引くような過剰とも言える手応えが両掌を痺れさせる。
相手も最後の力を振り絞り残った腕を振り回すが、腐敗を感じさせる生臭い血飛沫が埃の溜まった床を暗赤に染め上げる頃には苦し紛れの反撃も終わり、獣人はその場に崩れ落ちたまますぐに動きを止めた。
「っ! さっきはよくも!」
赤が塗り込められた刃を、壁際に後ずさった魔刺花へ向ける。
風を切り左右を挟む触手を、相手の真正面目掛けて一気に走りながら一本ずつ刈り伏せて毒々しさに満ちた花弁の重なる中心に切っ先を突き立てた。
勝利を確信し、引き抜いた剣を高く上げる。
しかし、じくじくと粘液を吐き落とす灰茶色の傷口からリュミエールへと同色の煙が吹き付けられた。
「ううっ! な、何これ……」
抜けていく力……壁に背を預け、柄を滑らせる前に魔刺花が花弁を散らしガラス散らばる床に身を横たえたのが幸いだった。
「向こうからもまだ来ます、一旦外へ逃げましょう!」
「……そ、そうだね…………」
右腕が引っ張られた。
頬を強張らせるほどの冷気と腕を通じて流れる穏やかな温かさに顔を上げると、無数の氷柱が刺さり仰向けに倒れたもう一匹の獣人が。
生死を確認する間もなく、中庭に続く扉を突き破り現れた二匹目の魔刺花にリュミエールも立ち上がり剣を取る。
「動けますね? 外に出たら魔法で家ごと焼き払います」
温かさの正体は解毒の魔法だったのか、扉の先から続々と姿を見せる追っ手を背中に踏み出した足にも、柄を握る右手にも気怠さは感じられない。
前には呪紋を呟きながら走るソラフィス、直線を描き迫る手投げ槍へ刃を叩き下ろし、頭上でしなる触手を切り裂きつつ、玄関へ向かう彼に数歩遅れて自分も外に出た。
「よし、これでっ!」
両手が前に翳され、裾の長い上着がはためく。
十指の先には両手を広げても端に届かないであろう巨大な火球が。
「ソラフィス君、敵が!」
「…………行けえっ!」
全身を舐める、滲む汗さえ乾かす熱風……眩い灼熱の輝きは威勢良く長槍の先端を突き出した相手を屋敷の中に押し込み、割られた窓からは天へ昇る竜さながらに炎が噴き出した。
「全部、倒したのかな……?」
「まだです、あと一匹…………こっちへ来ます」
右手に聞こえるは、固く分厚い板を折り曲げるような音と重量のある落下音。
それらを辿れば、陽光に鱗を煌めかせる銀色の大蛇が大木を薙ぎ倒しながら坂を下っていた。
「鏡蛇、ですね。魔法だと分が悪いかもしれません」
自分の背より長い赤舌を出し、緑色の目で睨み下ろす相手。
背後には壁、左右どちらに走っても胴体からは逃げられないと蛇を見上げながら剣を構えるが、手の甲にふと細い指が添えられた。
「これで剣の切れ味が良くなるはずです、僕が魔法で鏡蛇の鱗を剥ぎますから……頭を狙ってください」
言葉が途切れると同時に小さな掌が離れた。
磨き抜かれて顔を映す刀身には青白い光、だが見惚れる間もなく大口を開けた魔物は、風切り矢を思わせる速度で一直線に二人へ向かう。
「今です、早く!」
魔物を取り囲む鈍色の魔法陣、地面から発せられた光が巨大な蛇を照らすと鏡面の鱗には細かい傷が生まれるが近づく頭部の動きは止まらない。
目の前を覆い尽くすぬめりを帯びた赤……舌が鼻先を掠めた瞬間、リュミエールは全体重を乗せた一閃を繰り出した。
蒼白の光が蛇の顎を左右に裂いたものの、隠されていた太い牙が右肩に突き刺さる。
声にならない悲鳴、全身を駆け抜ける痛み、両腕を暴れさせる毎に牙は防護の魔法で守られた着衣を易々と破り肉へと食い込んだ。
広がる麻痺感にがくりと両肩が落ちかけたが、最後の力で爪を立てるまで柄を強く握り、擦り傷に満ちた胴体へ切っ先を刺し潜らせる。
金属質な表面の奥はひどく柔らかく、入れた力以上に肘が奥へ進む。
苦痛が意識を朦朧とさせるが、牙が肩から離れるまで何度も何度も刃を往復させる。
「このっ、離れろ!!」
近くにいるソラフィスの声は遥か彼方、伸ばした左手も虚しく宙を彷徨い、薄れる意識の中で足跡塗れの土が近づいた。
同時に地響きを思わせる轟音……視界の中心でぼやけた顔に、ただ笑みを浮かべることしかできなかった。
※※※
「んっ…………」
「リュミエールさんっ、よかった……」
蜘蛛の巣の張った天井、大きな穴には青、傍らではソラフィスが腕を取ったまま両目に涙を溜めていた。
「私…………そうだ、噛まれて」
ぬらりとした暗い赤を思い出し、咄嗟に右肩を押さえる。
上着の破れ目には巻かれた布の感触、指で傷口の凹みをなぞれば微かに痛みは残っていたものの右手は自由に動いた。
「……ソラフィス君が、助けてくれたの?」
「牙には毒があったみたいです、魔刺花の毒も合わせてちょっと危険でしたけど……もう少し寝ていれば体力も戻ると思います。
ただ…………」
「ただ?」
「いえ、何でもないです……痛くないのでしたら、特に問題はないと思います」
上半身を起こし室内を見渡す。
食器や瓶が乱雑に散らかる黴臭さに満ちた板張りの部屋には一人用のベッドと装備品と荷物が置かれたテーブルが一つ、壁には大きく穴が開いており微かに蒸し暑い真昼の風が吹き込んでいた。
ベッドの上に敷かれた厚手の布を指で撫でながら、近くの椅子に座ったソラフィスへ視線を向ける。
背を僅かに屈め疲れきった笑みを浮かべる顔、手の甲に掌を被せても力なく握り返すばかり。
「僕も、ちょっと魔法を使いすぎたかもしれません」
「ごめんね、私がもっと……」
首を振り、手の甲で涙を拭う。
その様が守るべき彼に守られ、生命を救われたことをまざまざと実感させる、情けなさを覚える反面恥ずかしさと嬉しさが火照りと合わせてこみ上げてきた。
「……………………」
温かさを増した頬に手を当てながら窓へ視線を移す。
幼い頃から剣を振るい、才能を見出され騎士となったが、故に異性への愛情とは無縁だった。
しかし目の前の少年を見ているだけで、今すぐにでも彼を抱き締めたい衝動に駆られ、太ももをきゅっと閉じ合わせる。
さらに、訪れる胸の高鳴りが肌を重ねた夜を思い出させ、屹立が頭の中へと鮮やかに浮かんだ。
否定さえ許されない己のはしたなさ……だが目を固く瞑っても足指をきつく握っても、一旦植え付けられた想像は執拗にこびり付いて下着の奥に潤いを添える。
「あ、あの……」
「…………え、な、何でもない、よ……気にしない…………」
傷が痛んだと勘違いしたか、ソラフィスが肩に手を伸ばす。
掠める指が痺れを生み、欠片ほどの痛みを全て吹き飛ばす。
愛らしさの残る整った顔が近づくにつれて、羞恥も欲求も何もかもが見抜かれた気分に陥る。
一方で、”もっと近くに”とリュミエールも顔を近づけ柔らかくささやかな唇に自分のそれをそっと被せた。
「っ……!? リュミ、エール……さん…………ん、っ」
主導権を握り、相手をベッドに導く。
躊躇はあったが身体が吹き飛ばされんばかりの昂ぶりは逃げることを許さず、背中に両手を回したまま上下の歯をくぐり抜けた舌を上顎に内頬に進ませる。
「ん、ぅっ……ごめん、ね。急に」
「……ぁ、う……………………」
瞬きを繰り返すソラフィス。
肩、首筋と手指で撫で上げながら華奢な身体を座らせ、頬に二度三度唇を押し付けた状態で、上着のボタンを順番に外す。
「そういえば、私からこういうことするのって初めて、かな?」
頷きを目の端で捉え、両の袖を抜き終えた上着を傍らに。
陽光に晒されるは上質な陶器と紛う青白い肌。
自分とは対照的な肋の浮かぶ脇をなぞり、ズボンのベルトに中指と人差し指を掛けた。
「ひゃっ…………い、いいよ。たくさん、触って」
「あ、ああっ……はい」
気づけば、ソラフィスの両手が乳房を持ち上げる。
二つの肉塊は薄布越しにむにゅりと形を平らに崩し、無駄な脂肪は殆ど感じられない引き締まった上半身に乗った膨らみは指先に重みを預ける。
伝わる彼の体温、男臭さとは縁遠い汗の匂い、頬を撫でる荒い鼻息……しばしそれらに身を委ねた後、ベルトを緩めてサイズに余裕があるズボンをゆっくり下ろしていく。
「……うっ、ああ……っ、ん……私も、脱がせて」
豊かな胸を弾ませ揉み捏ねる手つきが、乳山を裾野から軽く搾り芯を帯びた乳首をあからさまに。
天井に吸い込まれる鼻にかかった上ずり声、軽く唇を噛み、視線を落とせば臍を掠める指甲の心地が腹部、乳房の下輪郭と進み薄桃色の乳輪と先端を爪の先が優しく引っ掻いた。
びくり、と肩が竦みふるりと波打つ肉。
些少な刺激だが、肌と肌の接触がこれからしようとしていることを否応なく実感させ、外界へと続く板扉に首が向いたが、両瞳はすぐに勃起したペニスへ移ろう。
「もう、大きくなってんだ…………初めてかも、こんなにしっかり……んはうぅ」
摘まれた乳首が言葉を中断させる、半回転する手首、捻り上げられる小振りな突起、背筋を駆け上がる痺れに従い顎が見えない糸で吊り上げられた。
「待って、っ。最初は、私が……」
「んっ、は、はいぃ」
ソラフィスの正面に座り直し、右手で亀頭を、左手で袋を包み込む。
頭頂部辺りに届く「んっ……」という吐息混じりの声、親指の腹で鈴口を軽く押すと震えと脈動が皮膚の内側に注がれた。
傘の張ったエラと体格に反し太い竿、幾度と無く受け入れた男性器を根元まで万遍なく扱くと切っ先には透明な玉、カリ首向かって滴り落ちるそれが潤滑油と化し、熱いぬめりが掌全体に伝わった。
「気持ち、いい?」
目を瞑ったまま口を開き、眉間に皺を浅く刻ませるソラフィス。
エラを捲る動きに応じて腰を捩らせる姿は愛らしく、ぞくりと肌が粟立ち口内に溜まった唾液を飲む。
接触が与える快楽……恥ずかしながら恐る恐る見てしまった本には、扱いて舐めて相手をその気にさせると記されていた。
彼の性欲を受け止めるばかりだった今までとは違う、主体的な行為がほんの片隅に置かれていた記憶を呼び覚ましていく。
「ソラフィス君の、おちんちん……は、ああぁ」
掌は大きなお尻に向かい、スカートの上から外、内と楕円を描く。
形を確かめる動きに一瞬背中が反り返ったが、親指と人差し指で狭輪を作りお返しと亀頭に輪くぐりを強いた。
「ふあ、ぅ……っ、ぅく」
先走りは掌を往復させる毎にぬちゅり、ぐちゅりと際限なく溢れ、皮膚と粘膜の間に粘つきを広げ引っ掛かりを和らげる。
スカートを捲り上げ、精緻なレースが施された水色の下着を軽く跡が残るまでしがみ付かせた巨尻を揉み解す優しくも荒々しい動きも相まって、潤滑ととろみが著しい上下運動はくちゅにちゃと加速の一途を辿る。
加えて、リュミエールの内心に芽生える欲望、”もっと近くで、もっと気持ちよく”と迫り上がる悦に急き立てられるまま大きく開けた口で亀頭を頬張った。
「ん、ふ、うう……大きくて、固い」
「あ、あの……これって」
唇がカリ首を挟み付けた瞬間、舌表を満たす苦味混じりの塩気と乳臭さの残る牡香。
鼻息を漏らしながら尖らせた舌で鈴口を軽く穿り回せば、味はさらに強くなり、頬の内側が反射的にきゅっと窄まる。
皮膚とは異なる、唾液をたっぷり纏った粘膜は舌を動かすだけで、ぬちゅっ、くちゃぁ……っと亀頭の側面に覆いかぶさり、縮こまった唇環がエラをなぞり扱く。
「っ、ふう……っ、んぅ、うう……はああぁ、こ、こうすると気持ちいいって……本に書いてあったから」
上目遣いの先には鼻に抜ける声、袋を不規則に動かす五指で柔揉みしつつ口の中を濯ぐ要領で、首を前後に動かしながら含んだ先端を捏ね繰り回す。
「ひゃあ、あぅ、っ」
圧迫の反動でソラフィスの腰が持ち上がり、ぬるりと上顎を滑ったペニスが喉奥へと向かう。
二枚の唇が根元へ及ぶにつれて息苦しさを感じたものの、絡み付いた舌を通じて訪れる生臭さと、自発的に相手を責め立てているという後ろめたさが欲求を膨らませ、口に入りかけた髪を掻き分けながら裏筋に舌を這わせて生温かさに富んだストロークを深めていく。
「……っは、ぁ……リュミエールさん、そんな、ああっ」
喉に触れる寸前まで股間に顔を埋め、切っ先近くまできつく窄めた唾液に照り光る唇を一気に引き戻すが、途中で段差に躓き裾野を強く捲り上げ篭った熱気に包まれた特に敏感な部分をつるつるの粘膜で押し潰してしまった。
「はああああぅっ!」
高さを増した鋭い声、気持ちよさそうに閉じられた両目……衝動に突き動かされるまま、エラの内側に舌先を這い潜らせるとむぎゅっむぎゅっとお尻を鷲掴みにしたソラフィスの右手が下着の中に潜り込む。
「う……はあ、ん……」
生肌を直に触れられるむず痒さが腰をくねらせる。
巨尻にぴったり貼り付いた布地と急激に張り出した丸みの間を五本の指先が這い進めば、窮屈さが織りなす圧力が触れた部分に全てめり込ませ、指間で盛り上がりを作る柔らかな肉がぷるっぷるっと揺れ始めた。
意識はお尻へ向き、口が大きく開くことで唇裏と舌は段差をくぐり抜けて鈴口近くまで。
屈み込んだ背中に合わせて曲線が強調されたお尻を一揉みされる毎に愛おしさと名残惜しさも加速し、腰を軽く持ち上げ左右に振りながら中指を谷間へと導く。
「ん、ふっ……お尻、はあ、う……せっかく、っん、舐めてるのに」
ぬるりと唾液を滴らせる竿を右手で強く握り、跳ね回るペニスを押さえるように裏筋に曲げた四指を引っ掛ける。
刺激が強まった故かソラフィスの目元に薄く皺が刻まれた、”もっと気持ちよくしてあげたい”と湧き上がる枯渇知らずの思いに従い、再び口いっぱいにペニスを頬張り内頬をきゅううっと窄め、粘膜の密着を唾液と先走りの入る余地すら感じられないほどに深める。
「ん、んん……っ、ふ、う……んむっ、はあ、ああっぅ、ん」
鼻息を漏らしつつ、顔を前後させるリュミエール。
時折左右の動きも混ぜれば口の中で抱き留められた亀頭が唾液に溢れた粘膜の表面をぬるりとスライドし、先端の硬さと淡いざらつきが体内を伝って頭の中をぼんやり痺れさせていく。
狭く縮まった口内で繰り返される抽送は、我慢汁が喉奥へ流し注がれるに比例して”もっと……もっと”とストロークも深まり、じゅぷっ、ぐちゅっと体液が混ざり合う音にも粘り気が添えられる。
その一方でお尻を弄る掌は、谷間鬩ぎ合う内壁へと滑り落ちて肉の扉を割り開き閉じた窄まりの皺を撫で上げる。
細い指が太いペニスを連想させ、肛門口から特徴へと疼きが忍び入り、捧げられたお尻をぎゅっと引き締めてしまう。
「ぅぁ……っ、ソ、ソラフィス君……んふ、むうっ……だめ」
「はあ、ああ、あ、っ、ごめんなさい……っ」
手が腰、背中と伝い脇腹を滑り落ちて乳房を包み掴む、小さく息をつきつつも、放射状に広がる細やかな花弁にはぞくり、と全身を掻き毟りたくなるほどの甘い痺れが残った。
触って欲しいと思う反面、肌を舐め撫でる羞恥の炎。
次は拒みながらも受け入れてしまうのだろう……積み重なる思考を振り切るように唾液をしとどに絡ませた舌を丸め、息を大きく吸ってペニスをさらに締め付ける。
「っ、うう、気持ち……いい、にゅるにゅるしてて…………はあうっ」
布地をたくしあげた先に潜む弾力に満ちた釣鐘状の肉塊に指が沈む。
手の中でむぎゅっ、ぎゅっと捏ね回された乳房は汗蒸気を発散させるとともに柔らかく解れ、僅かな力でも容易に形を変える。
「はあっ……ん、んむっ、う……ぐっ、んん」
乳首を押し転がす親指が愛撫への没頭を許さない、官能もあからさまな先端の目覚めが薄桃色の円周に小さな稲妻を置き、摘まれた尖りを表面にそって刮げ撫でられれば捲れた肉傘の裏側に前歯を掠めてしまう。
ソラフィスのくぐもった声に慌てて口を大きく開けるが、反射的に左の乳首を乳輪ごと捻り上げられて、痛みにも似た刺激が背筋を走り両足の指が捩れた厚布を掴む。
「っはう……ん、あふっ、う…………」
追い打ちで被せた唇でカリ首を絞りつつ、刺激に応じて顔を左右に動かし粘度を含む液体でぬめる粘膜で擦り回す。
意図した行為ではなかったが、口をだらしなく開いたソラフィスは左手でリュミエールの後頭部を抱え寄せる。
前後のストロークと腰の動きが一体化し、髪がなびくまで激しさを増すとともに濡れた唇は根元へと辿り着き、また鈴口まで戻る……何度もそれが繰り返された。
「ん、はあう、んふ……っ、ん、んんっ!」
律動にたぷたぷ波打つ乳房を揉みくちゃにされながら、ぐちゅ、じゅぷる、にちゅっと露骨な水音を立てて竿全体を口内で舐り扱くリュミエール。
ぷにぷにぬめぬめの頬裏と舌を駆使し、摩擦が火傷せんばかりの熱を生むのも構わず、絶え間なく亀頭を揉み転がす。
「はあ、ああっ、あんまりされると……出ちゃいます」
「っ、んんぅ……いいよ。いっぱい、出して」
これまでとは対照的な責めに、びくっびくっと脈動を早める太く固い竿。
射精が近いか、ソラフィスは長い髪を撫で弄り目を閉じたまま眉間に恍惚を滲ませ、律動のペースが大きくなっていき、安物の小さなベッドが軋む音にちゅっちゅっと蜜を掻き混ぜるような音が混じる。
ここなら誰もいない、それなら……と舌をペニスに巻きつけたまま、内側に歯が食い込むまで口の中を休みなく窄め続けた。
「はあ、ああうっ、出ちゃ、う……ああああああっ!」
「…………んうっ、ん、ぐ……っう、ぅ……」
唾液と先走りをこぼれる寸前まで乗せた舌をずるりと滑るカリ裏、瞬間亀頭が一気に膨れ上がり生臭くゼリーさながらの精液が喉手前に、歯茎にこびり付く。
かつて膣内と肛内で受け止めた熱い迸りの味は不快そのものだったが、体内に染み渡るそれが愉悦の波を作り、リュミエールの全身を彼方へと攫う錯覚に思わず目の前の少年にしがみ付く。
「はああ、ああぁ……」
脱力しきった声が聞こえ、ペニスが引き抜かれる。
先端には白濁の残滓、口内には糸を引かんばかりのぬるつき、何度喉を鳴らしても、舌には精液の味と生乾きの糊を思わせる粘調が残っていた。
「……きれいに、してあげるね」
いやらしく、はしたない女だと思われただろうか。
しかし、白雫が縋る鈴口を尖らせた舌でこじ開けて残りを啜り取れば顔全てにかあっと火照りが置かれ、蜜の滴る太ももをもじ付かせながら下を向いた亀頭に舌を巻き付けてしまう。
※※※
「どう……だった?」
「…………気持ちよかったです」
最後に塗り込められた口吻の跡、柔らかくねっとりと追い縋る粘膜の心地よいとろみを忘れきれないペニスは、精を吐き出したばかりにもかかわらず自分の意志とは無関係に天井を睨み付ける。
「まだ、したい? あ……でも、お、お尻の穴はだめ、だからね」
「じゃあ、あの、うつ伏せになってもらえますか?」
小さく首を傾げるリュミエールだったが、皺の布を伸ばしながら身体を横たえる。
重ねた手の甲を枕に振り向いた彼女の表情には怪訝、しかしソラフィスがお尻の丸みを浮かばせるプリーツスカートを軽く摘み上げると小さく頬を持ち上げた。
「ここに、挟んでもいいですか?」
水色の下着に包まれた巨尻に顔を近づける、腰の部分には留めるための小さなボタン、中央の谷底へと向かう弧は生尻を半分ほどはみ出させており、やや窮屈なのか捩れた布の外側に広がる汗を塗したもちもちの雪肌は浅く跡が残っていた。
続けてクロッチ部分の先に潜むトロ蜜の香りを鼻から深く吸い込む。
体温と湿気に蒸れた石鹸の匂いと、ぐねぐね蠢く襞蚯蚓が撒き散らす牝のフェロモン、下着の裾に指をかけて布裏と肌を隔てる空間が広がることでそれらは一層あからさまに。
「ふぁっ…………うん、そのくらいなら大丈夫だよ」
左右を留めるボタンを外し、下着の裾にゆっくりと尻山を登らせる。
次第に露呈する桃染まりの白、しかし指が尻山の頂点に辿り着くと継ぎ目が凹んだ分厚い肉に埋もれてしまう。
「ごめんね、お尻大きいから……」
割れ目が半分ほど顔を覗かせる巨尻、リュミエールが敷かれた布に広がる金色の髪を指に巻き付けながら腰を軽く左右に振った。
肉の付き具合を改めて思い知らされたソラフィスは、僅かに力を込め双山へ真横一本に走る浅い段差を付け根まで一気に引っ張った。
反動で上下にぷるんぷるんっと大きく揺れるむちむちのお尻。
丸まった薄布を足首から引き抜き、標高も十分な白い山脈に瞬きさえ挟まず視線を送りながら両手の親指を尻山と太ももの境界線に刻まれた深い斜線に宛てがい、掌全体で肉の詰まった楕円球を細く締まった腰向けて揉み上げる。
「ひゃ、んっ」
十指に纏わり付く淡い粘り気と柔らかさ、むにゅ、ぐにゅるっと指を尻肉に沈ませれば広げた掌の形に応じて尻肉が拉げられた。
逆さのハートを思わせる曲線と、自分の顔とは比較にならないボリューム……視界全体を覆い尽くしてなお余る球体に、豊満な肉塊を支えるやや太めの脚を挟むように膝を置き、馬乗りになりながら四本の指で巨尻の谷間を割り開いた。
「はあ、はあ……すごい、リュミエールさんのお尻」
二度目の吐精を前にそそり立つ剛直、先端を急激な落ち込みを見せる深い谷間へと擦り付け、熱気と潤いで滑る内壁に竿を挟む一方で側面から二つの山を触れ合う谷間向かって揉み寄せた。
「……んっう、ああ、熱い……っ」
ぎゅっと谷間が狭まり、ぬるま湯に浸されたシルクを彷彿とさせるさらさらの肌がペニスに伸し掛かる。
前後運動すら妨げられるほどの圧着、山の高さが増すことで竿は全て埋もれ、ひしめき合う谷間に根元まで沈ませても亀頭は顔を出さない。
ぷりぷりの尻肉に包まれた棒を始点に押し寄せる、口内にも負けていない柔らかさと滑らかさ。
加えてぬちゅぬちゅと重なり擦れる谷間がもたらす軽い痺れも相まって、下腹部には早くも濃縮された快感がどろりとへばり付くような渦を巻く。
「こんなの、すぐいっちゃいます、っぁあ」
尻山を押さえ谷間を狭める両手の位置はそのままに、狭隘極まりないぬめり肉のトンネルと隙間なく密着したペニスを前後させる。
積み重なる規則正しい動きがぐちゃっ、にゅちゅっ、ぬりゅっと咀嚼じみた音を撒き散らし、歯のない口で噛まれる錯覚に全身が覆われた。
「い……っ、いいよ。熱いの、いっぱい」
前後の間隔は躊躇なく広がり、亀頭は肛門付近の入り口から戯れる丸尻を掻い潜り肉が薄い尾骶骨まで滑り抜ける。
その上、小刻みに両手を動かし竿に縋り付く内壁をたぷたぷと波打たせ、スプーンでつついたプディングさながらに揺れ弾むお尻越しに振動を送り込む。
熱されてとろみも露なお尻は、両掌が全て埋もれるのではと思うほどに柔らかさを増し、均整の取れた丸みも捏ね回す動きに指の本数だけ段差が作られ、その間に新たな肉のドームが生まれていた。
「あ、あっ、お尻……そんなに、はう、ああ」
振り向いたリュミエールの口元が綻び、唇をわななかせながらぞくりと肩を震わせる。
媚態が満ちた仕草に、ペニスが圧迫で拉げる寸前まで手に余るお尻をさらにきつく寄せる。
増していく窮屈さと楕円球の厚みに根元を掻き混ぜられるような渦も大きくなり、ぱんっぱんっと音を響かせながら前後の動きを加速させる。
「っ、う……気持ちいい、はう」
「ソラフィス君、私もやって、んっ……あげる」
サウナ同然に蕩けた尻谷の、肉と肉が溶け合う心地よさ……執拗に取り縋りつつエラの裏側に入り込み、ぬめりを帯びた絹肌で先走りが滴る表面を舐り拭うリュミエールのお尻。
この膨らみが、彼女の言葉とともにぷるんぷるんっと大きく揺れ弾み、脈打つ竿に容赦なく熱の塊が叩き付けられた。
「ああ、あああっ!」
足の指が虚空を握り、踵は自然と持ち上がる。
くねる細腰につられて手も屹立もずにゅりと沈ませ埋めた巨尻は右に左に振り回され、こぼれんばかりの質量が汗と桃彩を薄く伸ばす盛り上がりにバウンドを加え、埋もれたペニスを練り揉みながらむぎゅむぎゅと握り包んだ。
「どう、かな……? ちょっと恥ずかしいけど」
叩かれ、捏ね繰り回され、扱かれ、舐め上げられ、と上下左右に暴れる尻肉に嬲られ続けるペニス。
先走りに滑り、何度か谷間から竿が飛び出たが目尻を下げて頬を紅に染めたリュミエールが軽く腰を浮かせ、再び蒸気に満ちた頼りないほどに柔らかくたゆんたゆん弾む肉間に閉じ込められてしまう。
視線がぶつかるとその先には羞恥混じりの笑顔が見え、両尻が締まり谷間が狭まったところで腰の回転に捻りが加わり、押し潰される動きと引っ張る動きが一体化し、ソラフィスを射精へと追い詰める。
「うううっ……! リュミエール、さん……」
振り絞るような掠れ声、背中をぞわりと撫で擽る悦は煮え滾る射精衝動と化し、触れる肌が溶けてなくなるほどの熱いうねりが身体中の支配を奪い、高ぶりが竿の内側を一歩一歩駆け上っていった。
汗に塗れた柔肌を弄り、弾み続けるぬたつきの狭間を掻き分ける肉棒。
体液の溜まった奥には小さく閉じた窄まり……皺が集まる不浄の穴には、臀裂とは異なる押し返すような固さが残る。
「だ、だめっ、っそっちは、ふああ、くっ」
裏筋で肛門を擦り撫でられ、入れられると思ったか脱力した厚手の尻頬に二つの笑窪が。
たっぷり詰まった凝脂の奥で充実した筋肉がぐぐっと亀頭を押し潰し、ぬめぬめの皮膚でぬるんっと谷底から侵入者を押し出す。
「ああぁ、あっ、うう」
しかし、我慢汁の玉を滲ませた亀頭が顔を覗かせると双山は強張りを解きふわふわぷるんっと柔らかみを戻した。
円運動を再開したリュミエールのお尻に三度挟み扱かれたペニスは、ぐちゅっぐちゅっと音を立てていよいよ限界を示す。
「上に乗っても、いいですか……?」
「っ、うん……どうしたの? 別にいいけど」
「……重かったら、言ってくださいね」
興奮に煽られたままソラフィスは女体に乗り、汗に煌めく髪に鼻を押し当てて甘い匂いを吸い込みながら敷いた布と乳房の間に両手を滑り入れ、体重で潰れた胸を揉み、腰を上下に揺さぶり谷間に沿ってペニスを扱き上げた。
「ん、っっ……いいよ、んむ……ソラフィス君の、好きにして」
顔を寄せ、唇にむしゃぶりつく。
舌を絡ませ、ぷにぷにの口内を舐め回しながら吸い付かんばかりの細やかな肌を接着剤代わりにひしと抱きつき、性交さながらにストロークを激化させた。
リュミエールも自らの腕を背中に絡ませ、うっとりと目を閉じたまま口吻に応じる。
お尻と胸と唇……三点から絶え間なく注がれる快感の奔流は、執拗な抽送さえ許さず、熟した桃を連想させる巨尻が突き出され反動を付けて左右に振れられた瞬間、射精の瞬間は呆気無く訪れた。
「はあっ、あ、あ……出る、いく……ぅ、あ、あああああっ!」
「ひあ、っ……あぁ、んうう」
身体の内側を羽箒で直に擽られるようなむず痒さと快さ、それが空気を限界まで詰めたボールが割れるように睾丸からペニスまで打ち出され、余韻として脱力感を通り道に置く。
発射は一度では終わらず、疼痛と虚無が交互に訪れ、往復の度に尻谷のねとつきと生臭さが止まりつつあったペニスを上下に滑らせた。
「ね……まだ、できそう? こっちにも、入れてほしいな」
亀頭にへばり付いた精液を引き抜くと同時に、仰向けになったリュミエールが膝を立てた状態で軽く脚を開く。
てらりとぬめ光る無毛のスリット、漂う愛液の蒸し暑さに、ソラフィスも身を乗り出し、露を浴びた花弁へ人差し指を近づけた。
※※※
「……お部屋、掃除しないといけないからって……」
魔物を本当に倒したか確認するためなのだろう、指を差し込んだ水音は荒々しく砂利を踏む音に掻き消された。
物足りなさを露呈させたリュミエールは帰り道でも隣にぴったりと寄り添い、利き手を柄にかけながらも町に戻るまで握った手を離そうとしなかった。
「あ、わかりました。じゃあ、今の内に買い物だけしておきましょうか」
比較的広く往来も活発な通りに点在する商店、小さな窓がカーテンで締め切られた雑貨屋を見つけて板を張っただけの薄い扉を開ける。
雲一つ無い青空や交わされる会話とは対照的に、中は蝋燭が光るだけの薄暗く静まり返った空間。
壁に沿って配置されたテーブルには籠が並べられ、保存食や薬品、羊皮紙の束に衣類が敷き詰められていた。
まずは空腹を紛らわせる丸薬の入った瓶を手に取り、隣に置かれた値札で価格を確かめる。
そして隣に置かれた傷薬、干し肉、ドライフルーツとナッツの詰め合わせも合わせて、椅子に座って欠伸をした小太りの店主を挟む横長の台に一つずつ置いていけば、途端に頬を持ち上げた男が立ち、指を折り数を呟き始める。
「他に何か買っておくものは…………どうしたんですか?」
「え、ううん……これ、可愛いなって」
何かを手に取り、じっと視線を落とすリュミエール。
掌の中には白い花を模した髪飾りが。
四枚の花弁は飴石で作られており、蝋燭の輝きが淡橙に光らせるそれを手に取ると、滑らかな表面が体温を微かに奪う。
「これ、お守りみたいですね。簡単なものですが防護の魔法がかかっています」
店主の方を向く、大きく頷くとともに指を四本立てた。
「これも買いましょう、きっと似合いますよ」
受け取った飾りも台に置き、金貨四枚を差し出した。
見上げた先には恥ずかしそうな笑顔、紙袋に詰められた商品を受け取りながらソラフィスも笑う。
「ありがとう…………本当に、似合ってる?」
編まれた毛束のやや上辺りに、陽光を浴びて七色に光る花弁が。
幼げにも見えたが、上下の白も相まって彼女の清楚さをより鮮明に引き立てた。
「はい、すごく」
通りの中心にあるもう一つの新しく大きな宿屋に向かうまでの間、リュミエールはずっと花飾りに指を添え、足取りも軽く歩き続けていた。
部屋に入った後も安布のハンカチにそれを包み込み、サイドボードにゆっくりと置く。
さしずめ宝物を大事にする子供だった。
「…………先に、お風呂入ってきちゃうね」
しかし行為を仄めかす言葉が発せられると、髪の間に覗く横顔には媚態……口の中に溜まる唾液も、ズボンを押し上げる股間も忘れ、後ろ姿に見入ってしまった。