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女騎士と少年魔導師~憧れの女性(ひと)と旅に出たら~二話 (Pixiv Fanbox)

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ナバロゼ城を出てから十日ほどが経過した。

木々も生い茂る川沿いの街道を抜ければ小さな村があるということで、野宿ばかりで疲れていたものの足取りはひどく軽かった。

「ソラフィス君、少し休もうか?」

「は、はい……そうですね」

膝元には根元から切り倒されたままの大木。

一足先に腰を下ろしたソラフィスの隣に座り、開かれた地図を覗き込む。

「あとどのくらい?」

「昼までには着くと思います」

「…………部屋は、一つでいい……よね?」

瞬間、柔らかそうな頬に紅が添えられた。

互いが初めて結ばれたあの日から、一日と挟まずソラフィスに行為をせがまれていた。

リュミエールもそれに応じ、屋外とはいえ他人の目が一切存在しないのをいいことに歳相応に旺盛な性欲を全て受け止め、自らも深い愉悦に浸り続けた。

もっとも、王宮騎士団の一員として禁欲的な生活を長く送り続けていたためか、焚き火と月明かりに照らされる裸体を食い入るように見つめられ、その身を愛撫に捧げても肌にへばり付く羞恥には依然と慣れず、気持ちいい反面行為が終われば後ろ暗さに心が沈んでしまう。

「………………」

リュミエールの葛藤も知らずに無言で頷くソラフィス。

長い睫毛を瞬かせ、クリームさながらのきめ細かい頬を自分の右肩に預けられると、優しげな温もりが着衣越しに伝えられ、自重と樹の幹に平べったく押し潰されてはちきれんばかりにスカートを押し上げる。

さらに絡み合う指と指……このままここで、とリュミエールが小さな顎を人差し指を添え、唇を近づけたところで背後からは枯れ枝を踏み躙る乱暴な足音が。

「もう、邪魔しないでよ!」

立ち上がり、ソラフィスを左手で庇いながら剣を抜く。

にじり寄る相手は蔦を幾重にも巻き付けた大きな花、薔薇を思わせる折り重なった紫の花弁と黒緑色の蔦にびっしりと生え広がる短剣ほどの太い刺……森林一帯に生息する魔刺花だった。

「あいつだけみたいですね、近くに魔物の気配は感じられません」

「一匹なら私だけでも……!」

しなる長蔦が左の虚空を掠める、枯れ葉の落ちる乾いた地面に叩き付けられた棘付きの鞭は土を抉りつつリュミエールの頭上まで持ち上げられ、風切音とともに斜めから振り下ろされた。

「くっ……」

ひゅんっと鋭く高い音を左斜め後ろで聞きつつ、花を正面に捉えて一気に駆け出し間合いを狭める。

茎を囲む他の短い蔦が強かに胴体と右腕を打ち付けるが、防護の紋様を施された装備が全ての攻撃を受け流し、銀色の刃先が描く閃を妨げることさえ許さなかった。

「はああっ!!」

追い打ちに、体重を乗せた縦斬を花弁に守られた中心目掛けて叩き入れる。

人一人分近くまで迫る長い蔦がどさりと崩れ落ち、二つに割られた茎からは紫色の粘液が滴り落ちた。

魔刺花は胴体を震わせながら太い根を足代わりに後ずさるも、すぐに倒れ、直後に等間隔の痙攣も止まる。

白銀を塗りつぶす暗紫を拭いながら剣を鞘に戻すと、不安そうに表情を固めたソラフィスがゆっくりと近づく。

「大丈夫ですか? 当たってたみたいですけど」

「このくらいなら平気かな、ほらっ」

直撃を受けたはずの籠手と胸当てを近くで見せる、雲の切れ目から覗く陽光に照らされた鋼は手の甲と鳩尾付近に細かな傷を浮かばせるに留まっていた。

「……よかった、やっぱりリュミエールさんってすごいんですね………………」

不意に訪れた沈黙と赤面、動作に煽られたスカートの奥に覗く下着を思い出しているのだろう。

今日は紐に近い下着のせいで生尻のほとんどを見せつけているはずと、鎧と衣服に隠れた肌に湿度の高い熱がじわりと広がり、路端に顔を出した木の根にブーツ越しの爪先を引っ掛けてしまう。

「あの……こういうの、身に付けないといけないって、そのっ、これも組み合わせの一つ……す、好きで履いてるんじゃないからね」

「ち、違うんです、そういうことじゃなくて」

近づく苔の生えた幹を支えに身を起こした後は二度目の沈黙、そして遠火で炙られる巨尻……上昇する体温とともにソラフィスに触れられたいとの思いが一気に膨れ上がり、気づけば彼の隣に立ちその細く柔らかな手を自分の手を添えた。

「…………?」

「ごめんね、でも……町に着くまで、このまま」

自分でも真意を図りかねる行為だったが、外気に冷えた指先が温もりを取り戻す内に背筋を忍び足で進む気持ちよさが頭の中に広がり、包んだ指を掌に皺が寄るまで握り締めてしまう。

「んっ……」

下着の裏地にはべっとりと粘り気のある蜜が滴る。

擦れ合う左右の花弁がぬちゅぬちゅと貼り付いては剥がれて襞を直に擽られような快感を生み、また、最後までしてほしいと理性を蝕むが唇を噛んで肉欲を追い払う。

渦を巻く”もっと”と”これ以上は”……風景の移ろいも、晴れ渡り始めた空も、全てを両目からこぼれ落としながら、ただ真っ直ぐ歩き続けたリュミエール。

ソラフィスに町に着いたと指摘されたのはしばらくしてのことだった。

※※※

「魔物退治?」

リュミエールが身を乗り出した瞬間、クッションを挟んで大きなお尻で押し潰された椅子が軋みを明かす。

「あっ……」

と言いかけた口を慌てて閉ざし、スカートの裾を直しながら背もたれに腰を押し付けて白髪混じりの頭に視線を向け直した。

一方で町長の目線は生白い太ももとリュミエールの顔を交互に行き来しており、炎も盛んな暖炉から相手の額辺りを睨みを移し少し開きかけていた脚を閉ざす。

「……は、はい、奴らは山を一つ越えた先にある廃村を足がかりに襲撃を繰り返しておりまして。今のところは問題なく追い払っているのですが……」

「お二人が急ぐ旅であるということは重々承知しております。無論善意のみを期待しているわけではありません、こちらを」

町長が差し出したのは柄の部分が薄く錆で覆われた銀色の鍵、手に取れば鍵穴へと指す部分に緑に光る封石が嵌め込まれていた。

「地下迷宮の扉を開ける鍵でございます。かつて樹精石を採掘するために使われておりましたが、今は魔物が増えてしまったため封印を施してあります。迷宮の出口は海沿いの道につながっておりまして、そちらへ向かわれるなら近道になるかと」

「そうですね、山を越えると一ヶ月くらいはかかってしまいますから………………リュミエールさん、引き受けましょう」

見上げるソラフィスの青い瞳、一日でも早くタムグティエに向かえるのであれば自分も思いは同じと小さく頷く。

途端に町長の顔には綻びが生まれ、頬の皺は深さを増した。

「相手の数は? 剣が通じる相手ならばある程度多くても大丈夫ですが」

「討伐のために募った若い男たちの話によると二十匹程度はいるようです、中には巨大な獣人もいるとのことで」

顎に手を当てたまま考える、ソラフィスの援護があれば大丈夫だろうと。

彼も同じ結論に至ったか、テーブルに置かれた鍵を手に取り上着のポケットにそれを収めた。

「ああっ、ありがとうございます……これで町は」

動くなら早いほうがいいと立ち上がり、扉のノブに手をかける。

板越しに聞こえた嬉しそうな声を後押しに屋敷の外に出れば太陽は傾きかけ、空気も肌寒さを含んでいた。

「このまま歩いても、途中で野宿になりそうですね」

石畳が敷き詰められ、店で囲まれた通りを抜ける頃には山々と太陽の距離は一層縮まる。

出口の扉近くに置かれた井戸で水を革製の水筒に汲み入れながら活発な往来に、そして右手の小さな宿に目をやるリュミエール。

追い打ちで、仲の良さそうな男女がきょろきょろと人目を盗みながら入口の扉を開ける様子が。

「……私は、泊まってからでもいいと思うけど」

「え、そ、そうですね、でも……少し遅れがちなので」

言葉に詰まったまま扉を開けるソラフィス。

続く山道は、枯れ葉と砂利が広がり、背の高い雑草が生い茂る手入れとは無縁な道だった。

「…………ごめんね、変なこと言っちゃって」

はしたないと思われただろうか、考えるだけで背中が縮まる。

一方で歩くだけで尻肉を波打たせるお尻には彼の遠慮のない、舐り回す視線が。

感じるは嫌悪感ではなく胸の高鳴り……グリップを掴む掌にも自然と汗が浮かび、交互に訪れる温かさと冷たさに促されるまま、後ろをちらちらと振り返ってしまう。

「………………」

「………………」

気まずい沈黙を囲むのは暗い緑色と茶色のみ、瘴気に痩せこけた枝の隙間からは灰色も厚い空が見える。

人なき奥には魔が生まれ、神が作りし全てを喰らう……剣から離した手で松明に火をつけながら、幼い頃聞かされたお伽話を思い出す。

ぼんやりと光る橙の炎が辺りを照らせば、左に生えた大樹の根元には血の臭いが依然と残る狼の亡骸。

咄嗟に後退り葉の擦れる音の間に炎を高く掲げ唸りを探すが囀り一つ見つからず、息をゆっくりと吐いて僅かに屈む背筋を感じながら足元に影を作る小石の間に再び歩を踏み出した。

※※※

「大丈夫ですよ、魔物の気配は感じられません」

手に持った水晶に魔力を込め、近く、遠くと順番に風景を映し出す。

広がるは鬱蒼と葉枝が重なる木々ばかり。

しかし安全を認識すれば両目はオーバーニーソックスが食い込んで肉を乗せた太ももに。

「そう、だね……よかった」

思い出される昼間の光景、剣を振るう反動で風を孕み捲れるスカートと、ぷりぷりの生尻を剥き出しとする細い白地の下着……たっぷりと実り豊かな膨らみは、踏み込みの度にゆさりと重たそうに揺れ、付け根の辺りに描かれた弧が荒々しい波を作っていた。

現実と空想、二つが混じり合うことでソラフィスの欲望にも過剰なまでに油を注がれ、右手をふらふらとリュミエールの巨尻へと近づけ、人差し指一本分持ち上げれば、中身が見えてしまうであろうスカート越しに凝脂の詰まった肉塊を撫で回し、右の尻山に二周半も円を描く。

「ひゃあっ……ど、どうしたの……?」

「え、えっと、我慢できなくて、こんな場所なのに」

枯れ葉を踏む音に混じり聞こえた小さく甲高い悲鳴。

照る炎に翳りも濃い横顔、頬に添えられた紅と下がり気味の大きな瞳、そして薄く唾液を纏う綻びかけの唇に目を奪われたまま、左手の杖が地面に転がるのも構わず目の前の柔らかく甘い香りを放つ女体にしがみつく。

「ごめんなさい、でも……もう」

無と縮まった距離が掌と頬を通じて感じられるリュミエールの存在を一際鮮明に。

軽く置いただけでも五指が際限なく沈むむちむちのお尻を揉みくちゃにしながら金色の隙間に覗くうなじへ鼻先を擦り付け、荒くなる呼吸を何度も吹き付けた。

いつ魔物が来ても不思議ではない打ち棄てられた山道、リュミエールもそれを承知しているのかスカートを捲る手を振り解こうと身を捩らせるが、掻い潜った掌で微かに汗衣を着た尻肌に指を食い込ませると背中が跳ねて後ろ手の動きも宙で止まり、やがて腕がだらりと下がる。

「ソラフィス君、こんな……あ、ああ、はうっ!」

抵抗が止まったところで火の残る松明を倒木に立てかけ、白い球体を闇に浮かばせる。

窄まりと性器を隠すだけの下着には腰の辺りに精緻な花柄が施されており、滲む汗のせいなのか谷間を隠す部分には潜む肌色が透け見えていた。

「…………はあ、はあ……」

鼻息もあからさまに、五指を限界まで広げた両手を外気に冷やされた肉塊の外円部に宛てがい、手の中でたぷたぷと丸みをバウンドさせながら双山を寄せる。

力が入るにつれて纏わり縋るシルクさながらのすべすべさらさらとした肉が形を歪ませ、押し付けた甲まで指を埋もれると皮膚の奥まで母に抱かれる安心感に近い快さを注ぎ入れられた。

「っは、ぁ……だめ、ああっ……誰か、来るかも……んんっ」

同時に鳥肌が立ち、背筋がぞくりと震える興奮。

髪の先までぴんと立つようなむず痒さと疼きを腹部に覚えつつ、今度は指を引っ掛けて下輪郭を抱え上げた。

伝わる重みは軽く指が痺れるほど、しかし量感に富んだきめの細かい肉が蠢く指に合わせて平べったく潰れる様に、気づけば掌には汗、さらに二つの薄い粘り気とぬるみが混じり合うことにより柔らかめに作ったプリンを思わせる感触が触れた部分を満遍なく包み、追い打ちで捏ね回された肉は手の中でぷるんぷるんっと逃げるように震え始めた。

「や、ああぁ、お尻、ばっかり……んは、ああぅ」

「だって、リュミエールさんのお尻、っ……大きくて、気持ちいいから」

「そんな、んう、あっ、気にしてるの、に」

腰のくねりが大きさを増す、乾いた土を踏擦る音が聞こえれば熱を帯びて蕩けつつあった柔肉が前へ進み始めるが、爪先はやがて大木の根に行く手を阻まれリュミエールは両手を幹に回してはもたれかかってしまう。

軽く突き出された巨尻、強調された丸みと汗ばむ肌が立ち上らせる生々しくも美しい花々を思わせる彼女の体臭に誘われるまま跪き、湿り気に満ちた熱を放つ双丘の下り坂が織りなす深い谷間に頬を押し当てながら山をパン生地に見立てて捏ね回した。

「あああっ! や、は、ああぁ……汗、かいてるよ……?」

丸一日ほぼ歩き通しだった二人、だが蒸れて匂い昇る谷間にはこの上ない甘美が眠る。

顔を寄せたままのソラフィスがぎゅう……ぐにゅうぅっと厚みと重量感に富んだ肉塊を掴んでは割り開くと、芳香は強まるばかり。

「っ……う、いい匂い……ずっと嗅いでいたくなります」

滑り弾むお尻が全ての指先に力が加える、ぴっちりと閉じ合わさり歩く度にぬちゅぬちゅ擦れ合っていたであろう肉の扉は、勢い任せに左右へくつろげ開かれて仄暗い底に潜む桃色の窄まりを橙の下に曝け出した。

その上、皮膚に纏わり付く吸い付かんばかりの内壁は触れた部分が圧力で窪む程に柔らかく、親指の側面はシロップに浸らせたマシュマロ同然の球体に埋もれていった。

「だめ、っ! はあんぅ、そ、そっちは……あう、ぅ」

腰はますます屈む、闇へと消える拒絶の声とは裏腹に。

上ずりを含む音色と下半身のくねり、汗の匂いが渾然と化し、捩じ入れた親指も深みを穿り回すが、細い身体からは信じられないほど後ろに張り出した巨尻故に、先は窄まりに届かない。

「はあ、はあっ……リュミエールさんの、お尻の穴」

「ひゃん、っ! だめ、触っちゃ、ああぁん」

表面を形取る桃色の粘膜を加勢させた人差し指で掠める。

窮屈そうに皺の寄った穴は接触を拒む佇まいにもかかわらず、余韻と残る汗に濡れた感触はひどく滑らかで、ソラフィスは二度、三度と放射状の窄まりを撫で弄ってしまう。

「お願い、そっちは、あああ、っはああぁ……! だめ、ぇ」

お尻が左右に揺れ、リュミエールの羞恥を露呈させる。

膝は曲がり剥き出しの肌にも震えが走るが、一方で触れる掌を弾き飛ばさんばかりに大きく揺れる尻肉の奥では、蒲公英を思わせる細襞がひくり、ひくりと口を開くように震え、幾度と無く貪った前の穴とは異なる弾力と引き締まりが接触点を撫で回した。

つつ……っと爪の先で浅く皺間をなぞれば頭上には風切音。

直後にくぐもった呻き声も聞こえ、綻びかけた桃色の花弁は固く縮こまる。

再び肛口を押しても、両に笑窪を作るまで引き締められたお尻は侵入を許さない。

「もうっ……や、ああっ、やめ、てって…………はあ、ああっ! お、お尻なら、好きなだけ触っても、いいから……ぁ」

「ごめんなさい、っ……でも、触るだけじゃ」

言葉通り、皺が集まっては僅かに捩れる入り口からむぎゅむぎゅと左右の山がひしめき合う谷間から指を引き抜く。

皮膚を取り巻く熱が次第に冷えていく中でソラフィスは一旦両手で握り拳を作り、触れるか触れないかの強さで宛てがった掌を広げ尻肉を包み揉む。

「っはあっ! ん、ひゃあっ、あ、ん! くすぐった、ぃ」

悲鳴じみた甲高さが風に煽られる葉と葉に混じり、そして消えた。

リュミエールの靴底では砂粒と雑草を踏み躙る音が聞こえ、彼女の腰が伸びきるとともに崩れかけた膝が直立を取り戻し、お尻が今にも蕩けそうな熱っぽくぬめる柔らかさと厚みを増していく。

「…………もっと、気持ちよく……してあげますから」

「だからお尻の穴も、触らせて……」

「い、いいよ。そんな……あ、ふ、ううっ!」

上目遣いの先には唇端に涎を薄くこぼし、細い顎を上げるリュミエール。

羞恥に満ちた横顔を見ながら指の隙間に丸い盛り上がりが生じるまでに強く肉を掴み揉めば、立てた爪が幹を引っ掻き始めた。

「あ、ああんっ! ソラフィス君、っ、何か、っはぁ、聞こえたような」

「大丈夫、気のせいです」

背中を挟んで聞こえる四つ足が歩く小さな音。

瞬間、むちむちの巨尻が左右に振り乱れると桃割れに鼻を挟み付けられ、頬上でねっとりと滑らかな楕円球がぐにゅっと押し潰された。

顔全体に広がる重み……揉み解され熱と柔らかさを増した膨らみが勢い良くぶつけられ、ぷるんっと弾む。

リュミエールも喘ぎ混じりの呻きを立てながら腰を引くが、下腹に回した両手で密着を深めて尻山の頂点、谷間と唇を被せ舌を這わせる。

「ひゃ、ああぁ……っ! 舐めちゃ、んううう、ふああああっ!」

声が一オクターブ上に。

軽く掠めた舌先で太股の付け根に円を描き、視界全体を覆い尽くす、初雪さながらのふんわりと滑らかな肌上に唾液の跡を幾つも重ねる。

唇に残るのは引っ掛かりを一切感じさせないクリームを感じさせる柔らかさと、圧力が加わる度に小さく凹んではすぐにぷるんっと震えながら突き出た丸みを取り戻す弾力。

追い打ちで濃さを増した女体の温もりと馥郁……興奮にぶるりと肩が震えた、ズボンの奥では感度を増した下半身がぐねりと渦を巻き、繰り返す脈動の中で先走りを吐き出し疼痛ともどかしさがその渦を掻き混ぜ続けて射精衝動を膨張させる。

「あ、あっ……ううぅ、だ、めぇ、んん、んむっ」

擽ったさ故かリュミエールは自らの口を塞ぎ、お尻を引いたまま踵を持ち上げくぐもった吐息を発した。

しかし差し込んだ親指で尻谷を割り開くと、ぬらりと汗の薄い粘り気に満ちた谷底では襞をぐねつかせる放射状の花弁が。

「も、もういいですよね………………すごい、ひくひくしてる」

「ひゃっ……だめ、って、言ったじゃ……んんううっ!」

見下ろすリュミエールの睫毛には涙の潤い、交差する視線が谷底に立てた指を硬直させるが、炎に照らされた目元の紅と綻んだ桜唇にソラフィスはもう一度両目をひくついたアナルに向け、人差し指の先をぐぐっと皺の寄った固めの粘膜に押し入れてしまう。

「ひゃあ、あああっ! そっち、んは……ぁ、ああ、ああっ!」

異物を押し返す肛口の夥しい収縮、背筋を屈めたまま肩を竦ませるリュミエールが深く息を吐けば穴はふわりと柔らかさを広げ、息を吸えば指を食い千切らんばかりの締め付けと反発が。

「あ、あ……っ、はあぁ、痛い、よ……ソラフィス君」

幹に預けられた左腕が生温い宙を掻き分け、熱っぽい掌が頬を擦り付けた頬を押し戻す。

だが力の抜けた五指は顔中を撫で抜けるばかりで、さらに狭隘な皺穴をくぐらせた指で少し先に隠れた襞の部分に内向きの渦を描けば、脱力しきった呼気とともにその指も肩へと滑り落ちた。

「ごめんなさい、えっと……このくらい、だったら」

「……!! あ、だ……だめっ、やあぅ、んんっ」

声にならない声、ぬめりに富んだやや深めの起伏をなぞり回す内に身じろぎと嬌声も高まり、比例して柔らかな膜がぎゅっぎゅっと指を搾り舐って歓迎をあからさまに。

反面、リュミエールは腰で楕円を描いては甘切ない吐息を漏らし、時折「だめっ」

と小さく口にするが、ソラフィスは挿入を阻む内に強張りを秘めた蠢きにも負けず、左尻を揉み開きながら肛襞の表面に指腹を行き来させ、直腸付近の浅い窪みをマッチを擦る要領で腸内を始点に押し寄せる蠕動をあやし続けた。

「は、ううっ……あ、あっ……そん、な……はあ、う」

指弄は嬌声に甘みを添える、押せば止め処なく溢れる潤滑液を掬っては伸ばし、ぎゅっ、ぐじゅうぅっと縮こまり指全体に絡み付く固めのゼリーやジャムを彷彿とさせる粘膜を押し広げる。

その先には皮膚を優しく舐め回す、つるつるぷにぷにの世界。

結合部の狭隘さも、肛口と内部を繋ぐ肉路に敷き詰められた段差もそこには存在せず、奥を穿たんとする指先を緩やかに抱き包むのみ。

「うわぁ……こんなに柔らかいんだ」

ぷりぷりと弾み凹むお尻の吸い付きを感じながら、一回二回と前後運動を重ねて戯れかかりも対照的な腸内の構造を手首を半回転させて探っていく。

中はぐちゅる、にゅちゅっと筒の裏側に湛えられたぬたつぎを挟んで触れる動きを追い縋るが、入口付近ではお尻の動きに応じて開閉する窄まりが人差し指の第二関節を外気へと追いやる。

「っは、ああ……ん、いや、っ、は、恥ずかしい……」

興奮のせいかリュミエールの口元には白が立ち上り、なびく髪も汗で濡れていた。

くねるお尻を揉み続けていた掌にも雫が伝う、誰の目に見ても明らかな悦……押し出された指での輪くぐりを再開させ、水溜りと化したぐじゅぐじゅの腸内粘膜を捲り上げんばかりにストロークを激化させた。

「あ、あ、あっ、ああ……ん、お尻の穴、はあ、っ……! いや、あぁ、広がっちゃう」

振り向いた彼女の唇がわななく、土を踏み荒らすブーツと甲高い声に混じり、水飴を溢れる寸前まで詰め込んだ壺に棒を突き込むような粘っこい音が二つの間に割って入る。

その後に鼻を擽る香水じみた肌と汗の匂い、間隔が一つ満たされる度に”中はどうなっているのか”と好奇心が生まれ、壁を隔てた先を見通す魔法をリュミエール向けて唱えてしまう。

「こうなってるんだ……」

「え? ソ、ソラフィス君……な、ああんっ……ちょっと、んふ、ぅうあ」

目を閉じれば広がる薄桃色、指を根元まで差し入れれば、周囲を取り巻くぬめつきがにゅる、くちゅっとぞよめきながら襞の一本一本が噛み付かれると紛うほどにしがみつく。

肛門と直腸のを挟んで敷き並べられた少し深めの模様は水気を含ませた毛のように細く、律動に従って襞間は広がっては狭まりと透明な液体を滲ませながら表情を変える。

「はあ、はあ……ピンク色で、すごくきれい」

円を描く蠢動は、リュミエールがお尻を左右させるとその都度時計回り、反時計回りと交互に締め付けの中で指が擦り撫でられ、マーブル状の快感が皮膚を通じて体奥へと送り注がれる。

「そ、それって…………?見ないで……何考えて、んはううっ」

倍加するストロークがリュミエールの言葉を封じてしまう、相手の羞恥にも構わず薄桃色の洞窟を舐り眺めてしまう自分の旺盛さに申し訳無さを感じつつも、温蜜を隔ててくちゃくちゃと噛み揉まれる指は、いつしか空想の中でペニスへと置き換わり、亀頭には拭い扱く僅かなざらつきと蕩け崩れた粘膜の感触が。

せり上がる射精感に咄嗟に腰を引いてしまう。

目の前には喘ぎを吐き散らかすリュミエール。

涙を頬に伝わせる茶色の瞳、眉間に浅く刻まれた縦皺……混じり合う悦と怒りに肘も下がるが、ぞよぞよと皮膚上で鬩ぎ合い、熱と弾力で満たされた括約筋の周囲に指先を強く押し付けたまま何度も擦り撫でてしまう。

「っは、あ……ん、こんなの、絶対……んぅ、ああっ!!」

抱いた罪悪感とは真逆の行為、しかし後穴を潜ませる谷底に漂う女体の芳香と掻き鳴らされたガラス鈴を思わせる声の上下が制止を許さない、指間に盛り上がりができるまで尻肉を激しく揉みしだく。

一方で綻びかけた放射状の花被に中指も捩じ込み、それらを曲げて粘膜への摩擦を強めた。

「ひゃあああんっ! そ、そんなに入れちゃ……あ、んんぅ、痛いっ!」

一本でも窮屈だった入り口は多少解されていたものの、声には苦しみが。

これ以上は……と指を抜くが、ぽっかりと開いた穴に挿入の欲求を促されて立ち上がり、巨尻に露出させたペニスを擦り付ける。

汗と先走りが重なる、糸を引くどろつきが肉の圧迫を助けにエラ裏を擽りソラフィスも腰を前後に揺さぶってしまう。

竿はむにゅ、ぷにゅっと谷間に挟まり、柔らかく重量に富んだ扉をこじ開ける亀頭と窄まりが軽くぶつかった。

「リュミエールさん……いい、ですよね?」

「…………だ、だめっ。こっちには、入らないよ?」

腰を沈めると、指の没入とは比較にならない収縮が狭輪をくぐる亀頭を襲い、軽く握り潰されるような痛みがカリ裏に走る。

しかし、それと同時に溶けてしまいそうな柔らかさが隙間なくペニスを取り囲む。

桃色の縦襞が広がった傘の裏側を捲り拭い、筒の内部を占めるたっぷりととろみを浸した濡れ肉のスポンジがぐねぐね動き始めて獲物を捕らえた触手と紛うばかりに入り込んだ先端へと絡み付く。

「はあ、ああっ! 痛……い、抜いて、よぉ……」

リュミエールも痛いのか、何度もかぶりを振って涙を愛液と汗で黒を増した地面へ滴り落とす。

もっとも明らかな拒絶とは裏腹に、肛口は早くも引き結びを緩ませ、直腸近くが織りなす蠕動と合わせてカリ首を縛り上げたままより狭隘な奥へと切っ先を導いている。

「はあ、ぁ……っ、どんどん、入ってます」

縮こまりぞよめく肉路への埋没が進むにつれて、小刻みに痙攣する下半身。

霧散する思考と加速する射精衝動の中で、ソラフィスはむちむちの桃尻を鷲掴みにしながらねとつきと温もりに溢れた内側の起伏全てをなぞるように遅めのストロークを繰り出した。

そのまま一回り以上背の高い女体に覆い被さって自らの下腹部を押し付け、竿を三分の一ほど潜らせる。

丸い膨らみがむにゅりと平べったく押し潰される毎に窮屈な括約筋が広げられ、大木に手をついてお尻を差し出すリュミエールの顎が上がる。

「あ、はあうっ、ん、や……ぁ、っ、んふううっ!」

しっとりぷにぷにの尻肉と縮こまっては裏筋を押し撫でる窪みに促され、申し訳ないとは思いつつも括れた腰を引き寄せながら抽送の間隔を狭めてしまう。

獣の遠吠え一つ聞こえない、静寂に支配された森の中には、互いの肌がぶつかる音と、粘液を掻き混ぜる濃度に満ちた水音、そして枝の揺れる音に混じり空へと消える切なさを潜ませた喘ぎ。

僅かに丸まった背を隠す、雫と松明に照らされる金色に目を奪われつつ、”もうどうなってもいい””見つかってもいい”と言わんばかりにソラフィスはぬめりきった淡いざらつきを捲り抜くように押して引いてを繰り返す。

「……奥の方が、柔らかいんですね……っぁ」

「や、ああぅ、あ、あ、んっ! だめ、はあ、ああああっ」

指では届かなかった直腸にはさしずめ湯で人肌程度まで温められたゼリー状の通路が続く。

深く、浅く、深くと少しずつ前進と後退のバランスに変化を加え張り出した肉棒の裾野で狭まりつつある肉環を刮げ拭い、短い突起が亀頭と竿の境界を舐り擽る様を楽しむ。

にちゅる、ぐぢゅっと腸壁が蠢いてペニスをきつく咥え込み、腸液を潤滑油として激化するグラインドにも屈さずざわめきは執拗に追い縋る。

「ん、あ、ああっ、はああ、んあっ!! ああっ、ふ、ああ、ああぁ」

リュミエールも前後運動に合わせて首をがくがくと上下に動かし、途切れがちな乱れ声を発する。

もっと奥まで……欲求に突き動かされるまま、ソラフィスは両手で揉み潰した巨尻を捏ね回し、内にたっぷりと溜め込まれた粘り気全てを掻き出す要領で腸壁のあわいを突き上げる。

一回の往復毎に、ぐちゅっ、ちゅぷっ、ずちゅっと音が大きく溢れ滑らかな皮膚を叩く音が掻き消される。

いつしか魔法の効果も切れ、男性器全体を搾り上げる肛内の様子も見えなくなっていたが、瞼裏には水気を限界まで含んだ桃色の肉絨毯が容易に映し出される。

「もっと奥まで……いい、ですよね?」

「ひゃあっ、え、や……そんな、ああああんっ、も、もうこれ以上……入らない、よ、っ……」

自分の腕に顔を預けていたリュミエールが、肩をしゃくらせながら振り返る。

毛先を含んだ唇端を震わせて歯を食い縛るが、半分ほど挿入されていたペニスを根元近くまで押し込むと、縦長に開いた口から唾液が薄くこぼれた。

「でも、リュミエールさんのお尻の穴、きゅっきゅって締め付けてきて……はあ、ああぁ」

螺旋を描き騒ぎ回るぬめぬめの淫ら蟲がエラ裏に忍び入り、ぐじゅるっと最も敏感な部分を舐め回す。

儚さを兼ねた柔らかなシルクで拭われる錯覚がペニスの根元まで辿り着き、腰全体に強烈な快感を染み広げる。

走り回る微弱な痺れが脈動を加速させ、袋の中身がぐるぐると疼きを伴って回転し始めた。

迫る射精を実感させる気持ちよさにストロークは長さを増し、潤いをべっとり滴らせた縦溝近くまで切っ先を引き付けてから、直後に反動を付けて環の奥に広がるねとついた腸筒へ竿の全てを押しくぐらせた。

「ふああああっ! そ、それだめっ……あ、あ、あっ、こんなの、はあうっ、どんどん、入ってくる……は、あ、んっ………………い、いいっ」

結合部に飛び散り、ボリュームと締りを両立させた太ももにとろりと混合液が伝い落ちる。

肌の桃彩と愉悦を露呈させた彼女にもっと気持ちよくなってほしいと、甘ったるさを放つさらさらの髪に頬を埋めながら右手を前に回して無毛のスリットを人差し指と中指で軽く捲り上げる。

「やあんっ、そっちも……はう、っ……もっと、気持ちよく、あああっ」

膣口を満たす愛液の間に指を進ませれば、肛内を入り組む模様がきゅうっと緊張を走らせ、互いの粘膜が強い摩擦を見せた。

くちゅくちゅと愛蜜を噴きこぼす膣穴に曲げた指を歩かせれば、リュミエールの腰も暴れて捲れたカリ裏に狭輪が入り込み、皮膚の内側でどろどろと巻かれた渦が何倍にも膨らんでいく。

快感の大きさに比例して自然と激化するストローク、痛くないだろうかと不安を覚えるがソラフィスを真っ直ぐ見つめる瞳は下がりきったまま端に雫玉を滲ませていた。

「っう、んん……キスしても、いいですか?」

右手指でクリトリスを摘みながら左手を脇腹へとスライドさせ、小さく浅い臍に中指を軽く引っ掛けながら水溜りを作る地面と水平になった背中を起こす。

突き出された大尻は厚みと丸みを戻し、勢い良く叩き付けられた腰とペニスにぷるっぷるっと波打ちを繰り返す。

「ふあっ……ぁ、んっ……う、ぅ」

腹部に添えられた掌は胸当ての留め金を外すと、上着の内側をくぐり抜けて乳房の下輪郭を抱え持つ。

体温に蒸れて汗を纏うお尻程ではないがボリュームのある肉弾をふるふるとバウンドさせると同時に、既に目覚めていた小振りの乳首を摘み捻った。

指戯のままにしなやかな背中が捩れ、肉サウナと化した直腸内がぐにゅっ、ずりゅっと形を変えることでペニスを練り揉む。

一つに溶け合ってしまうのではないかと思うほどに密着の度合いは高まり、加えて姿勢の変化が挿入の角度を変えて亀頭上部へのぬめついた心地よさと収縮もより鮮明に。

「あああうっ、ああっ、ん、気持ちいい…………いいよ、キス……」

リュミエールの腕が背中を撫で回す、差し込まれた舌の仄かな甘さと唇裏に溜まる唾液の温もりが口いっぱいに広がると、意志とは無関係に傷一つないぷるぷるの内頬を舐り回し、歯裏に隠れた舌に自分の舌を絡ませてしまう。

口と手、結合部の三点から送られる法悦は隅々まで駆け巡り、咀嚼に近い食い締めも露な腸壁を掻き分ける律動も早まるばかり。

根元、先端と引っ張りめいた射精感と、頭の中に満遍なく渡る恍惚に足指を湾曲させながらソラフィスは耐え続けた。

「はあっ、はあっ……こっちなら、中に、ううっ!」

整った顔から間近へと発せられる、むせ返るような女性の匂い。

鼻で深くそれを吸いながら手付かずにもかかわらず蕩け崩れた襞蚯蚓をぐじゅぐじゅと乱暴に掻き混ぜ、並行して乳首を乳輪もろとも刮げなぞる。

リュミエールの全てを感じられる嬉しさが蜜壁への突き捏ねを際限なく荒ぶらせ、スプーンで崩されて溶けたゼラチン質を彷彿とさせる腸壁は境界線すら曖昧なまでに柔らかく竿にもたれかかり、渦を巻きながらペニスをぬたつきの奥へと吸い導く。

「ふあ、ああうっ、いい、よっ、いっぱい……は、あ、ああああんっ!」

「あ、ああっ……出るっ……うううっ!!」

最後に、桃色に透けた巨尻を乱暴に揉みしだいたソラフィスは、背中を震わせながら勢いを付けて窄穴を脈打つ亀頭で穿ち抜く。

滑らかに濡れた膨らみを叩く音の直後、張り詰めた空気が抜けるような脱力感と何かが勢い良く噴き出す感覚が皮膚の中を走り回る。

「っ、ひ、う……っ、熱いのが、いっぱい……ああ、ぁ」

どくっどくっと脈動が積み重なる度に、リュミエールの口元から白息が立ち上る。

背筋を這い歩くむず痒さも精液を吐き出し終えた頃には頭部で目眩へと変わり、崩れかけた膝とともにその場によろめきかけて足元に置かれた胸当てを軽く蹴飛ばしてしまう。

「はあ、はあ……」

荒息もそのままにずるり、とペニスを引き抜く、精液が穴の入り口を伝い落ちて濡れた土には白濁の円が広がった。

※※※

「ご、ごめんなさい……」

「………………」

夜を挟んで冷やされた空気の中、昇る太陽が枝々の間を橙に塗り潰す。

背中では、顔を歪ませたソラフィスが何度も瞬きを繰り返し、白い息を吐いては下り目をいつも以上に下げてリュミエールを見上げていた。

「大丈夫だよ、怒ってないから。でも、その……あんなことしちゃだめだからね」

「はい……」

もうするなと言った反面、ペニスを根元まで受け入れた尻穴には微かな疼きが芽生える。

落葉を踏む小気味良くも無機質な音と同じタイミングで皺の一筋まで丹念に弄り回される錯覚が、規則正しい歩調に乱れを与えて後ろとの距離も自ずと縮まっていく。

「…………やっぱり、気持ちよかったの、かな……でも、お尻の穴なんて」

下着の裏地にぐちゅりととろみが置かれる、想像を追い払わんと左右のお尻を引き締めて谷間を閉ざすが指弄は抽送と化し、崩れる膝に従い枯れ葉の積まれた地面が僅かに近づいた。

後に残るは不浄の穴を責められた羞恥と愉悦、仮にもう一度望まれたら断ろうと思う反面、こびり付いて離れない気持ちよさの記憶が腸内を擽り、剣を固く握った拳の中には汗が浮かぶ。

「あの……?」

「っと、何でもないからっ。もうすぐ……だよね」

緩やかな下り坂、その果てには朽ち果てた屋根と燃え焦げて崩れかけた壁、そして二つに折られた柱が立ち並ぶ生命を感じさせない空間。

頷いたソラフィスに先行し、踵を地面にぴったりと着地させて砂利を避けながら廃村の入り口に向かった。

「隠れているのでしょうか……? 今のところは、誰もいないみたいですけど」

散らばる瓦礫を跨いで中心の広場へ、穴の開いた壁から少し身を屈めて室内を覗くが、埃っぽい暗闇が返すのは静寂ばかり。

蔦が壁全体を覆う隣の家も同様に、邪悪な気配は欠片たりとも存在しなかった。

「…………奥、まだ見てないよね?」

密度の高い木々を背に聳える、象牙色の壁と黒茶色の窓枠で構成された二階建ての大きな家。

鉄製の門扉と石を積み上げた塀は打ち破られており、砂粉で汚れた窓ガラスも殆どが割られていた。

「待ってください、少し暗いですね……」

開きかけた分厚い木製の扉に手をかけたリュミエール、しかし直後にソラフィスが鞄から水晶球を取り出して掲げると、輝石さながらに眩しく光るそれが玄関から天井の高く広い廊下を全て照らし出す。

遥か先に見える突き当たりに目をやりながら剣を前に出し、一歩、また一歩と前に進むが、飾られた大きな壺の真横に差し掛かったところで、背後のドアが勢い良く突き破られる。

「…………!!」

背中には黒の全身鎧に身を包む、狼の顔と牙、茶色の体毛を持つ獣人が。

振り下ろされた斧の初撃は剣で受け流し回避できたものの、別の扉からは紫色の大きな大輪を咲かせる魔刺花が現れて触手をソラフィスの身体に叩き付ける。

「ぐっ……!」

獣人との間合いを維持しながら、蹲り倒れたソラフィスへと駆け寄るリュミエール。

しかし背を向けたことで隙が生まれ、首根を掴まれたままヒビの入った壁向かって投げ飛ばされてしまう。

「ううっ……こ、こいつ」

近づく足音と、剣を取り落とした右手に残る強い痺れ、踝辺りをブーツ越しに縛り上げる棘付きの触手……中指が柄頭にかかり息をついたのも束の間、次の瞬間には腹部に重たい衝撃、そして首に絡む毛むくじゃらの指。

自分より三回りは大きな相手、必死に身体のあちこちを蹴り上げるが、強まる圧迫に気づけば目を閉じてしまっていた。

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