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女騎士と少年魔導師~憧れの女性(ひと)と旅に出たら~一話 (Pixiv Fanbox)

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「……おはようございます」

王宮の地下奥深くに用意された魔術師団の研究室、ソラフィスが固く閉ざされた扉を開ければ睨み下ろすは四方を取り囲む蝋燭に照らされた梯子付きの本棚。

既に各々の研究を始めている他の魔術師に挨拶を返し、自分を妙に気に入っている女性の魔術師から上着の袖を引っ張られ、頭を撫でられながら用意された席につく。

「はあ…………き、気づいてないよね」

机の上には乱雑に置かれたアミュレットとページが開かれた古書、薬品精製に使われる魔草。

見慣れた光景に撫でくり回す掌の感触も、メイドの残り香も、射精の余韻も少しずつだが薄れていき、大きく背中を伸ばした後手に取った本を読み進める。

「………………」

ページを捲る音、梯子を登る音……後は召喚用の呪紋を詠唱する声、薄暗く静まり返った室内でソラフィスは手早く本を読み終え、研究のために必要な部分を羊皮紙に書き留めていった。

「ソラフィス君、陛下が呼んでるって」

「え…………わかった、すぐに行くよ」

肩を二度叩かれ伸びる腕に沿って見上げる。

同時期に入団した二つ上の少女が入口を指差し、直後に裾の長い黒布を小さな踝近くではためかせながら自分の席に戻った。

そして彼女に言われるまま鉄扉を開け、外で待っていた兵に連れられて階段へ。

石壁に反射する足音が二つ、規則正しいそれらが、ふと二週間ほど前に受けた現国王ナバロゼ6世の命を思い出させる。

武具と魔力を融合させ、魔法に汎用性を持たせる……実現すれば心得のない兵士であっても魔法が使えるが実用に耐える合金には特殊な錬成が求められ、研究は全く進んでいなかった。

「まいったな……全然進んでないなんて」

来るであろう催促に、なすべき弁解の言葉を探りながらソラフィスは顎に右手を添えたまま、謁見の間へと続く風景画の飾られた廊下を顔を上げることもなくひたすら進む。

歩の数が百を超えた辺りで、目の前には幾度と無くくぐり抜けた大きな扉。

前を立った兵が真鍮作りのノブに手をかけると、謁見の間を構成する白が広がった。

「おお、ソラフィスよ…………研究の方は進んでおるか?」

自分の顔が降り注ぐ光線に照らされた大理石の床に映る。

宝玉を掲げる騎士の彫刻が施された太い柱と、ドーム型の天井に描かれた神々の救済を模す肖像画……贅を尽くした作りと、実験の失敗続きによる負い目からか跪いた後の俯き顔と床の距離が近づく。

「……は、はい。後は錬成が成功すれば」

「なるほど、さすが魔術師団ということか……期待しておるぞ。だがな、今日はお主にもう一つだけ頼みがあってな」

「頼み、ですか?」

予想を裏切る言葉に顔を上げる、金の刺繍が施された紫の絨毯……先には玉座、深紅のローブを身に付けたナバロゼ6世を守るようにその背中には宝剣と黄金の鎧。

禿げ上がった頭と皺だらけの額を頻りに撫でる王は一度天井に視線を向け、太く短い指を贅肉のついた頬に宛てがい、やがて大きく息を吐いた。

「廃城タムグティエに封印した邪騎士グイナトが目覚めた…………乱から200年、やはり書の通りだったか」

魔に魅入られた聖騎士グイナトの謀反、ソラフィスも詳細は知らないが初代国王と高名な魔術師数人が城に結界を施し、辛くも地底奥深くにその身を縛り付けたと古文書に記されていた。

「陛下…………」

「察しのいいお主ならもう分かることだろう、グイナトを再び……永久に封じるのだ」

「私が…………!? そ、そのようなこと……」

「この国一番の使い手がそんなことでどうする。団長からも適任であると言われておるのだぞ」

魔術師としての才能では敵う者などいない……嫌気が差すまで聞かされた言葉を思い出し、僅かに肩を竦める。

「案ずるな、道中の護衛は用意してある…………リュミエールよ、入るがよい」

「……失礼致します」

しばしの静寂を挟み、扉の開く音。

静かな靴音とともに自分の隣に跪くは、幾度と無く夢に忍び入り、その度に生臭さの残る現へと引き戻した張本人だった。

肉感を残す長身、背中を半分ほど隠す薄く赤みを帯びた金髪は一部分だけ編まれ赤いリボンで留められている。

切れ長の茶瞳はやや上向きで冷たさを感じさせるが、色白で丸みを帯びた頬と少し厚めの艶やかな唇がそこに温もりと幼さを重ねる。

「王宮騎士団第九分隊隊長のリュミエールです。よろしくね、ソラフィス君」

「…………は、はいっ、ソラフィスです……よろしく、お願いします」

転がした鈴と紛う、しかしゆったりと届く落ち着いた声。

同時に頬が軽く上げ、笑みを返すリュミエールだったが、視線は薄い白布を円錐状に持ち上げる大きな乳房に。

さらに彼女が立ち上がり握手を求める、掌にしっとり絡み付く、臍上辺りに走る皺が捩れて膨らみが重そうにたぷんっと弾む様に思わず顔を軽く近づけてしまった。

罪悪感と羞恥心から再び俯くが、今度は白のミニスカートから伸びる黒いオーバーニーソックスに食い込んだ色白できめの細かく、肉付きのよい太ももが瞬きを許さない。

「護衛はリュミエール一人だが、お主ならそれで十分だろう。他に必要な物も全て用意させた………………残された時間はあと僅かかもしれぬ、すぐにでも出発してもらえるか?」

顔の向きを固定したまま太ももから膝、ふくらはぎ、足首と視線を落としていると王の静かな声が。

指先に染み入る柔らかさと、風が吹く度に香る甘さへの名残惜しさか、玉座へと向かう首の動きはひどくゆっくりだった。

「………………はい、必ずやグイナトの封印を」

「うむ、期待しておるぞ。まったく、そう急かすでない…………わかった、入らせろ」

次の来客と入れ替わりに外へ出たソラフィス、立ち去り様に見えたリュミエールの笑顔が積むべき思考を全て塗り潰し、気づけば自室のドアを閉めていた。

「これ、かな……っと、結構重い」

ベッド近くのテーブルに置かれた革袋を留める紐を解けば、中には保存食と油紙に包まれた地図、傷薬と当面必要な物資が持った両手に重みを感じるほど詰め込まれていた。

「これは…………」

その脇には自分の背丈ほどもある長い杖と中心に細やかな装飾の金枠に水色の宝石を嵌め込んだ飾りが。

樹帝の杖と冷銀のタリスマン……古書にはグイナトを封印するために使われた魔力を増幅させるための道具であると記されていた。

「どうぞ、あ…………リュミエールさん」

「いいなぁ、こんなに広い部屋なんだ」

軽いノック、そしてソラフィスの返事に続きリュミエールの柔らかな声。

目前に向けられた笑みと踏み出された歩が折り目正しいスカートの襞は持ち上げ、軽くなびかせる……近づく女性の、咲き誇る薔薇を思わせる芳香も相まって、咄嗟にカーテンの隙間から光を注がせる窓へと視線を移した。

「は、はい…………そうだ、もう準備は?」

「もう終わってるよ。ほら、こんなにたくさん」

「………………」

背負っていた革袋をテーブルの開いたスペースに置くリュミエール、白銀の胸当てと籠手が動き加減に応じて表情を変える。

だがそれ以上にソラフィスの視線を集中させたのは、後ろを向いた瞬間に垣間見える大きなお尻だった。

布地を隔てても丸い形を浮かばせ、スカートを持ち上げる膨らみは彼女が歩を踏み出すだけで僅かに揺れ弾む。

今朝の夢を思い出し、本棚にぎっしり詰められた魔導書の背表紙を追うリュミエールへいつの間にか爪先が向いていた。

「馬も用意してもらえればすぐなんだけど……やっぱり魔物がいるから」

「…………! そうですね……もう行きましょう、陛下も時間がないと言っていましたし」

茶瞳が真っ直ぐ向けられる、小さく笑みを湛えたそれに盗み見の罪を咎められた思いから、ソラフィスは俯いたまま革袋にタリスマンと読みかけの魔導書を詰め、杖を手に持ってドアを開ける。

そして背中に届く”待って”という声にも構わずにエントランスへと走りだした。

※※※

ナバロゼの居住区を出た先には、どこまでも広がる緑の大地。

草が抜かれ、乾土が踏み固められた道を二人はひたすら前へと進んでいた。

「次の街までって、あとどの位?」

「このまま歩けば、夕方までには着くと思います」

上着のポケットに入れられた地図を広げ、遥か先に点在する宿場街の方角を差し示す。

リュミエールも横髪を押さえながら、人差し指の行く先を追った。

「夕方かぁ……結構遠いんだね。私、あんまり外に出たこと無いから」

腕が下りると同時に小石混じりの地面を踏むブーツの音が。

再び歩き始めた彼女の身体三つ分後ろを続くが、視線はゆったりとした上着とは対照的に巨尻の形を浮かばせる短いスカートに向かってしまう。

屈めば下着が見えるであろう布地は吹き付けられる風に一度、二度と捲れ上がり、その都度天を仰いでは曇り空に隠れた太陽を見つめた。

「ぼ、僕も同じです、毎日研究ばかりだったので……えっと……その…………」

唇が強張る、何か言わなければ……思考が渦を巻くほどに歩調さえ覚束ず、俯いた先に見える乾いた地面が近づいては遠ざかりを繰り返す。

「ひゃあっ!!」

額を冷たい手で探り回す一陣の風、合わせてリュミエールの鋭い声。

顔を上げれば眼前には膨らみを半分以上露出させてるまで三角形に捩れた小さな白い下着にぎゅっと押し込められた巨大な桃を感じさせるお尻が。

彼女の開いている左手が布端を押さえるが、絶えず吹き続ける風は隠し切れない部分を幾度と無く持ち上げ、その度にソラフィスは歩を詰めて顔を近づけてしまう。

「……………………」

リュミエールの足が止まり首が後ろへ、なびく髪の隙間に見える紅色の頬が垣間見えると、弾かれたように背を伸ばして右手一面に伸びた背の高い草に視線を移す。

だが生クリームを思わせるつるりとした柔らかくもきめ細かそうなお尻と、薄い布地に透けた深い谷間、肉感的な太ももが細く感じるほどの急激な張り出しと身じろぎが織りなす豊肉の波打ちは瞼裏にこびり付いたまま離れず、何度も両目で手の甲を擦り、かぶりを振り続けた。

「……見ちゃった、よね?」

翻ったリュミエールの瞳は、時折逸れて羞恥もあからさまに。

そして控えめに運ばれた言葉が直前の光景をより鮮明に。

「…………っ、ごめんなさい、僕……そんなつもりじゃ」

「あ、あのね……これは…………鎧と、服と……全部揃えないと意味が無いって」

胸当てと上着に刻まれた、僅かずつ異なる紋様でその意味を察する。

おそらく複数の基本的な防護魔法を組み合わせ、動きやすさと身の守りを両立させているのだろう。

「あんまり見ないでね、やっぱり恥ずかしいから」

「は、はいっ……!」

空気を孕んで舞い上がる髪も、通り過ぎた風とともに背中へと落ち整然さを取り戻す。

詰められた互いの距離がもたらす、蜂蜜をたっぷりと溶かしたような汗の匂いに自然と鼻呼吸が深くなるが、乱雑な足音とともに叢ががさりと揺れる。

「……ソラフィス君、下がって!」

自分の背丈より少し短い程度の大鉈が空を裂きながら振り下ろされ、揺れる緑は支えを失い地面にはらりと流れる。

現れたのは銀色の毛皮を着込んだ赤黒い体色の大きな獣人と、灰緑色の体毛に包まれた一匹の狼。

錆鉄色の目が四つ、二人を睨み付けたまま徐々に近づくが、大きな腹を擦ったままリュミエールの胸と腰に視線を交互させる様から感じられるは余裕ではなく過信と傲慢。

「あっちの狼、お願いしていいかな?」

「わかりました……………………ここまでするような相手とは思えませんが、一応」

返事の後に口の中で詠唱しつつ、握り拳の中で掌に紋を描く。

瞬間、右隣に立つ彼女の細剣が淡く水色に光り、一呼吸を置いて炎の矢を駆け出した四つ足向かって放つ。

「――――!!」

黒ずんだ爪を振り下ろす間もなく、追い払われる野良犬じみた声が長い牙の間から漏れる。

剣戟に混じり広がる肉の焦げた臭いに一歩だけ後ずさりながら、右前足を失いつつもなお飛びかかる狼に、今度は掌大の火球を叩き付ける。

「リュミエールさんっ!」

崩れ落ちた魔物は身を痙攣させ、宙を掻き毟るもやがて動きを止めた。

一方でリュミエールは彼女より二回り大きな相手の重撃を細い刃先で受け流し、甲高い金属音を挟んで間合いを縮めていく。

援護しなければと次の詠唱を始めるが、形容し難い絶叫が伸ばしかけた右腕を元の位置に。

刃に塗られた紫色の血を突きつける先には、倒れ込んだ獣人の切り落とされた頭が転がっていた。

「ふう……大した相手じゃなかったね。大丈夫? 怪我とか……」

「してないです、ほら」

鞘へと隠れる銀色、並行してこちらに駆け寄るリュミエール。

無傷の両腕を見せれば口元に笑みが蘇る。

「よかった。でも……すごいね、一度に二つも魔法が使えるなんて」

感嘆混じりの穏やかな声……擽ったさと熱を頬に感じながら、ぎこちなさの残る両足で背中を追う。

ある程度の魔法までなら三つまでは詠唱を重ねることができる、ソラフィスが王宮で最も優れた使い手とされる所以だった。

「いえ、そんな……」

雲の切れ目には隠れたはずの太陽、眩しさと加速する熱が発しかけた言葉を喉奥に押し戻し、また危機が去ったことで捲れ上がるスカートと顔を覗かせる大きなお尻が頭をもたげる。

思考が積み重なるごとに、”どんな感じで揺れていたんだろう”、”触ってみたい、揉んでみたい”と到底許されないであろう欲望が際限なく膨らむ。

比例して、ズボンの中では窮屈さを感じるまでにペニスが起き上がり、裾の長い上着に隠れてテントを作り出してしまう。

足が前に出ると亀頭がぐちゅりと擦り回され、むず痒さと軽い痛みが下腹部を這い進む。

「………………」

もし、リュミエールが全てを知っていたら……夢に出たメイドのように自分を嘲笑い、軽蔑するのだろうか……それとも、と後ろ暗い罪悪感が爪先に力みを与える、誤魔化しに顔を上げ左右を見回しても、掌には弾力を含んだ柔らかさの錯覚、申し訳無さが鉛と化し、胃の辺りに重く伸し掛かった。

「どうしたの? 急に黙っちゃったけど」

忘我と快感に滑り入る鈴の音色。

自らの思いを見抜かれた気分からか、ソラフィスは首を振ったまま、上げたばかりの視線を落としてしまう。

※※※

薄闇に消えかけた橙、煙突から吸い上げられる白い紐と、家へ帰らんとはしゃぐ子供たちの姿……宿場町に広がるはまさに一日の終わりだった。

「はあ…………どのくらいかかるのかな」

宿屋近くの公園、宿泊の手続きを取るリュミエールを待っている間ソラフィスは花壇近くのベンチに座り、地図を広げて黒鉛で進捗をなぞっていたが、思った以上に描いた線は短く、通るべき道程に人差し指を何度も走らせてしまう。

「ずっと、一緒……なんだよね」

姿勢を変えると、廃材を組み合わせただけの背もたれがぎしりと軋む。

吐かれた溜息が彼女のスカートの中と、肉の詰まった丸く大きなお尻を想像させ、広げた両掌に熱と震えを染み渡らせた。

「ソラフィス君、部屋……一つだけなら空いてるって。ベッドも二つあるみたいだから」

真正面に広がる夕暮れに添えられた影、僅かに残る茜を背に金色の光を散らす彼女に両手両足が縮こまり、持っていた地図を落としてしまう。

「ごめんね、二人だと落ち着かないかもしれないけど」

「リュミエールさんのせいじゃありませんから、僕は……その、大丈夫です」

微風に転がりかけた羊皮紙を拾い上げ、二階建ての宿を見上げる。

白い壁にチョコレート色の扉、よく磨かれた窓ガラスと清潔そうな佇まいが、淫靡さに囚われる内心への拒絶を感じさせ、やや前で小さく首を傾けるリュミエールと視線が交差するまで足裏には見えない根が張り巡らされていた。

「どうしたの?」

「……何でもないです、ちょっと疲れただけですから」

リュミエールの鈴と紛う声に幾つかの……途切れがちな相槌を打ちながら、廊下突き当たりの部屋へと向かう。

板張りの室内はベッドが二つとテーブル、ランプが有るだけの粗末な作りで、半月の明かりが降り注ぐ窓の外からは街の中心部、立ち並ぶ露天が微かに見えていた。

「……………………」

食事も買い物も、公衆浴場での入浴も済ませていたので後は眠るだけ。

しかし、無防備に横たわるむっちりと成熟した女体を前に瞼は仲違いを続け、ソラフィスはランプの光が壁を朧げに照らす中、無言で魔術書に目を通していた。

「もう、寝たのかな……?」

部屋に入り、荷物を置いてしばらくはリュミエールも今日の食事のことに、明日以降の方針と色々話しかけてきたが、やがて声と声に間隔が。

そしてソラフィスが革袋を漁り、鉛筆と束ねた紙片を取り出したところで桃色の艶やかな唇にはゆったりとした寝息、顔は自然と本とリュミエールを行き来し始める。

自分も寝ようと本を閉じて薄い布団に潜るが、しどけなく捲れたスカートの先に広がる、きめの細かそうな太ももの柔肌と、脚の間になされた翳りがランプを消さんとした指を引き止め、皺になるまでシーツを握らせた。

「んんっ……」

さらに、甘く上った声と布ずれ……寝返りを打った彼女がソラフィスに背を向け、大きなお尻を突き出す。

屈んだような姿勢に裾は腰へと引っ張られ、上質なシルクを思わせる裏腿と捩れた下着の張り付く巨尻の下輪郭が露に。

呼吸と唾液を一つと飲み込みながら、逆さに向けたシルフィウムの果実を思わせる左右への広がりと内側への深い切れ込みを同居させた肉塊に瞬きさえ奪われてしまった。

「寝て、ますよね?」

”布団を被せようとしただけ”、喉手前に言い訳を残しつつ無音に近い足音を重ねてはリュミエールのすぐ近くへ。

そして震える右手と歯を食いしばったままの顔を生尻に近づけた。

まずはふわりと漂う石鹸と汗の香り……そして、指先には重くもあり軽くもある、ぽよぽよぷるぷるの湿らせた上布さながらの吸い付きが。

「…………っ!!」

王宮魔術師団の一員としてあるまじき行為、肘を曲げて手を離そうとしても中指に薬指と触れる範囲は少しずつ広がり、鳥もち同然の潤いに満ちた纏わり付きが、両掌をむにゅむにゅたぷたぷの柔らかさで包む。

だめだ、だめだと何十回、何百回と自分に言い聞かせるが、彼女の小さな身じろぎに眠りの深さを認識し、体内を駆け巡る快感に屈した状態で円を描くようにお尻を撫で回してしまう。

「っ、んぅ」

手の動きは、外から内へ……風に晒されやや冷たさを帯びた付け根辺りから、湿り気と熱が追い縋る谷間の内壁に滑る。

指を限界まで広げても持て余すまでの巨大な膨らみは、軽くつついただけでも過剰な柔らかさ故にぶるんぶるんと両手を弾き飛ばすまで大きく揺れ波打ち、その度に触れている部分には熱っぽい重量感が伸し掛かった。

「ごめんなさい、でも……でも」

申し訳無さからか、噛み締められた歯の隙間には謝罪の言葉。

しかし、ズボンの裏地を押し上げる先走り塗れの亀頭がぐちゅる……にぢゅっと狭隘感とぬめりの中で擦り上げられるごとに後ろめたさも快感の呼び水と変わり、葛藤を振り切るように熱と汗に蕩けを増したお尻を揉みくちゃにし、自らも彼女の眠るベッドに上がると同時に掬い上げた筋肉と脂肪をほどよく充実させた張りのある丸みに十指を沈ませる。

「ふあ、ああぁ……っ」

漏れる掠れ声、リュミエールは腰をくねらせて傍らの白い枕を抱き竦めた。

下半身はそのままに背中がソラフィスから遠ざかり、お尻は豊満な肉付きを誇示するように一層突き出された。

膝を曲げ、背を丸める姿はどこか幼子じみていたが、自らの下腹部を我が物顔で歩き回る疼きとどろつきを伴う甘い痺れが抱いた愛らしさを霧散させ、どうなってもいいと言わんばかりに細く引き締まった腹部へ手を回し、窪みが浮かぶ背中にしがみついた。

「リュミエールさん……ああっ…………すごく気持ちいい、はあう」

腰を引き寄せ密着を深めれば、両腕に寄せ上げられた豊かな胸が揺れて親指とぶつかる。

釣鐘状に形を変えた乳房は肉感に満ち溢れた大尻とは異なり、接触点が溶け落ちそうな、儚さを感じさせる柔らかさに包まれていた。

「ひう、っく、ん」

指先が頂点へ近づくにつれて、ぴくりとリュミエールの肩が震える。

着衣越しであったが、指甲まで容易にめり込むふかふかの乳肉……そして、形を歪ませた丸みの先に潜む小さなしこり。

触れるか触れないかの位置で突起を転がし弾けば屈められた背中が突っ張り、綿めいた髪に薄く塗られた香油の匂いが顔近くに広がった。

咲き誇る花々に混じる淡い乳臭さに興奮を煽られ、思わず左右の実りを強く掴むが、広がる長い髪の先には眉間に皺を寄せた横顔。

反り返った背中に強張りと寒気を感じつつ息を止めてベッドの縁近くまで身体を逃がすが、直後に規則正しい寝息が聞こえ、安堵の呼もあからさまに両手をお尻まで戻す。

「こっちは、やっぱり起きちゃう、かな…………もう、やめたほうが」

口にした言葉も意味をなさず、リュミエールのお尻に顔を近づけてしまう。

間近に迫る双丘は息遣いに応じて前後左右に小さく揺れ、巨尻の中心へ捩れた下着が少しずつ集まる。

ランプに照らされた、傷一つ無い剥き出しの薄桃色に染まった尻は温もりと同時に仄かな甘香を鼻奥まで届け、言外の誘惑に釣られたソラフィスは尻山の頂に頬を擦り付けながら分厚い肉を抱え持ち、薄布を隔てた先の深い谷間に鼻先を押し当てた。

「いい匂い……ずっと、同じ部屋だったらいいのに」

互いが一つに溶け重なる錯覚、顔全体に広がるは微かな反発と骨を感じさせない柔らかさ……自然と首と肩に力が入り、呼吸視界を塞ぐ圧迫も意に介さず頬で円を描き、厚肉を揉み拉げていく。

「はあ、ぁ……」

切なげな掠れ声をこぼすリュミエールの背中が撓み、潤いさえ感じ取れる肉塊がむにゅりと押し潰され鼻を、唇を塞ぐ。

息を吸えば広がる仄甘い肌の匂い、汗の微かな塩気、ソラフィスは全てを呼び水に巨尻を腰辺りから揉み寄せて谷間の切れ込みに深みを添える。

眼前に差し出されて上下に引っ張られた尻肉は指先をめり込ませ、ぽよぽよと弾みながら重くもたれる柔らかさの代償に均整に満ちた球をあからさまにしたが、肉を寄せることで標高と厚みは元のそれを取り戻し、挟まれた鼻をきゅっ、ぷにゅっと優しく押し潰す。

「はあっ、はあっ……ごめんなさい、でも……んんむっ」

事態の露呈などソラフィスにとっては最早瑣末、荒らげる鼻息もそのままに両手で指間から肉が盛り上がるまで双山を強く鷲掴みにしながら、漂う湿気混じりの空気を体奥まで導かんと首を傾け呼吸を深めた。

※※※

「ひゃああんっ!! っ…………ん、う」

気づかれたか、吐息を散らす開きかけた唇端には震えが。

ソラフィスは巨尻に埋めた顔を前後に動かしながら、時折自らの名前を呼んでは露となった肌に舌を滑らせていた。

「っ、ぁ、ソラフィス君、やっぱ、り、ぃっ」

リュミエールが目を覚ましたのは、右の尻山に口づけを注がれた瞬間。

一室に二人……予感はあった、風に捲れたスカートの内側を舐め見る熱い視線、俯き加減のまま小さく紡がれた返事、相手の思いが伝わる度に”もっと見せてあげたい”、”触らせてあげたい”、”でも、相手はずっと年下なのに”と憚り含みの高鳴りが芽生えつつあった。

頭をもたげる、ふわふわの栗毛と不安そうな下がり気味の目。

整った顔立ちは近くから見ても少女そのものだった、その彼が……「リュミエールさん……ん、っ、どうしよう、起きちゃったら」

「…………ぅ、ああん……気づいて、っは、う」

内壁を下着越しに穿り舐める舌が思考を中断させる。

やめさせて怒るべき、それがあるべき自分だったが、同時に爪が食い込むまでお尻を揉みくちゃにされ、鼻息で火照る尻肌に生温かさを吹き付けられると背中向かってぞくりと震えが走り、咄嗟にシーツを握り締めた。

”やめさせたい”、”もっと”と鬩ぎ合いが後ろ暗い悦をもたらす。

しかし小刻みに動く両手指がたぷんたぷんと身体付きに比して大きすぎるお尻を波弾ませ、唾液のぬめりと温かさが付け根と谷間にまで広がると、震えは心地よい痺れと変わり円を描きくねるお尻をソラフィスの顔に強くぶつけてしまった。

ここで舌の蠢きが止まるが、しばしの沈黙を挟み今度は濡れた布が熱肌を滑り落ちる感触が。

「えっ……ちょっと、んっ、ああ」

皮膚の薄い内壁を直に舐め上げられ、律動に応じて腰も跳ね震える。

往復が積み重なる毎に全身を駆け巡るむず痒さと遠火で炙られるような熱、性とは無縁そうな愛らしい少年が、彼の顔よりもずっと大きなお尻を夢中で舐め回す姿の想像が快感を加速させ、接触の無い秘裂にもぬちゃぬちゃと薄めた蜂蜜を感じさせる潤いが添えられていた。

「んんぅ、ひゃ、ああ……やめ、てっ」

王にも剣の腕を認められ部下を束ねる自分が、舌一枚に声を押し殺し悶えている……厳しく律し続けた日頃の姿とはあまりにかけ離れた牝悦を貪る様に額を汗が伝うまで羞恥を覚えつつも”誰かが見ているわけではない”、”寝た振りをして知らん顔していればいい”と心は移ろい、傍らの枕に顔を強く押し付けた。

もっとも、ソラフィスはその葛藤を知る由もなくひたすらにお尻を舐め回し、内向きの楕円渦を後穴近くまで進ませていた。

「ん、ふうっ……気持ち、いいよぉ」

湿りきった吐息を綿を包む布に染み込ませながら、リュミエールはもどかしさの中で腰を揺らめかせては、立ち上がった乳首を右手の二指で摘み、一本たりとも毛の生えていないスリットに左手を滑り入れる。

子猫がミルクを舐める音に混じり、ぬちゃりと糸を引く水飴そのものの粘っこい音が耳の奥に響き、それを契機にぐねぐねと閉じ合わさった傷つきやすそうな粘膜の入り口を浅くかき混ぜてしまう。

「ん、んぐっ……奥まで、届かない……っ、ううっ」

薄桃色の重なりはくつろげられ、粒立った先端は根元から擦り転がされる。

無意識で動く指が皮膚の内側に快感を送り込み、リュミエールの顎と背中が谷底付近へと及ぶ舌と同時に持ち上がった。

「はあっ、んあ……あ、ぁっ、くぅ……だ、め」

腰は勝手に前後し、何度も柔らかなお尻を叩き付けてしまう。

反面、底が隠れるまでに積み重なった接触がさらなる刺激を切望させ、陰裂の上端で目を覚ましたクリトリスを爪の先が掠めた。

「…………っああ!! は、ぁん」

にゅるりと柔らかく溶け崩れた膣口とは対照的に硬さを纏う小さな粒、走る稲妻は下半身全てに隈なく届けられ、声を出すまいと自らの下腹を強く掻き毟る。

この痴態を部下が見ていたら……燻りとして残る理性が、膣壁を撫で拭う指に硬直を与える。

秘められた淫靡さを否定せんとかぶりを振るリュミエール。

だが、ソラフィスが分厚く実った左右の尻肉を掻き分け、奥深い谷底に息を吹きかけた刹那頬の内側を甘く噛み、その痛みと気持ちよさが躊躇いを残らず吹き飛ばした。

「…………ソラフィス君っ!」

「ひいっ、あ、あ、あの……ううっ、ごめんなさい、僕……」

身を起こし、もう一つのベッドに戻ろうとする後ろ姿。

その細い手首を捕まえ、今にも泣きそうな唇をわななかせた横顔を見上げる。

「待って、大丈夫だから……………………ソラフィス君だったら、私……」

他の男なら今すぐにでも叩き斬っていただろう卑劣な行い。

しかし、総身に染み渡った彼の気持ちが拒絶を許さず、小さな身体を包むように抱き締めていた。

冷静な自分であれば、到底選ぶことのない選択……それでも、自分を見つめる涙に潤んだ蒼瞳に熱の残る頬は僅かに持ち上がり、柔らかな手の甲に添えた自分の掌でふるりと揺れる大尻へと五指を導いた。

「いいよ。最後まで、しても…………お尻だけじゃなくて、他のところも」

「は、はい……」

ひとしきり膨らみを弄らせた後、背を向けて上着の裾に手を掛けるが、感じるのは身を乗り出したソラフィスの目線。

汗を滲ませた、ランプに照り光る桃混じりの白が曝け出される内に、生唾を飲み込む音が……興奮を煽っている自覚に袖を抜く腕は震え、歯もかちかちと小さく鳴った。

「…………見られてる、はあ、ああぁ」

汗を浴びた横髪を挟んで聞こえるベルトを外す音、上着を脱ぎ捨てる音、そして早まる吐息の音。

スカートの留め金を外し、裏地が粘蜜でぐちゅりと濡れた下着もろとも太もも、膝とくぐらせた。

隙間に月明かりを落とすカーテンを閉めようと手を伸ばせば、両瞳は無防備に差し出されたお尻に。

一糸纏わぬ姿のままぴっちりと閉じ合わさった肉も豊かな谷間は、リュミエールが姿勢を屈ませると少しずつ開き、それに伴い丸く張り詰めた膨らみとソラフィスとの距離が僅かだが縮まる。

指腹にざらつく粗末なカーテンは、伸ばしきっても裸体を隠すには顔一つ分足りなかった。

「リュミエールさん、ごめんなさい。こんな、ひどいこと……で、でも」

謝らなくていいよ、言葉代わりにふらりと身を寄せたソラフィスの背中へ一旦手を回す。

すぐに身を反転させて数多くの男が卑猥な視線を注ぎかけ、慣れたとはいえその度に羞恥を覚えていた巨桃尻を彼の臍辺りに擦り当てた。

むにゅりと肉が潰れ、ぐちゅりと露を浴びた花弁の重なりが蠢く。

細い指先がしとどに濡れた膣口を割り開き、異物を押し返さんと搾り上げる膣壁に抱きつかれながら小刻みな前後運動を繰り返す。

「ああ、はあ、あああっ! わ、私……初めて、だか、ああっ、ん……ああああぁ」

自分で触れるとは比較にならない、夥しい快感の奔流。

シーツを握る力も比例して強まり、顎と背中が弓なりに反り返った。

体勢が変われば突き込まれた指が入り組んだ襞を強く押し撫で、内を駆け巡る甘美なうねりが全ての息をゆっくり吐き切らせる。

そして気の抜けた声の後には肌の粟立ち。

浮遊感に巨尻をくねらせては持ち上げるとソラフィスが左手でそれを強く掴み寄せ、気持ちよさに炙られ真っ赤に染まる尻肌を撫で回しながら右手首を半回転させて追い縋りしがみつく肉の泥濘を刮げ探る。

「……すごい、こんなにぐちゅぐちゅ、あ、の……これって」

「う、うん、気持ちいい……よ、ソラフィス君、もっと、触って…………はあ、んんんっ!」

没入させた指と太ももまで愛液をてらつかせる入り口の結合部とリュミエールの横顔を交互に見つめる少女じみた顔に、熱は手足の指先にまで広がり後ろ手でソラフィスの肘に触れる。

ぐちゃり、ぴちゃっ、ぬちゅっと粘着質な水音は一層大きさを増し、羞恥にせめてと口を塞ぐ。

しかし行き場を失った声が全身の感覚をより鋭敏にさせ、指腹が収縮を続ける襞を模様に沿ってなぞり、次第に狭まる捩れた肉の狭間を割り開いて粘液を潤滑油に潜り進む様が瞼裏には鮮明に映し出された。

「はいっ……たくさん、気持ちよくなってください」

ソラフィスが唇を結び直し、綻ぶ花層と蜜海に潜む突起を押し潰す。

指の間から漏れるくぐもり声とベッドを大きく軋ませる全身の跳ね暴れ、染み広がる悦が痺れの中で目眩を与え、触れるに留まっていた肘を掻き毟ってしまった。

「あ、っふ……ぅ、くっ、んん、あはあ……ぁ」

親指と人差し指がクリトリスを摘み転がし、中指が潤いで満たされた膣内を掻き回す。

頭の中には白いうねりと星の煌き、一時は抱いた”誰かに聞かれるかも”、”はしたない”との躊躇も抵抗も愉悦の波に彼方まで吹き飛ばされ、後に残るは牝の本能ばかり。

もっと気持ちよくなりたいと、眉間に皺を浅く寄せて手の甲に爪を立てながらお尻を高く捧げ、ぐちゅぐちゅとしぶきを立てる膣穴へのより深い没入を待ち構えた。

シーツには粗相さながらの大きな染みが膝近くまで広がり、リュミエールが背中を泳がせる度にずちゅ、ぐちゃっと濡れ音が響く。

深い淫悦を暴露された思いからか髪をなびかせてまで首を振るが、人差し指が織りなすストロークの間隔が広がり中で曲がる指に蜜を掻き出されると、倍加する襞のぞよめきに間髪入れず天井を仰いでしまう。

「リュミエール、さん、さ、最後まで…………もう、我慢できません」

「あふ、っ……でも、そんな、ぁ」

最後……言葉が意識され、総身の感覚は膣口に宛てがわれた亀頭に集約する。

引き抜かれた指がそよぐ無数の襞蚯蚓は、媚肉の筒越しに皮膚の内側へと快感を波及させた。

ペニスが入ればもっと……否応なく積み重なる思考、尻肉を捏ね回す両手、うなじにかかる熱い吐息、渾然と化したそれらがリュミエールを頷かせソラフィスの指に自らの指を絡ませた。

「…………いい、よ。来て………………ゆっくり、ね」

掠れ声の直後、背中に感じる彼の体重と引き裂かれるような痛みに両目を開き足の指を足裏に皺が寄るまで湾曲させてしまう。

意志とは無関係に腰を引いてしまうが、糸を引くまでの粘り気を吐き散らしながら搾り縮まる襞間まで万遍なく満たされた熱は苦痛以外の何かを思い出させ、リュミエールにも下半身の律動を促した。

「っううう! あ、あああああっ!!! だ、だめえっ、ソラフィス君! あんまり、はあうううっ!」

放たれた悲鳴、しかし隣室への憚りなど強烈な刺激に吹き飛ばされ、虚空を握り掴み四つん這いになった身体をじりじりと前進させつつ声を室内に響かせるリュミエール。

途切れがちな声で穏やかなグラインドを懇願するが、ソラフィスは大きなお尻に幾度も腰をぶつけて奥へ奥へと亀頭を捩じ入れていく。

厚みと丸さに富んだ肉が激しく波打つまで反動を付けて叩き込まれる抜き差しは、膣内に敷き詰められた無数の好き蟲を目覚めさせる。

加えて時たま右へ左へ角度を変えながら狭隘な膣壁の狭間を擦り潜る亀頭は絡みつく襞を通じて痛みと擽られた後さながらの心地よい余韻の稲妻を皮膚の奥へと進ませた。

「っ、もっと、優しく……優しく…………は、んっ、だめ、です……気持ちよすぎて、うううっ!」

「あああっ……はあ、あ……痛い、っ……」

筒内のとろみに塗れたぬたぬたの起伏を捲り返してはぐじゅっ、ずちゅっと泥沼を踏み締めるような音を跳ね上げる前後の律動。

捏ね回され、掻き回される中身が一つのうねりを作り、背中の弧も底の深さを増す。

肘が伸び顎が持ち上がれば汗と眼前には唾液に満ちた枕ではなくランプに朧と照らされた天井。

「ん、はあ、あぁ……っ、ひゃ、んんうううっ!!」

一度はソラフィスを受け入れたリュミエール、しかし引き抜かれるペニスに悦波が引くと、今度は恋仲でもない相手にいつ人が来るとも知れない場所で身体を捧げる自分の淫らさを甦る理性とともに思い知らされ、一度は肘を崩しながらも涙に濡れた双眸を彼に向ける。

しかし小さな掌はお尻を掴んだまま収縮と弛緩をぎゅうぎゅう往復させる膣口まで亀頭を戻した矢先、一気に襞間を滑りくぐった肉棒がより狭く襞が蠢く膣奥まで掻き分けると、羞恥はあられもない渇望へと塗り替えられ、指が甲までめり込んだ巨尻を振り立てながら口を一杯に開き湿気のこもる吐息をヘッドボードに吐き散らかした。

「ひ……っ、ひゃあああっ! ソラ……フィス君、そんな、ああああああんっ!」

考える間もなく繰り出される抽送、咄嗟に”溺れる”とソラフィスの細くしっとりと柔らかい二の腕を掴み爪を立ててしまう。

触れた肉を支えとなり巨尻と腰の密着が深まれば、ぬぢゅうぅ、ぐちゃあっと互いの粘膜がぬめりを挟んで摩擦を生んだ。

「…………っああ!! ふ、ぅ……っ、ん、はうう」

擦れ合いが激しくなるほどにリュミエールの喘ぎも途切れ、残されるは切なげな吐息と下半身のゆらぎ。

気づけば痛みは遥か彼方……総身に支配を及ばせた気持ちよさに突き動かされるまま、ぬるぬるとしとどに溢れ、媚肉の今にも蕩け崩れそうな柔らかさを引き立たせる愛液で満たされた膣穴へのさらなる没入をお尻を高く上げておねだりを続ける。

「リュミエールさん、気持ち……いいんですね、だったら、僕……」

「うん、いいよっ……! ソラフィス君、好き、ああっ、もっとっ!」

彼の両手がお尻から乳房へ、そして駆け巡る気持ちよさ故にぷっくりと膨らんだ小さな乳輪の中心で芯を孕んだ先端を指が掠めた。

刹那、リュミエールは唇を噛みながらソラフィスの脇腹に、太ももに掌を滑り落とす。

指腹で転がされる乳首と、揉み拉げられるベッド向かって釣鐘状に下がった乳房。

皮膚を通じて伝わる温もりと、頂点にびりっと這い回る穏やかな疼痛に意識が向くと今度はぐねついた膣蚯蚓を大きなペニスの広がった傘に勢い良く刮げられて、性質の異なる肉悦に慣れる暇もなく突き上げに合わせて首ががくんがくんと人形のように揺れ動いてしまう。

「あ、はあああっ、ん、気持ちいいっ、はあ、ああっ、ん、ふああっ、ひゃああん!」

サイドボードに置かれた小さな鏡。

目尻を下げきって小鼻を膨らませ、口をだらしなく開く様が映し出され、思わず顔をカーテンに閉ざされた窓の方向へ。

双布の隙間に注ぐ月明かりが額を照らす。

その気ならばランプを頼りに外から痴態を覗くことも可能だろう、だが激化するソラフィスの律動が灯火を消すことも、汗を纏い照り光る裸体を布団で隠すことも許さず、左手の指は虚空を彷徨うばかり。

欠片ほどの理性に再び芽吹く羞恥も躊躇も、襞が深く入り組んだ穴の奥を穿ち舐られるだけで焔と化し、絶えず押し寄せる後ろ暗い快感への呼び水に。

「ああっ、あ、あ、あああああっ!!」

振り乱されて踊る長い髪も涼と熱を交差に織り成し、その度に甘くどこか生々しさが残る香りをベッド上に撒き散らす。

一方、背中越しのソラフィスは大きなお尻に下半身をしがみつかせて目を閉じたまま、小柄さとは不釣り合いな巨根に激しいストロークを乗せていた。

ぐちゅっ、ぐちゅっと蜜のたっぷり入った壺を突き捏ねられ、熱に溶け崩れた襞の一本一本がエラの内側に忍び込む。

「う、ううぅ……っ、リュミエールさん……ぬるぬるしてて、あううっ!」

取り縋る肉蚯蚓を振り解く前後の往復、一回また一回と膣底近くを掻き撫でられるごとに迫る絶頂を実感して、早く、もっと気持ちよくなりたいと自分からも腰で円を描き、握るように締め付ける襞と竿の接触をより鮮明に。

粘っこい愛液の音が静まり返った闇に響く、ソラフィスも射精が近いのか小刻みなグラインドを狭まった穴の奥に叩き込み続けていた。

「あ、あっああああ!! だめ、いっちゃう……ああ、ああああんっ!」

「はあ、はあっ……ぼ、僕も……ん、うああっ」

法悦を仄めかす一言が燻る全ての思いを吹き飛ばし、忘我の境地を明かしつつ嬌声を弾き飛ばし、巨尻の円運動に前後を添える。

ぬめり襞の巻き付きと絞り上げは際限なく夥しさを増し、身体は意志とは無関係にぐちゃぐちゃの膣内を我が物顔で動く亀頭のカリ首をぬたつきも露な蜜肉の紐で縛る。

細腕を掴む掌が汗で滑り、崩れ落ちた両肘もろともシーツの波に攫われた。

高く突き出されたままのお尻を捕まえられ、彼が上半身ごと伸し掛かれば子宮の入り口に先端が僅かにぶつかる。

「ああっ!! あ、あああああっ、あああああ!! そ……そこは、ああああんっ!」

肌を舐め這い回る強烈な刺激、こびり付いたまま離れない悦びがリュミエールの手足を跳ね暴れさせ、何度もソラフィスの身体を手甲と足裏で打ち据えてしまった。

もっとも、ソラフィスはそれを意に介すこともなくひたすら身体を痙攣させながら秘奥を撹拌し、固いペニスで男を知らなかった穴を押し広げる。

「あ、あっ……リュミエールさん、僕、もう……」

「はあ、ああぁ、だ……め、外に、出して、ああ、んはああっ!」

「は、はいっ、あ、うう……ぅ、く、ううううっ!」

中で精を受け止めることができたなら……空想が甘美をもたらすが、旅を続けなければならないと寸前で踏みとどまり、肉付き豊かなお尻をたぷんたぷんと柔らかく波打たせる腰を後ろ手で押し戻す。

「あ、あ、だめ、あああっ、いっちゃう、ん、い、く………ぅ!」

瞬間、手足の重みが消え失せてベッドも天井も、そしてソラフィスも目に見えていた全てが遠のく。

宙を引っ掻く指先にも何も残らず、総身を弄り擽るはただただ広がる火傷せんばかりの熱と気持ちよさ。

昂ぶる思いから自らを慰めたかつての夜とは比較にならない奔流は際限なく肌の内側を駆け回り、その度に肩がしゃくり震え、頬を熱い雫が伝う。

「ぁ……ソラフィス、君」

視界に広がる眩い白は瞼を閉じても残る、リュミエールは満たされた思いと、まだ子どもとも言えるソラフィスに身を委ね、乱れてしまった自分への羞恥抱きながらベッドに崩れ落ちた。

※※※

「あ、あの……昨日は、その」

宿場町と外界を繋ぐ鉄扉を閉ざし、遥か向こうまで続く道に右足を踏み出したところで背中に消え入りそうな声が。

「い、いいよ。気にしないで、私も、えっと」

罪の意識故か、ソラフィスは何も言わない。

ただ、ほんの二、三歩後を俯き加減で歩くだけ。

細かな砂利が靴底に潰される音も、前日に聞いたそれとは対照的にひどく大人しく、街を魔物から守るレンガの塀が見えなくなる頃には彼の姿は数十歩も後ろに。

翻って真正面に。

小さく頬を持ち上げた笑顔の向こうでは、見上げる青い瞳に薄く水膜が煌めく。

「大丈夫、怒ってないから。ね?」

言葉の後も顔を逸らしながら瞬きを繰り返すソラフィス、頭を撫でればふわふわの柔らかい髪が五指に絡み付くと同時に擽ったそうに笑ってくれた。

「ほ、本当……ですか?」

「うん、あ、でも寝てるときに変なことしないでね。ちょっとびっくりしちゃったから」

「……ごめんなさい、もうしませんから」

頭に置いた右手を離し剣のグリップに戻しても、掌に残る小さな頭と通りがよい髪の心地。

こびり付いた温もりはやがて皮膚の内側へと忍び、しばらく全身を駆け巡った後に下腹部で疼きを塗り込めた。

「………………」

前に進むほど陰裂には潤いが湛えられ、下着には溢れた愛液がべっとりとこびり付く。

鼻で小さく息を吸うと微かな蒸し暑さの中に、薄く酸味を伴う甘香が……愉悦の実感に比例して、リュミエールの爪先は右へ左へあからさまな乱れを見せ始めた。

性とは無縁だった自分が娼婦のように淫らさを露呈させるのは、全身を縮こまらせたいまでに恥ずかしくもあり、同時に未知の部分もろとも全てを曝け出すことに、飛び上がりたいほどの高揚感を覚えてします。

「……だめ、ソラフィス君…………」

お尻を隠す短いスカート辺り感じる熱っぽい目線。

錯覚として甦ったお尻を揉み回す両手、指の何本かはそのままお尻の谷間を滑って奥の窄まりを押し撫でる。

そして残りの指は無毛の肉土手を割り開き、糸を引いた淡桃色の重なりを一枚ずつ……蠢く襞は見えない鎖と変わり、震えの走る両手両足を強張らせた。

「あ……ぁっ」

「リュミエールさん? あの……どうかしましたか?」

「えっ!? う、ううん…………何でもない、から」

トーンの落ちた声が届けられ、一呼吸の次に白く透き通った裏腿の間を進む涼しいそよ風が熱く濡れて下着にどろりと染みを作った陰部を探り立てた。

あるまじき妄想がもたらす愉悦、頬に火照りを感じたリュミエールはそれを悟られまいと小さくかぶりを振って果ての見えない道を急ぐ、怪訝そうなソラフィスの声を背中に置いて。

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