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放浪の剣士フォーヴァル~魔女の刃と大地の宝珠~九話 (Pixiv Fanbox)

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「降りろ、着いたぞ」

馬車に揺られること半日、窓越しに見えるのは巨人ですら容易にくぐれるであろうアーチ状の大きな城門と、堀にかけられた長い橋。

城塞も直方体に切り整えられた石で作られ堅牢の極みを明かしていた。

「中はもっと大きいですよ、私も二、三回くらいしか行ったことないですけど」

「………………」

囁きかけるリリシュを横目に、上質の鎧を身に纏うジスドールが門番と話しを付けている様を遠く眺めるフォーヴァル。

城へ向かう道すがら、何度その理由を問いかけたが、その度に目を外しはぐらかされてしまった。

”危害を加えるつもりはない”と念は押されたものの、枷と化した不安が外れるでもなく、首を僅かに後へやり背を詰めた兵士達の様子を盗み見るばかり。

「待たせたな、こっちだ」

はるか向こうでは、鋲を打ち付けた分厚い板作りの扉がゆっくりと左右に開き始める。

先に広がる活気にあふれた光景に、拾い上げた小石を堀目がけて投げ水面へ波紋を刻み付けて一人遊んでいたリリシュも目を輝かせ、長いローブの裾を翻らせつつ前を歩くジスドールを追い抜かんばかりの早足に。

「さあ、急ぎましょう。レ……いや、フォーヴァル様」

「……? あ、ああ、わかった」

おそらく”レンフィシア”とでも言いかけたのだろう。

やりを持ち替え軽く頭を下げた彼にフォーヴァルも口を開けず、気まずさの中で歩調の間隔を縮め、真上から降り注ぐ光線にきらめく白銀を追った。

※※※

「わ~、やっぱり大きいですね」

先んじた二人に追いついたのは、門の奥に広がる石畳の上……敷き詰められた赤茶色を半分ほど進んだ後だった。

「おい、あまりうろつくな。案内なら後でしてやるから」

「はーい…………あ、フォーヴァル様見てください、あのお店、すごく大きいですよ」

隣へと近づいたリリシュは、周りの目も気にせずに笑顔を浮かべながら右に左に視線を投げかけ、活気に溢れる光景を歩調を乱してまで楽しんでいた。

「……外でも魔物が増えていると聞いた、皆庇護を求めてここまで来たのだろう。命あってこそというわけだ」

どこか誇らしげな言葉を聞きながら、往来に目を向けるフォーヴァル。

今までに立ち寄った町や村とは異なり、人々の着衣は皆色濃く、精緻な装飾が施されており、上質な生地を使っているのが一目でわかる。

遠くに見える城へ続く町並みも、広く固く作られており、床と同じレンガで作られた足元の花壇に咲く色とりどりの花々も合わせて貧困との無縁さをまざまざと感じさせられた。

「なるほどな、大したものだ」

城下町の中心部はよく磨かれて反射光を散らす銅像を基点に円形の路面が作られており、周囲には所狭しと露天が立ち並び買い物客で溢れ返っていた。

見たことのない果実、香辛料、工芸品……やはりリリシュは興味を抱き、他の客にぶつかりそうになりながらも整然と棚を埋め尽くす硝子細工に手を伸ばそうとしていた。

だが、フォーヴァルの目を引いたのは眼前に見えた城の佇まいであり、遠目でも明らかな白を基調とした華々しい一方で、魔法による狙撃を避けるために窓は少なく、抑制的な堅牢さを併せ持った古城から視線を外すことも躊躇われ、巨大な門に辿り着くまで首は上向きのままだった。

「どうしたんですか? さっきからずっと上ばっかり見てますけど」

「これだけの構えだ、すっかり目を奪われてしまった」

一人分の横幅はあろう厚手の板で作られた城門をくぐると、噴き上がる水を受け止める逆さ皿の上に水汲みをする乙女の彫刻が置かれた白い噴水を中心に、緑豊かな庭園が。

咲き乱れる桃色の薔薇が幾重にも織りなす甘い香りに鼻を擽られながら、封魔の宝玉が嵌め込まれた最後の鉄扉を進むと、そこには想像すら及ばないほどの別世界が広がっていた。

「どうした……中で陛下がお待ちだ」

「あ、ああ。わかっている」

白い大理石の床に赤い絨毯、等間隔で並ぶ細やかな装飾が刻まれた柱、壁に掛けられた写実的な絵画、ドーム状の天井には幾何学的な模様の中心に天窓が備え付けられており、柔らかな光線がガラス越しに降り注ぎ四面を囲む顔が映るほどに磨かれた白へ輝きを添えていた。

「………………」

数々の光景にフォーヴァルは何度も足を止めそうになりつつ、ジスドールに連れられ玉座の間へと向かう。

ふと、返り血の錆が残る鎧と、砂埃の残る布衣が頬に熱を置き、汚れの目立つ部分を掌で隠しながら。

※※※

エントランスとは比較にならない、広大さすら感じる厳かな空間に足を踏み入れた瞬間、二歩目が石膏で固められたように動きを封じられた。

細部までの作り込みが著しい、騎士の彫刻がなされた太い円柱には金細工が施され、天井には輝石で光を灯す広げた両手より大きなシャンデリア、そして入口から一直線に続く絨毯……先にはビロード張りの椅子に座る、茶色の髭を蓄え、黒い外衣に銀灰色のベストを身に付けた男が。

「ヴェンスリード陛下の前だ、頭が高い」

あれが国王だろうかと背中越しに見えた宝剣と合わせて視線を向けてしまうが、ジスドールに鎖帷子の裾を引っ張られ、促されるままに膝をついた。

「構わん…………フォーヴァルとやら……確かによく似ている」

「ジスドール、もう下がって良いぞ。お前たちもな」

絨毯の上に響く甲冑の音が次第に遠ざかり、外の側近と兵達も顔を見合わせながら部屋の外へ続く扉へと向かう。

ドアが閉ざされれば広く荘厳な空間に残されたのは三人、俯いた状態で口を開くべきか緊張に背筋をこわばらせながら逡巡していたが、目元に笑みを浮かべたヴェンスリードに手招きされ、ゆっくりと段を上り玉座に。

「おお……レンフィシア…………さあ、もっと近くに」

「しかし、陛下……」

「なぜだ、なぜ私を残して……」

嗚咽を上げて鎧の汚れも意に介さずしがみ付く目前の男に、なぜ自分がここに呼ばれたか遅蒔きに察する。

枯れ気味の声と浅く皺の刻まれた顔……フォーヴァルも何も言えず、ただ滑らかな指通りの外衣を隔てた先で曲がる背筋に腕を回すばかり。

「………………」

物音一つ聞こえず、時間の制止すら彷彿とさせる沈黙の中、耳に入るは咽び泣き、それでもさすがに一国の王故か、すぐに涙を拭い背を伸ばして立ち上がる。

「すまぬ……取り乱してしまった。部屋は用意してある、今夜はゆっくりと休め」

「…………あの、陛下」

通りの良い布地と涙混じりの温もりを名残にしつつ、フォーヴァルが段を下りようとしたところで、リリシュの遠慮がちな声が謁見の間全体に響いた。

「何だ、申してみよ」

跪いた彼女の上目遣いで革袋に入れたままの大地の宝珠を思い出し、琥珀色のそれを取り出しヴェンスリードに手渡す。

「これは……そうか、さすがはゾーグラスといったところか。あの男はどうした?」

「はっ、宝珠を奪わんとする魔物と刺し違えまして……万難を排してでもそれを届けよと命じられました」

「うむ、わかった……褒美は追って遣わす。二人共、下がって良い」

穏やかな視線に見送られながら、言葉のままに扉へ手をかけた。

外にはフォーヴァルと同年代であろう黒紺のアンダードレスにエプロンを重ねたメイドが一人、頭を下げて果てが見えないほど奥へ続く廊下を先んじて歩き始めた。

「フォーヴァル様はこちら、リリシュ様はこちらの部屋をお使いください。何かありましたらいつでも私達にお申し付けいただければ、すぐに伺いますので」

抑揚のない口調で要件だけを告げた後、メイドは再び頭を下げて音もなく歩を進め、遠くの曲がり角に姿を消した。

同時にリリシュも部屋へ入り、贅沢な作りの室内に一人はしゃぎ始めた。

「うわ~、見てくださいフォーヴァル様、すごい広いですよ!」

「ああ、そうだな……」

慌ただしい足音を右に聞きながら、フォーヴァルも扉を開け、飾られた肖像画に見守られながら着替えもそこそこに、艶を放つまで磨き抜かれたテーブルと揃いで備え付けられた椅子に腰掛ける。

※※※

「失礼致します、陛下……」

しばしの睡眠を挟んだ後、フォーヴァルはメイドに入浴と着替えを命じられ、渡された水色のシルクで編まれ細やかなレースが施されたドレスと白く光るハイヒールを身に付け、ヴェンスリードの部屋を訪れていた。

「うむ、よく似合っているな。鏡の前に立ってみなさい」

先ほどとは対照的な落ち着いた声に従い、大きな肖像画の隣に置かれた姿見に自分を映すと、髪を真っ直ぐ下ろし不慣れな格好に頬を赤く染めた自分の羞恥混じりの身じろぎが。

合わせて髪もなびき、メイドに塗られた精油の花香が淡く周囲に漂う。

そして絹地のドレスには背中、肩と花の輪が設えられ、後は腰から踝まで人魚の尾鰭を思わせる、身体のラインにフィットした裾が広がっていた。

「あ、ありがとうございます」

踵の高い靴、覚束ない足取りで上半身をよろめかせながらベッドに座るヴェンスリードの元へ。

姿勢を崩す度に、窮屈に押し込められて丸く形を浮かばせた胸やお尻がぷるぷると波打ち、膨らみを隠しきれない三角形に捩れた下着のラインがくっきりと浮かぶ。

「…………さあ、こっちに」

木目鮮やかなサイドボードを脇に置く、天蓋の付いた大きなベッドに腰を下ろせば、伸びた背筋に節くれだった指を感じる間もなくふんわりと身を深く沈ませるマットに押し倒されてしまう。

絡み合う互いの指、近づく髭を蓄えた顔、咄嗟に腰をもがかせるが立場の違いを弁え、目を固く瞑り手足の力を抜いた。

「すまん……横顔が妻によく似ていたものでな」

大国の頂点に立つ男が首筋を隠す顎鬚を弄びながら、心底申し訳なさそうに俯く様は、握ったであろう権力との夥しい差異を感じさせ、フォーヴァルに憐憫の情と居心地の良さを抱かせた。

軟化する態度に連れられ、僅かだが脚を開いて生じた空間を詰め、骨張りの目立つ掌を軽く握り締めた。

「しばしでよい……私の前だけでよい…………亡き妻の代わりを、務めてもらえないだろうか?」

肖像画に細めた両目を向けるヴェンスリード、絵の中で優しく微笑む女性は細身で乳房も控えめだが、誰もがフォーヴァルが生まれ変わりであると躊躇なく信じるであろうといえるほどによく似ていた。

「これは命令ではない。無論、褒美は望むままに与えよう」

「……………………わかりました、身に余る光栄でございます。どうか、お心のままに……」

安易な了承、しかし返事を聞いた王の破顔が二の句を封じた。

なぜだろうか……申し出を受け入れた理由は自分でもはっきりとはわからない。

生涯使い切れない財宝、哀れさすら感じる懇願、行く先も暗い放浪への拒絶、あるいは顔も名も知らぬ父への慕情か……ただ、一つだけ理解したのは、決して嫌ではないということ。

王妃への深い愛情に触れたことで後悔は次第に霧散し、一度は離した身体を寄せ、右半身に外衣の快い肌触りを感じる。

「おお……この細やかな肌まで生き写しとは」

右側で肌を灼く生温かい火照りは全身へ移ろい、瞼を閉じて開くまでに間に裏地を突き破らんばかりにむちむちと成熟した女体が再度白布の上に押し倒され、四隅まで丁寧に揃えられた高価な毛布に皺が刻まれる。

細腰を抱くに留まった掌も丸みに富んだ柔尻へ滑り、頂へと続く急激な盛り上がりをなぞり回し、下着の食い込んだお尻に五指を押し沈めていく。

「あ、ああっ……ん、っ」

荒々しさを微塵も感じさせない指使い、薄絹越しに送り込まれる体温が背中を泳がせ、中指が谷間に潜れば片手では到底掴みきれない巨尻がきゅっと縮こまり、侵入物を挟み付けてしまう。

脇腹に添えられたもう片方の手も宙を舞おうとした白指を絡め取り、生命力と熱に溢れた大きな掌の中で徐々に力を失う自らの手指、気づけばそれを握り返していた。

「私の方を向いて、目を閉じなさい」

「は、はい…………ん、むぅ」

湿度を含んだ熱が近づく。

言葉のままに目を閉じ、ざらついた舌先が前歯をこじ開け口内へ。

少し苦味を伴う生温かい唾液が流れる感触が浮遊感をもたらし、巻き付く舌表に自らの舌をもたれさせ、両手をヴェンスリードの背中へ伸し掛からせる。

「ん、んう……っ、ああっ、陛下…………」

亡き妻を演じる幾つもの”思惑”、しかし対象が自分ではないにしろ真っ直ぐな愛情を向けられたためか頭の奥が甘く痺れるとともに下着の内側ではどろりと愛液がこぼれ、閉じ合わさった秘貝が背中をくねらせるごとにぬちゅくちゅと水音を立てて擦れ始める。

粘っこい音は唇を啄まれ、頬の内側と歯茎を舐め回され、止めどなく溢れる唾液を啜られる内に大きくなり、熱を帯びた下腹が蕩けそうな錯覚へ陥り、握った手も緩み解けてしまう。

※※※

「ん、ううぅ……もっと……」

滑らかで弾力に満ちた傷一つ無い粘膜を舐りながら、滲み出る甘さの残った唾液を喉奥に流し進ませれば、体内で熱が生じ巨尻を揉み潰す握力も強くなる一方。

掌にたっぷりと重さを伝えるシルク越しの湿り気を含んだ厚肉を、むにゅ、ぐにゅっと揉み手繰りながら、尖らせて丸めた舌先で奥歯の裏までなぞるヴェンスリード。

自らが愛し続ける妻そのものの彼女を抱き竦めたことで、下衣の内側では数年ぶりにペニスがテントを作り、露出した亀頭が身体を動かすごとに裏地に擦れ、妻を失ってから無縁だった下腹部の疼痛が頭上向かって上り詰める。

さらに女体の花香めいた汗の発散が醸し出す淫気の中で、衝動が命じるままに胸と尻……ふにゃふにゃした頼りない柔らかさに揉み応えを感じさせる若々しい張りを一度に掴んで捏ね回す。

「っ……はあっ、ん……ああ、っ……!」

掌を埋もれさせるぷりぷりの肉塊が拉げられる、フォーヴァルの眉間に皺が寄り二つに割った椰子の実に近い半球状の乳房を弾ませながら肩をずらし、寄せた顔を引き剥がす。

互いの舌先は細い唾液の糸に繋がれていたが、一滴が架け橋の中心に向かいやがてぷつりと切れた。

「痛かったか……今度は気持ちよくしてやろう」

「…………っ、うう、ん」

背中の留め紐を緩める一方で膨らみに押し沈められた指を肩、二の腕と移し、摘み引き連れたドレスの襟を肘近くまで追いやり、微かな布ずれの音に後れて、雪肌を暴き立てていく。

「これは……素晴らしい、何と立派な」

意図せず口をついたのは、拘束より解き放たれ一回りボリュームを増した、薄桜を添える双丘への賛美。

仰向けになった分汗を纏うふかふかの肉ドームは自重に屈し標高を落としたが、少しの型崩れが丸みと大きさを際立たせ、頂に楚々と佇む小さな突起との不均衡さも相まって広大なきめ細かく実の詰まった純白への目線が硬直してしまう。

その視覚と嗅覚が、掌にこびり付く温もりと柔らかさを思い出させ、ふるふると波打つ肉塊の先に、唇を被せむしゃぶりつかんと腕を伸ばしかけるがすぐに引っ込めた。

代わりに指先を触れる寸前まで透白に包まれた腕に近づけ、肌を掠めた直後に手首向かってゆっくり撫で下ろす。

「はあっ……ああ、ぁ…………ん、どうして……ぁああ」

羽で擽り撫でるような接触が、剣を振るい旅を続けているとは信じがたいほどの、陽光を知らない桃混じりの生白く柔らかな表面を粟立たせ、真珠を思わせる艶やかな歯の隙間からあられもない嬌声を飛ばす。

天蓋へと吸い寄せられ、室内に響く声はレンフィシアのそれとやはり似ており、瞼裏に浮かぶ乱悶の最中に溺れる妻と、両目に見据えたフォーヴァルを重ねては五指を腋窩まで歩かせ、浮かぶ汗を絡ませながら一層白の目立つ内側に螺旋を描き続けた。

「そうか……気持ちいいか、それは何よりだ。ああ……こんなに乱れて」

「は、あああっ! で、ですが……指が、んふ、ひゃあうう」

背中を撓ませ、顎を反り返らせるフォーヴァル。

前髪の貼り付いた額を優しく掻き分け、再び唇を接触させてシーツに身を預ける彼女をそのままにドレスの裾を捲り上げ、引き締まりつつもむっちりと柔肉が閉じ重なった太ももの間を軽く宛てがっただけの指でなぞりくぐる。

「そ、そこ……っ、はあう、んん、あふ、ううぅ」

フォーヴァルの両脚が開き、膝と付け根の中間点に集まった水色の裾がくねる腰につられて上がり、紐で止められた純白のクロッチラインがあからさまに。

内腿を撫でるヴェンスリードの指も、生クリームを感じさせる滑らかな熱肌を弄りながらドレスのスカート部分を下腹へと近づけ、白い三角形の垣間見える範囲を大きくするが、たぷたぷとベッド上で波打つ巨尻がそれを妨げるが、力任せに引っ張り蝶を形作るリボンの結び目まで露呈させた。

「あぅっ……ひ、ああああぁ……指が、ああっ、熱い……」

甲高くも途切れがちなフォーヴァルの媚声、人差し指と中指の先が忍び足で土手近くの膨らみを撫で歩くと、蝶結びがなびくまでに腰が悶え、星明かりと紛う双眸には薄く水膜が張り目尻に雫が置かれる。

それがこめかみを滑る汗と混じり、より大きな滴りとなって頬を抜け白いシーツに染みを作った。

「ふう……ここまで上り詰めたのは本当に久しぶりだ。さあ……レンフィシア、もっと脚を開くんだ」

一度は交差した視線はすぐに逸れ、羞恥を含みつつも命のままに開脚するフォーヴァル。

指を湾曲させた両の爪先が仲違いするにつれ重なり合う肉と肉の奥で甘酸っぱく蒸れた汗の香りがヴェンスリードの鼻を擽り、指を脚の付け根から下着との境界線まで進ませ、もちもちと吸い付く一方で皮膚の薄い敏感な場所に内向き外向きと交互に円を描く。

「あっ……ん、はあ、ああ……ふああああっ!」

「この甘い香り……ああ、レンフィシア、ここも触ってあげよう、思う存分乱れるがいい」

足裏を露にしながら背筋で弓を作り、眉を顰めては頬を紅に染めてフォーヴァルはシーツをきつく握り締める。

愉悦の深みに全身を痙攣させ、だらしなく口を開いた状態で唾液の糸を首筋に伝わせる彼女を見下ろしながら、一方の指を蜜裂に、他方を臍の縁に肋と這わせ乳山の先で固く芯を孕み汗にぬめる桜頭を優しく引っ掻き、粘り気の奥に隠れた薄い起伏に爪を掠める。

五指の腹を近づけては遠ざけ……触れる触れないの境界を行き来する愛撫が乳首の上で繰り返されると、フォーヴァルの吐息も甘切なく上ずり、両目を固く閉じながら小刻みに回転するヴェンスリードの手首を掴む。

「は、あああぁ……陛下、ああん、じらさ、ないで……」

手首を撫で回す細く長い指に力がこもり、肘が曲がるにつれて掌がとろとろぷにぷにの熱されたスライムと紛う大きな乳丘に飲み込まれていく。

「あ、うっ……ん、ん………お願いです、もっと……激しく」

「……ふむ、いいだろう。ここまで感じやすいとはな」

一度”お預け”に晒された絹肌は感度を限界まで引き上げられたか、肉付きとは対照的に小さい乳首を引っ張り上げて肉のドームを円錐状に変形させる。

並行して楕円に染みを作る下着の上から土手を摘み、内側に潜む桃色の捩れに表面いっぱいまで湛えられた粘液をじゅわりと染み出させる。

「あ、ああぁ、んんああっ……はあ、んふ、ぁ……だめ、ああ」

フォーヴァルの十指が両肩へとかじり付き、寄せられる上半身のままに唇が距離を詰める。

口内で無数の糸を張り巡らせる唾液を舌で掬い舐りつつ、桃色の突起を擦り転がしては布を挟んで陰裂に指先を押し込んだ。

ぐちゃ、にちゃぁっとくぐもった水音が聞こえる中、いよいよフォーヴァルは全身を跳ね暴れさせて黒曜石を思わせる滴りを含んだ毛束が耳裏まで持ち上がり、生温かい蒸気じみた風を抱えながらはらりと思い思いの先へ散り乱れる。

「構わんぞ、存分に気をやってしまえ……!」

レンフィシアの淡い微笑みが頭をもたげ、摘みしこりに爪を立ててしまう。

開いた口を伝う乾いた風切音、下腹にぶつかる膝……絹白の頤を曝け出しつつ手近に投げ出された枕にしがみ付くフォーヴァルに覆い被さり、掬い揉み釣鐘状に盛り上がる乳肉に舌を置く一方で、艶を塗された乳首に前歯を宛てがい、弾力ある突起を優しく転がす。

「んふっ……ああ、ふあああっ、ん、あああぁ」

くちゃり、とクロッチライン越しに纏わり付く粘水。

それを糸が引くまで指先でねちゃねちゃと捏ね回しながら、腰ひもに手をかけ蝶の下翅を摘み結び目を解いていく。

「何と甘美な……さあ、下も見せてごらん」

左右合わせて四本の紐で留められた水気混じりの白布は、体重でぎゅううっと平らに圧迫され横に広がった豊満な巨尻との間に滑り入れた掌により、容易に引き剥がされた。

濃縮させた花蜜を思わせう甘酸っぱくふんわりと漂う匂いは、肌と肌を隔てる薄布が無くなったことで一際強まる。

さしずめ自分は蜜蜂だな……と心中で嘲笑いつつ、暴露されたフォーヴァルの膣口へと臍下をくぐり抜ける靭やかに伸びた腕を制しつつ両目を落とす。

「あ……あんぅっ……は、恥ずかしいです」

彼女の恥じらいは若き乙女そのもの。

剣や鎧など到底似合わないそれに相応しく陰裂を隠すまばらな茂み……黒の先に白肌が薄く垣間見えた。

みしりと伸し掛かる重量感に溢れて熟した乳房から掌を離し、濡れた陰毛を掻き分けて肉扉をゆっくりくつろげ開く。

にちゃあぁ……っと粘っこさもあからさまな糸引き音の奥には蜜がどろどろにへばり付いた剥き出しの媚肉が。

互いに捩れ合い、間の窪みに仄白い愛液を溜め込んだそれは、開口の先に歯を見せて耳まで皮膚を赤に染め上げたフォーヴァルが荒く呼を付きながらかぶりを振るだけで息づき、ぐねぐねと蠢き始める。

「ふむ……すばらしい、全てにおいて可憐であるとは……さあ、もっとよく見せなさい」

隣にあり続けた亡妻の影に語りかけるよう、ヴェンスリードは唇を震わせつつも穏やかに、一摘みの柔布めいた黒茂を弄ぶ。

時折、人差し指の先が楕円形に口を開く濡れ貝の上端に近づけば、表皮がふやけんばかりの熱と滴りが注ぎ送られた。

掠めた指に、フォーヴァルも二の腕を粟立たせ、僅かに小鼻を膨らませると同時にぞくりと背筋を震わせた。

「は、はい……ああああああっ、ん、陛下……っ、そんなところを」

「だめだ……レンフィシア、脚を閉じるんじゃない」

顔を近づけることで媚香は強まり、見えない鎖と化して全身を雁字搦めに縛る。

太ももに宛がう両手を、とろみに埋め尽くされた綻びへにじり寄せるが、会陰部をどろりと伝う蜜に吸い寄せられるまま舌を開きかけた窪みに被せ、クリトリス向かって粘ついて湿った熱を抱え持つ泥濘を掃き上げた。

「ひゃ、う、ああぁ……んんっ、ひうう!」

ぐじゅる、にちゃり……と接触の圧力で凹む肉層の表面に滲み出る生温かさを帯びた愛液。

上下の歯に絡むそれを軽く咀嚼しながら、尖らせた舌先で剥き身の狭間を押し開けば、左右から固めのジャムを思わせる熱塊がもたれかかり、襞を探る撹拌を妨げんばかりに縮こまり、触れ合う粘膜の間をねとついた液体で満たす。

「はああっ……あ、ああっ、んうう……そんな、ふあううぅ」

視界の大半を占めるフォーヴァルの下腹部。

ヴェンスリードが舌越しに律動を送るほど、臍から続く桃染まりの薄く脂肪がついた肉が急激な傾斜が形作る乳房と合わせて波打ち、付け根まで続く体動が膣内で蠕動へと移ろい、ぎゅう、ぎゅう……っと膣壁がひしめき合い、舌は次第に押し返されていく。

憚りのない煩悶が女体を満遍なく包んだか、一度は割り開かれた肉の詰まった太ももが閉じて側頭部を締め上げられ、さらに両足が背中に巻き付き踵で腰骨を軽く叩かれてしまう。

「あ、ああああっ……! へ、陛下……申し訳ありません、その……我を忘れてしまって」

痛みに眉を顰めつつも、押し戻された顔を狭隘な脚の間へくぐらせて鼻先でクリトリスを擦り転がしながら、馥郁を前面に出すぬめりに唇で蓋をする。

「ああ……っ、あ、ああん、うぁ、っ……ふ、あああ」

引き攣りも構わず舌を回転させて襞間を湛える愛液を刮げ落としては啜り、ぴちゃっ、じゅるっと音を立てつつ縋り付く膣壁へ侵入物も捕らえられ、押し捲られた秘肉が全方位から戯れかかり舌根まで蠢きの淵に招き寄せた。

フォーヴァルは相変わらず全身をおののかせ、途切れ途切れに嬌声を立てるが、太ももの圧力は徐々に薄れ背中への痛みも彼方に消えて残るは煮詰められた液体を思わせる蕩け崩れた粘膜のクリームと、枯渇を知らないどろりとした白蜜……抗い難い高揚感がヴェンスリードを包み、賛美を並べるのも忘れ、にゅる、ぷちゅると絡み付く襞蟲のあわいに眠る狭苦しい収縮目がけて、下顎を突き出し舌をより深く潜らせた。

「ん、ううぅ……や、あっ、はう……ひゃああん! ん、んう……」

「……いい具合に解れてきたな、さあ、恥ずかしがらずに思う存分声を出しなさい」

依然躊躇いが内を占めるか、膝を限界まで折り畳み子犬の鳴き声を感じさせる一際大きな喘ぎを弾かせた刹那、スプーンで勢い良くつつかれた緩めのプディングさながらに波弾む乳房の間で頤を上げきったフォーヴァルが、腋も露に投げ出された両手で口を塞ぐ。

「あ、はあ……ぁ、んん、でも、んむっ……」

「人払いは済ませてある」

「はあ……っん、やあぁ、こんな……陛下……ああ、あ」

身をくねらせる、媚態に満ちた恥じらい……ヴェンスリードが舌根を自らの上唇に貼り合わせ、尖らせて持ち上げた先でぞよぞよとざわめく襞を捲り返し、間にこもりとろとろの膣壁に温められた濃度の高い愛蜜を刮げ掬う。

粘膜の接触が積み重なる度にフォーヴァルの悦は激化し、背中は幾度と無く跳ね、汗と愛液をたっぷりと吸い込んだシーツは下のマットが露出するまで中心に偏り、枕近くに置かれたサイドボードも腕が何度かぶつけられたか、位置が斜めにずれていた。

「ああっ! あ、ああぁ……だめ、です……奥は、気持ちよく、あああっ!!」

熱と湿気に満ちた宙を彷徨う蝶が止まり木を見つける、掌の柔らかさを後頭部に感じると、彼女の体温に挟まれた顔と太ももまでてらりと輝かせるぬめり肉のスリットが一層密着を進める。

視界上部に覗く彼女の歪んだ顔も相乗し、言外でせがまれるままに舌先で円を描き、ぐにゅ、ぐじゅるっと鬩ぎ合っては舌に絡みつく襞の深みを舐り穿ち続けた。

「あ、ああ……あああああんっ! へい……か……ぁ……あああああああっ!」

絶頂を真近に感じたか、悲鳴混じりの喘ぎが天蓋に、四方の壁とぶつかりそして吸い込まれる。

レンフィシアも高ぶるほどに嬌声を上げ、外に聞こえたかと我に返り、頬を林檎のように赤くしていた……と妻の”かつて”を思い出し、忘我の淵で蒸れた巨尻をむにゅりと鷲掴むと並行して鼻頂で包皮を脱いだクリトリスを押し潰した。

湾曲する足指が脇腹を抓り上げる痛みに目をきつく閉じつつも、止めどなく溢れる蜜を舐め取って、ぬちゃぬちゃとざわめき絡み付く襞の重なりへ舌を置き、柔らかく煮え溶けた媚肉の吸い寄せに従い先細りの肉筒を舐め回し、縮こまった襞の一本一本を押し広げていく。

「は、あうっ……あ、あ、い……くぅ………あ、あああああっ!!」

ぴくり、とフォーヴァルの細く撫でた肩が竦み、法悦に満ちた叫びが撒き散らされた瞬間、舌を取り巻く底を感じさせないぬたつきは緊張を伴った収縮を浮かばせ、内部の起伏もろともぐぢゃぐぢゃと舌を練り揉む。

体動も激しさを増し、両脚を押さえても総身は跳ね暴れ背中には幾筋も爪痕を立てられた。

「あ、あ……はあ、う、んん」

声が途切れれば、腰を浮かせた女体がベッド上に崩れ落ちる。

弾むマットが身体を翻弄しながらも、脚を開いたまま顎を震わせるフォーヴァルの汗粒をシーツへ落とす頬を優しく擽り撫で、ほつれた横髪を手櫛で整える。

「……すっかり我を忘れていたようだな」

「あ、申し訳ございません……あ、あまりに、その」

愉悦の余韻に浸りきったフォーヴァルは、寄れば熱が肌を撫でるほどの火照りもそのままに臍下に掌を置いて浅く立てた膝を開き。

綻んだ貝口から会陰部へと白蜜を伝わせ、ぐねぐねと捩れ合った陰部とヴェンスリードと交互に目配せを添える。

まだ物足りないのか、自らの下衣をはだけさせ、年齢の割りには信じ難いまでに固くそそり立つ男根を晒す。

直後に力なく宙を彷徨う赤瞳が水膜を纏い、指先で膨らむ雫を弾きながらフォーヴァルが小さく頷いた。

※※※

「……入れて、ください。陛下の…………そ、それを」

自ら求めるのは”はしたない”と俯くが、肉の薄い頬に感じるは皺が薄く刻まれる節くれだった指の感触。

だが温もりはひどく心地よく、それられた掌に自分のそれを被せつつ、目の前の逞しく筋肉の乗った身体に全てを委ね、膝を寝かせた状態で腰の上に乗る。

双掌が背中を滑り落ち、巨尻を揉み寄せる一方で、膣口に亀頭を押し付け蜜温む入り口をくちゃくちゃと掻き混ぜる。

ぞわり……と全身の毛穴が開くようなむず痒さとともに、直接は見えないものの無数の襞が続く肉路が蠢き、呼吸の度に宛てがわれた切っ先がぐね付く粘膜のあわいに飲み込まれ、切なさが背筋に疼痛含みの快感を走らせる。

「あ……ぁ、お願い、です……入れて……っ」

あられもないおねだりがわななく唇端より漏れる、言い終えた直後唇を引き結び直し、露になった上下の歯を隠すが、下から押し寄せる小刻みな振動がそれを拒み、くちゅ、くちゃっとぬめりを耕されると喉奥、舌と漏れた声が伝う例え難いもどかしさに、”じらさないで”とぼやけて輪郭さえ曖昧なヴェンスリードの顔に、太ももで敷いた身体を挟みつつ背筋を捩らせながら、潤んだ視線を投げかける。

「そうだな……私も、我慢できん」

「は、はいっ……あ、あああっ、ううっ……はあ、ぁ……気持ち、いいですっ!」

ずりゅっと底無しの沼に足を取られたような総身が沈む錯覚。

その後に広がったエラ裾が襞の一筋一筋まで揉み抜く快感、下ではヴェンスリードが指間に肉の盛り上がりができるまで強くお尻を揉み掴み、腰を左右にスライドさせて挿入の角度を変えつつ、幾重にも巡る肉環をくぐり、より狭隘な深遠の往復を経て太く膨らんだ亀頭で膣肉を擦り立てた。

「あ、う……ああっ、んん、太いのが、入って……はあ、ああああっ」

脱力し、腰が砕けるほどに先端は膣奥へと侵入し、狭く縮まった穴を押し広げる。

ぎゅう、ぐにゅっとカリ裏を扱き撫でるような激しい締め付けはフォーヴァルの全身に稲妻を走らせ、意志とは無関係に背筋が伸びきってしまう。

理性の介入を許さない強烈な刺激は弓なりの上半身に応じて、顎を見えない糸で吊り上げるが、ふと天蓋が遠ざかりバランスを崩してよろめいてしまう。

「う、うっ……ふああ、ぁ、もっと……ん、ああっ、でも、またすぐ……いっちゃう、ああっ!」

揺れる背中はヴェンスリードの大きな右掌に支えられ、治まるふらつきが安堵を運び小さく息をつくが、お尻を揉み潰し手の中でたぷんたぷんと弾ませる左掌と同時に下へ滑り落ち、くちゃくちゃに縺れた襞穴とペニスの激しい摩擦を促す。

「おおっ……大した締め付けだっ……これでは、すぐに出してしまうかもしれんな」

内側へ叩き付けられる精液の鮮明な想像が積み上がり、一度は顰められたフォーヴァルの面輪……特に目尻と口元に弛みが生じる。

「ああっ、ん、ああ……っ、はあ、ああ!」

涙が溢れて熱を孕んだ瞳を閉じる。

瞼の裏に浮かぶ秘奥の幻想が肩を強張らせるが、収縮を意に介さない律動が肌という肌を逆撫で、愛蜜をぶち撒けられて細やかにぐねぐねと痴肉の絨毯を膨らみきった亀頭で扱き弄られ、ずりゅっ、ぐちゅっと限界まで水気を含んだ布を捏ね回すような音が頭の内側で響いた。

追い打ちでぬめりに包まれた肌同士がぶつかる音と無意識に漏れる嬌声が伝わり、騒々しいまでのノイズを作るが耳奥にこびり付く淫靡なそれが赤く染められたフォーヴァルの素肌に焔を置き、掻き分けられてどろどろにへばり付く膣肉のひしめき合いがより活発に。

「ああ……レンフィシア、レンフィシア……!」

「……っ、陛下、あ、ああっ、はあぁ、んん、ふああ……」

回転する柔腰がヴェンスリードの両手に捕まり、膣肉に圧着し内でぬめついたせせらぎを作る粘液を刮げ落とすエラ表が、ぐちゅにゅるっと水音を暴れさせて狭隘な膣奥に潜り進んだ。

ぞよぞよと竿に取り縋り絡み付くぬる襞が縮まる距離を否応なく自覚させ、不規則な律動が生じる接触点を通じて妻を失い悲しみにくれる王の優しさが送り込まれた。

そして心の奥底に燻る憐憫の情が際限なく膨らむに従い、握り包んだヴェンスリードの掌を突き上げられてぷよぷよ弾み続ける乳房まで導き、頂点に粒立つ乳首を摘み潰すように添えた手に力を込めて硬い指先を埋もれさせた。

「はう、ああ……ん、っあ……ひゃ、ぁ、ああ、もっと」

反り返るヴェンスリードの背中、下腹を押す亀頭の感触が鮮明さを増し、桃色の小さな突起に送られる断続的な刺激も相まってベッドに膝をついたはずの両足から重みが消え失せ、首を伝い頭に広がる眩いきらめきに連れられ浮遊感が全身を包んだ。

快感以外を遮断ささせるそれは心地よくもあったが、失われる自己に夥しい不安を覚え足裏に何本も皺が刻まれる程に指を屈曲させながら、唯一自分と周囲を繋ぐヴェンスリードの肋に十指をしがみ付かせる。

「どうした……レンフィシア、さあ、何も怖がることはない」

上り詰める言葉はフォーヴァルと幻影を繋ぐか細い糸、真に求められるは他であると改めて思い知らされたが、子宮口近くへ達し狭襞を練り捏ねるペニスが美酒同然と化して思考を蕩けさせ、真下で快楽を刻み付けんと緩やかな、しかし深みを突き抜ける力強いストロークを繰り出す男に、望むものは全て与えたいと理性が白桃色に塗り潰され、自分からも腹部を振り回し、体重で平たく圧迫されたお尻を左右にくねらせながら、ぐにゅぐにゅと蠢動を往復させる襞と襞が縺れて粘蜜をしぶかせた膣壁へとペニスがぶつかる角度を変え、肌の奥を駆け抜ける愉悦を倍加させた。

「あああっ、あ……やぁ、っ……はあ、はあああっ」

双乳の頂を転がし、色の薄く小振りな円周を擽り回す両手の指が急激に落ち込む下輪郭を滑り、腹部、腰へ移ろう。

その掻き抱く力を助けに、ヴェンスリードがグラインドを早め筒底に届けられた亀頭を、丸く膨らんだ行き止まりに押し付ければ前髪を散らした額が天を仰ぎ、閉じた瞼の裏には星々のきらめき……息が止まるほどの衝撃と混ざり合う快感を貪ろうと震える唇から唾液をこぼし反りきった背中を泳がせ、膣中に敷き詰められた蚯蚓さながらの起伏がぐちゅ、ぐじゃぁっと圧迫されながらも竿全体に戯れかかり柔洞をぬちゃぬちゃに撹拌し続けるペニスが打ち付けるままに汗に光る全身をくねらせた。

「はあ……っ、これはまさしく……う、ううっ」

歓喜に満ちたヴェンスリードの掠れ声が旋律と置き換わり耳裏を擽ると【同時に、互いに擦れる結合部より泡含みの蜜がどろりとゆるやかに流れ、ぶつかる肌間で汗と塗され、抽送もより活発に。

加速する前後運動に比例して先走りを浴びて蕩けた膣底へのノックも激しさを増し、呼吸すらままならない痺れと愉悦の中で地の果てまで沈むような落下感を覚え、筋肉の名残を感じさせる腕を強く握った。

「あ、あ、ああ……っ、あ、だめぇ……っ、あは、ぁあ」

舌とは比較にならない硬く、太く、雄々しい剛直、隙間無く敷き詰められた襞蟲は捲り返されて縮こまり、媚肉の蔦へと様変わりし、エラ裏を容赦なく舐り扱く。

膣肉を荒々しく掻き回されるにつれて汗にぬめる女体は手足の指先まで突っ張り、生白い喉のラインもあからさまに。

思考の挟まる余地もなく押し迫る快楽の大渦が頭頂まで万遍なく飲み込み、”もうどうなってもいいと”肉欲を求める本能が全てを塗り潰す。

「ああ、あ……っ、陛下……いく、いっちゃい、ます……っ!!」

「く……うっ、レンフィシア……」

屹立向かって下りる子宮の錯覚が瞼の裏に。

刹那、脈打つ亀頭から噴き出す白い迸りが膣内にぶつけられ、全身の毛穴が開くような熱風が肌を舐めた。

身体を支えていたはずのベッドは露と消え、どこまでも身体が落ちていく……絶え間ない迸りが積み重なる中で、手足の感覚は徐々に失われて意識も遠ざかり、一度閉じたまぶたを開くことさえ億劫になってしまった。

※※※

「……………………ん、ぅ……へい、か…………」

頬を、こめかみを撫でる優しく温かい何か。

涙で重く貼り付いた瞼を開くと、隣に座るヴェンスリードが火照りの残る顔を覗き込んでいた。

「レン……いや、フォーヴァルよ…………すまなかったな」

「……?」

「この肌に触れている間、妻のことばかりを考えていた」

「…………私は、代わりなのでしょう? ですから、存分にレンフィシア様のことを考えていただければ」

微かに開かれた口は偽りなき心を紡ぐ。

身を起こしその手を繋ぎ直せば、握り返す心地良い圧力が胸の高鳴りを、絡み付く指先の擽ったさが安堵を呼び、空いた片腕を背中へ巻き付け唾液にぬめる唇を重ねる。

「んっ…………」

頬を撫でるは傾きかけた日差し……ほつれて毛束の乱れた横髪を軽く掻き上げ、大きな窓から降り注ぐ温感を手繰り寄せた。

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