放浪の剣士フォーヴァル~魔女の刃と大地の宝珠~七話 (Pixiv Fanbox)
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「う、うっ……」
天井から吊るされた頼りないランプの灯が、窓もなく薄暗い石造りの部屋を朧に映す。
どこかの地下室なのか、正面には無数の樽が積み上げられ、木製の棚には保存食を詰めた瓶が隙間なく並べられていた。
そして左手には黒ずんだ円形のテーブルに椅子が二つ、右手には二人でも持て余すほどの大きなベッドが。
「……気がついたようですね」
左奥にある鉄扉が錆を擦り合わせながら不愉快な音を立てて開く。
階段を降りる足音が積み重なる度に眠気で靄のかかった思考が引き締まり、軽やかだがどこか暗さを秘めた声を投げかけた人影を睨み付ける。
「手当に合わせて身体を洗い清めさせていただきました。間もなくゾーグラス様が来ると思われますが…………逃げようとしても無駄ですからね?」
ランプに照らされる、溌剌を秘めた丸い頬。
小動物を思わせる緑色の丸い瞳、波を打ちつつ背中まで無造作に垂れた真鍮色の髪……灰色の質素なローブが似つかわしくない少女に目を奪われる一方で、彼女の言葉に自分が一糸纏わぬ姿であることと、両手両足を壁に打ち込まれた鎖で縛り上げられていることに気づき、湿った冷たい空気に火照りを感じて下腹の淡い茂みを慌てて隠す。
「……私を、どうするつもりだ?」
「すぐにわかります」
リリシュが小さく微笑み、半球状に張り出した大きな胸を始点に下輪郭の鋭い落ち込み、むっちりとした太ももの間に視線を滑らせる。
鈴と紛う声とは裏腹に観察するように冷たく光る両目、フォーヴァルは羞恥を覚え、巻き付く鎖をじゃらじゃらと鳴らしてしまう。
「リリシュ、準備は終わってるんだろうな!?」
頬、首筋、鎖骨と順番に進む指が離れ、黒の内に輝きを放つ白はゾーグラスの荒々しい足音に宙を彷徨う。
ランプの前に立ちはだかる憎き仇は、離れようとした少女を突き飛ばし、野太い指で鎖を弄びながら四肢の自由を奪われたフォーヴァルの前に。
噛みタバコで黄色くなった歯を覗かせながら、身じろぎの度にたぷんたぷんと波打つ乳房を荒々しく掴み揉む。
「あう……っ!」
訪れた痛みが置かれた状況を否応なく自覚させ、聳えた肩がぎこちなく震える。
目線も自ずと落ちるが、傾いた首が大きな球体に埋もれる指を目の当たりにさせ、肌は粟立ち背筋はたわみ屈みを繰り返す。
「こんなにでかくなってるとはな……いい値段が付きそうだ」
手の中ではたわわに実った肉の果実が暴れ弾む。
下の弧を掬い上げれば丸い輪郭が平坦になるとともに乳首を中心とした頂が標高を増し、掌が上から覆い被さると節くれだった指の隙間に汗を滲ませた袋が盛り上がりを作る。
背筋を駆け巡る嫌悪感とおぞましさ、フォーヴァルは咄嗟に後ずさるが固い鎖と冷たい壁に行く手を阻まれ、肉塊を揉み拉げられる様をくぐもり声を出しながら見守るばかり。
「っ……うう、や、やめろ。あう、ああああん」
「いい声出しやがって……本当は気持ちいいんだろ!?」
かぶりを振って、唇を噛みながらゾーグラスを見上げる。
しかし粗野な外見とは裏腹に指は粘っこく膨らみの上を這い回り続け、望まぬ相手に嬲られ、さらにそれをリリシュに無表情のまま見つめられ……否応なく羞恥心が掻き乱されていく。
背中を仰け反らせ、ふるふると揺れる乳房を追う両手との距離を取るが、優しく摘み上げられた乳首を擦り転がされることで、認め難い感情が熱と化し、額に冷えた室内とは不相応な汗を浮かばせる。
どれほど相手は自分と母を傷つけた男だと内心に言い聞かせても、先端に加わる圧が皮膜の浅い起伏を刮げ撫でれば、吊り上がった目尻も弛んで肌の火照りが指先にまで広がる。
「はあぁ、っん……ああ、あああぁ……っ、こ、こんなもの………………誰が、貴様などに、んんぅ」
唇端にこぼれた喘ぎが暗闇に吸い込まれ消え、ゾーグラスは頬を持ち上げた。
塵と見下された自分が悔しく、爪が刺さるまで握り拳を固めるも、後頭部の墨髪を掻き撫でる指は妙に心地よく、刺激に悦を感じる肉体が許せずに、何度も何度も爪の痛みで快感を紛らわせた。
「ひゃあぅっ! ああっ……何が目的だ、っあぁ……殺すなら、さっさとしろ!」
拒絶に混じる甘い声、頬に白を保ち続けるリリシュが小さく笑った。
歯を軋ませ顔を背けても乳輪を刮げ回す蟲指はささやかな抗いすら許さず、ぬめりを浮かばせた先端への弱い接触が往復するごとに噛んだはずの唇が枷に封じられた両腕と一緒にわななき、吐く息に焔が添えられる。
「へっ……いいんだぞ、素直になっても…………でかい乳ぶら下げといて、こういうのは強くされると効くんだろ!?」
固く瞑られる両瞳、それでも頭をもたげる指戯が腹立たしくも惨めだったが、柔らかくほぐれた巨大な球体をぷゆんぷゆんとボールさながらに弾まされ、薄桃色の円周もろとも揉み潰されると肩と顎が持ち上がり、せめて声は出すまいと立てた爪で太ももを引っ掻いた。
「っああぁ……殺す、殺してやる」
「…………動けないのに、どうやって?」
呪詛を吐き散らしてもリリシュは目を逸らしたまま椅子に座り、ゾーグラスは乳房を揉み寄せ、浮かんだ乳首を人差し指で押し弾く。
円を描く掌が柔肉を捏ね回せば先端は芯を孕みぷっくりとそそり立つ、胸くらい今までも……足指を湾曲させて俯いたまま時が過ぎるのを待った。
しかし掬い上げられ包み揉まれる双丘に端を発し、全身を駆け巡る鮮烈な快感が言葉とは正反対に腰を反り返らせて接触点と半球の密着は深まり、沈み泳ぐ指の動きは残像と化し、瞼裏に映し出された。
「その割には、気分出てるみたいだけどなぁ」
近づく声、咄嗟に目を見開いたが遅くゾーグラスの舌が嬌声に開いた口内を潜り進み、つるりとした内頬の粘膜を舐め回し始める。
何かを思う前に涙が首筋を伝い、脚を抓り上げていた両手も地面へと落ち、行き先を鎖に委ねた。
「ん、っ……はあぅ……ん、んふ…………」
舌はフォーヴァルの抵抗も嫌悪も構わず、ぬちゅ、くちゃぁ……っと唾液を捏ね回しながら歯茎、上顎まで舐め回し、喉近くで縮こまる小さな舌に巻き付いては音を立てて唾液を啜り、喉を鳴らす。
首を振りながら身体を暴れさせて分厚い筋肉に包まれた腕を幾度と無く引っ掻いても、舌を舐り揉む肉の蛞蝓は口内をそよぎ拭ったまま決して離れようとせず、桃色のぬめりを噛み煙草の味に変えていく。
「っ、ああぁ……や、め……んんむ、っ」
笑みを浮かべたままゾーグラスが腰を抱き律動に合わせて顔をさらに寄せると、発せられる牡の臭いが体芯に痺れを置き、爪を立てていた両手が肌を撫で回しくねる腰の動きも止まり始めた。
一方で記憶に甦る母と幼い自分……無抵抗は羞恥と怒りを呼び、我が物顔で動き回る”蛞蝓”に噛み付いた。
「……っ!! リリシュ、外してやれ」
歯ごたえのない、しかしぶよぶよとした噛み切り難い感触が内頬にこびり付き、不快感のまま赤の混じった唾を吐く。
直後に平手を思い歯を食い縛るが、ゾーグラスは乾いた唇を手の甲で拭い眉間に皺を刻みつつも、不愉快そうに右手へ備え付けられたベッドに腰を下ろすだけ。
安堵の溜息をつく自分がひどく情けなく、見上げる感情に乏しい緑瞳は刃物さながらに肌を痛みで炙り、背中にぞくりと震えを走らせる。
「さあ……あちらへ」
一つ、また一つと枷が外されるごとに重い鎖が騒音を立てて落ちていく。
自由を取り戻したところでリリシュは背を向けて大きなベッドへ、機は逃すまいと腰を落とし彼女に殴りかかるが、素早く翻った小さな身体は踊る足取りとともに拳を受け止めて握り返す。
「っぐ……な、なぜだ」
「鎖に少し仕掛けを……力、入らないでしょう?」
羽毛を感じさせるふわふわと温かい指がそそけ立つ脱膚をやさしく拭い、フォーヴァルの両足をよろめかせた。
天井が僅かに遠ざかり、お尻が後へ引っ張られたが楚々とした細い指が腕と腰を支え、反動でリリシュにもたれかかってしまった。
「行きましょう、ゾーグラス様がお待ちです」
身を起こす間際、耳の外で息を吹きかけると同時に人語らしからぬ言葉を囁かれたが、それが何か知る間もなく手を引かれベッド近くへと連れられる。
眼前の少女とは真逆の値踏みする視線、蕩けかけた気持ちは現実に引き戻され、蜂蜜を思わせる波立った髪を追う足が止まった。
だが細腕ほどもある屹立が全身に火照りを泳がせ、乳首と肉襞には疼痛が……内側から何かが染み出すような愉悦じみた感覚に、”あの男は敵だ”と伸びつつあった腕を押し留めるが、ぬるついたぐねつきが顔を固定させ、何度も生唾を飲み込みながら、瞬きも抵抗も理性の警告も忘れ、リリシュに強く押されてベッドへ乗ってしまう。
「いい心がけだ、長生きできるかもな……わかってんだろ、おら!」
「っ、だ…………誰が」
傾いた首の先にペニスが突き付けられた、ゾーグラスは頬の大傷を撫でながらフォーヴァルの後頭部を引き寄せ、唇と亀頭の距離を限りなく0に縮める。
独特の臭気が鼻につき視線の方向を並ぶ樽に追いやるが、体内へと染みこむ媚香が名残惜しく、顎を出し震える舌を擦り寄せては引いてと繰り返した。
「ふふっ……魔法が効いているみたいですね」
背後で軽やかに鈴声が鳴る、葛藤の根本を知り潤み始めた目でリリシュを見上げるが、彼女も跪いて耳にかかる髪を掻き分けながら指で摘めば隠れてしまいそうな小さな唇をいっぱいに開き、固く熱を持った太棹の側面を口に含んだ。
「ん、んむ……っ、はあぁ、我慢しなくてもいいんですよ?」
「……やめろ、違う、私は……っ!」
囁かれた”何か”が命じるまま、フォーヴァルは鈴口に尖らせた舌先を押し当て、小さく雫玉を作る穴を押し広げた。
もっとも臭いの強い部分は同時に揉み抜かれた女体を淡く痺れさせ、膣内が甘切なく縮こまる錯覚を倍加させんと、唇をエラ裏に被せて外向きの渦を描く。
隣ではリリシュが裏筋に指を引っ掛けながら根元を舌でなぞり回し、小さな手で袋を揉みしだいては、空いた手をゾーグラスの重厚な筋肉に包まれた腰へ回し、顔を寄せて唾液と吐息の音をあからさまに。
「んんっふ……ゾーグラス様の……ああ、逞しくて、大きくて」
靄がかった緑色の瞳は目尻を垂らし、ローブ越しに太ももを擦り寄せながら脈動する浅黒い肉棒に熱視線を送る。
そのきらめくエメラルドは逡巡など微塵も感じさせず、舌の律動も滑らかに竿肌を這い回り、唾液で太い棒をてらつかせる。
添えた手でペニスをそっと握り包み、牝の悦びを露呈させた彼女を引き金にフォーヴァルも口を窄め、じゅるるっと音を立てながら亀頭を吸い舐り、ぬめぬめと唾液を乗せた舌表を広げてカリ裏を細やかな起伏で拭い擦る。
「うっ……は、ああぁ……こんな……ううっ」
「へへっ、いい顔してやがる、なかなか手慣れてるみたいだが……」
髪を束ねた紐の結び目を引っ張られ、薄暗い中でランプの明かりに珠と紛う艶を放つ黒髪を掻き毟られる。
小さな痛みに耐えながらぬらぬらと唾液を纏った粘膜を跳ね暴れる亀頭に満遍なく擦り当て、口内の汚れを濯ぐようにくちゅくちゅと桃色の濡れ肉で拭い回した。
「ん、んむ……っ、んう」
喉奥へ導かれる苦味の強い先走り、長く息を吐き後頭部を掴んで前後させるゾーグラス。
じゅぶ、くちゅっと水飴を詰めた壺を突き回すような音とともに広がったエラが上顎を掻き撫でた。
喉を塞がれる苦しさにフォーヴァルは顔を顰めながら首を前後させるが、束ね髪に指が食い込めば肉の枷がペニスをますます奥へと突き潜らせる。
むせ返る刺激臭は胃の中に炎の塊を放り入れ、一糸纏わぬ裸体を遠熱で炙っていく。
その上気に身を委ねながら、言い知れぬ何かに急き立てられたフォーヴァルは筋肉の起伏もあからさまな背中に、せめてと爪を立ててはしがみ付いた。
長大な竿は根元近くまで達し、温もりに富んだ液体でペニスを取り囲む一方、憎み続けた敵への隷属が目の端に涙を滲ませ、何度も何度も硬い皮膚を引っ掻いて屈辱と後ろ暗い悦びを霧散させた。
「おらっ、もっと奥まで咥えろ! へへっ、そうだ……さすがだな、覚えが早い…………っぐ」
「あっ……だめですよ、独り占めなんて」
意志とは無関係に口戯へ没頭するフォーヴァルの、ぴったりと閉じた薄い茂みの内に潜む割れ口も前後する背に比例して、触れ合う二枚の扉がくちゅくちゅと音を弾き、太ももへ薄白く泥ついた液体を垂れ落とす。
そこに練絹じみた皮膚に包まれた指が綻びを露わに、捩れる生貝のあわいへと没入を始める。
「んんっ!! や、あぁう……」
袋に舌を這わせながら艶紅を含んだ瞼を瞬かせてフォーヴァルを見上げるリリシュ。
吸い込まれまいと顔をタライの転がった部屋の隅に逸らすが、ささやかな親指はクリトリスを押し弾き、残りの四指はざわめき立つ襞を練り撫でる。
「っ……ふふ、もっと気持ちよくしてあげますね」
背中に走る稲妻を呼び水に、顎に涎糸をこぼしつつカリ裏を舌で捲り上げ、じゅる……ぴちゃっと粘っこい音の中で起伏をなぞるように照り光る唇を押し付け、先走りを滲ませた臭いが強い内側を丸めた舌で刮げ回す。
一方でリリシュは蠢く袋に指を這いずらせたまま、竿の側面に唇を被せて吸い付き、時折指先に力を込めては裏筋に沿って小さな舌を進ませる。
「いいぞ……くっ、たっぷりぶち撒けてやるからな、覚悟しとけよ!」
ゾーグラスも余程気持ちいいのか、片手ずつで二人の頭をまとめて引き寄せ、腰の位置をスライドさせて内頬に亀頭を強く擦り当てる。
摩擦のむず痒さとぬたぬたとした液体の息苦しさに何度も吐き気を覚えたが、リリシュがぐねり息づく膣穴を掻き回し、牝の愉悦を体内に刻み付けられると、剛直の硬さ、臭い、味を求める感情は際限なく強まり、頭上に聞こえる侮蔑の笑い声にも構わず”もっと、もっと”と心の声が命じるままに舌を絡ませ、二人の唾液がべっとりと乗った竿を上下に揉み扱いてしまう。
「っ、ぐっ……! ん、あ、ああっ、はあ……っ、んんぅ」
肩辺りまで伸びた毛束が太い指に掴まれ、後頭部が揺さぶられる。
前後の激しい往復が揉み合う粘膜の狭間でペニスを暴れさせ、歯を立てまいと口を大きく開ければ唾液を纏うぷにぷにつるつるの上顎をエラ上部が何度も滑る。
舌の根に引き攣りを、意のままの奉仕に抗いを感じつつも、唇環を裏筋に被せ、きゅっと窄めながら舌裏を鈴口に宛てがい、自らの太ももを掻き毟りながら柔らかな部分を押し潜らせた。
「よし、こぼすなよ…………うううっ!」
「…………!? ん……ぐ、っ……うううぅ」
肩にしがみつく指から不意に力が抜けると、撫で付けた舌を押し戻す生臭い迸りが。
口内に染み広がる不快な味にフォーヴァルも嗚咽混じりの声を漏らすが、反面流し注がれる白濁液をこの上なく甘美なものとし、何を言われるでもなく内頬にへばり付いたそれを唾液で薄めては飲み下す。
もっとも、その甘露は心に苦く突き刺さり、足元ががくりと揺れ方が崩れる錯覚をもたらすが。
「いいなぁ……ゾーグラス様の精液、すごく美味しいのに」
左耳にぬるりとした温もりが、視線の先には桃色に透ける肌も露わなリリシュが肩を寄せて穴を舐り回した舌を頬へと落とし、唇を啄もうとしていた。
「はう、んっ……あ、ああぁ」
草の青さを感じさせる粘液は彼女の小さな舌に掬い取られ、代わりに仄甘くさらりとした液体が下顎と歯に乗せられた。
雄臭さとは縁遠い花蜜めいた唾液がフォーヴァルの頭を痺れさせ、浅い抽送を繰り返す指弄を促さんと脚を開いて自分からも小さな頭を引き寄せて舌の絡みを深めてしまう。
「おいおい、何勝手に楽しんでんだ…………さっさと立て!」
互いの唾液を啜り、ぴちゃぴちゃと水音を響かせながら身を寄せ合う二人。
片や汗にほつれた金色の髪をなびかせる桃彩、片や遠目でも質感の細やかさが感じられる雪白……匂い立つ甘さにペニスも薄暗い天井を睨むほどにそそり立つ。
「……上がれ。脚は開いたままでな」
「ああん、っ……ゾーグラス様ぁ」
特注品のベッドは二人を上がらせ壁際へ座らせて開脚を命じてもなお余裕を持ち、ゾーグラスも熟れた女体へ馬乗りに。
瞬間フォーヴァルは背中を縮ませ脚を閉じるが、膝を掴んで行く手を阻む。
窮屈そうに閉じたぬめり肉の狭間に顔を近づければ、肌に塗られた香気とは性質の異なる生々しさを含んだ愛液の匂いが。
むっちりとした太ももの圧力を顔の両側に感じながら、頼りないランプの明かりに照り光る油を刷いたようなせせらぎ……そして成熟した肉体とは正反対の幼さが残る茂み、先に潜むふっくらと柔らかさを帯びながらも閉じた肉扉。
娼婦とも生娘とも違う危うい均衡に、ゾーグラスは獣欲のまま盛り上がった肉をくつろげ開き、黒ずみを全く感じさせない鮮桃色の生貝を暴露した。
「っああ、はあぅ」
フォーヴァルの肩が竦み、顎が持ち上がる。
捩れる腰にやや遅れてスリットが擦れぬちゃりと音が立つ。
ふわふわのクリームを感じさせる粘膜に儚さと脆さを覚えるが、襞の合間に没入させた指を前後させるとまろやかな美肉に潜む締め付けも明らかに、ぐにゅぐにゅぬちゅぬちゅとひしめき合う膣壁が指に吸い付き舐り回す。
「嫌がってる割には、いい具合に濡れてるなぁ……感じてたのか?」
身の程も弁えずに斬りかかるまで憎しみを抱き続けたフォーヴァルが、自分の愛撫で歯を食い縛らせつつも喘ぎをこぼし、頬を赤く染めて涙を滲ませながら快感と葛藤する様は、例え難く嗜虐欲をそそるものだった。
「はあ……んふっ、く、ふ、ふざけるな……私は……ああっ!」
「素直になればいいのに………………ん、ゾーグラス様、私も……」
「…………ああ、わかってるって。股開いて待ってろ」
上ずり声のおねだりにつられ、今度はリリシュの秘裂へと視線を運ぶ。
隣の秘貝とは対照的に土手はやや薄めで本来あるべき茂みは一本も生えておらず、幾度と無く嬲り物にした膣口は触れる前から僅かに綻び、顔を覗かせる桜色の肉は中心の浅い窪みに蜜を夥しく溢れさせ、触れた指をぬじゅぐぢゅっと吸い込みながらも、ふんわりと包んでは緩やかに押し返す。
「あはあぁ、っ……ぐちゅぐちゅ……気持ちいいです」
「んっ、ふうう、ああ……く、っ」
朝露を浴びて咲き誇る粘膜の花、シロップ塗れの中心部へと指を突き潜らせると、丸い頬が持ち上がり緑瞳の端が落ち、シーツを汗で貼り付かせた小さなお尻を前後させる。
反対にフォーヴァルの内側は異物を食い千切らんばかりの収縮を見せ、彼女も目を固く瞑り表情を歪ませて嫌悪をあからさまに。
もっとも、手首を回転させて這い回る蚯蚓さながらに縺れ合う襞を軽く掻き撫でるだけで上半身は早くも泳ぎ始め、ベッド上に投げ出された細指は整えられた白布を皺になるまで握り締めていたが。
「は、ああ……っ、ん、ふう……こ、この屈辱だけは……絶対、あああん」
抵抗の言葉もゾーグラスが人差し指を曲げて膣上部の入り組みを擦り撫でたことで暗闇へと霧散した。
結合部から蕩け蜜を噴きこぼしながら壁に背中を預けて、ぐったりとしてはたまに皮膚を痙攣させて椰子の実を詰め込んだような乳房を弾ませるフォーヴァルを尻目に、リリシュのクリトリスを摘み上げて、豆粒程度のそれを左右に捻り回す。
「あああっ!」
力を込めても痛そうな素振りは見せず、目を細めて小さな口をだらしなく開くのみ。
親指でピンク色の芽を押し潰すのと同時に人差し指と中指を加勢させストロークを加速させる。
粒立った筒の内側は撫でるごとにぐねつきも大きくなり、湿らせた真綿の紐を思わせる襞の一本一本が上下左右様々な方向から絡み付き、表層に湛え切れない愛液がぴちゃくちゅと踏み締めた泥濘さながらに水気を溢れさせる。
反応が示すように、リリシュは官能を自ら暴き立て、小鼻を膨らませて甘切なそうに吐息を浮かべた。
「何羨ましそうに見てんだよ……わかってるって、おら!」
立てた指を根元まで潜らせ、金をなびかせた背中を限界まで反り返らせる。
その痴態へ熱視線を送るフォーヴァル……赤瞳が潤む双眸は次第に溶け崩れた膣壁を穿つ太い指と、天井を睨み付けるペニスを交互し始めた。
「こ、これは…………気持ち悪いだけだ、っ、やめ……」
ぶつかった二人の目線がフォーヴァルの顔をあらぬ方向へと弾かせる。
刹那彼女の膝が高く上がり、背中を屈めたまま陰部に両手を被せるがそれを振り払い、にゅるにゅる蠢いて粘り気を垂れ落とす狭穴を二本の指で穿ち開く。
「ぐちょぐちょにしておいて、よくそんなことが言えるな?」
「ああぁ……っ、何度も、言わせるな……っあ、ああああっ!」
僅かに捲れ上がった桃色を隠す手の甲から強張りが抜け、もじついて波打つ下腹部を始めにぐちゅりと溶け合わさり、境界すら曖昧になった秘肉を再び垣間見る。
蜜溜まりに没入させて自在に泳ぎ回る指へ、薄まった泥を思わせる愛蜜がねっとり絡み、引っかかり一つ無い、だが起伏に富んだ固まりかけの膠さながらの襞間を指腹で撫で上げるごとに、ぐじゅる……ぐじゅると内と外交代に渦を巻きながら皮膚の周りで鬩ぎ合い、襞奥の縮こまった奥へ進む指を妨げる。
「ああ……ん、ああっ……気持ちよく、なんて……はあ、ああふっ」
両手で口を押さえ声を封じるが、指の隙間を漏れるくぐもった息は石造りの壁と天井に反射し、黴臭く澱んだ空気に淫蕩を添えた。
「んふ、ううぅ……ゾーグラス様、ずるいです……わたしにも」
「ああ? へっ…………好き者が」
耳穴を舐め撫でる粘着質な甘声、つられて視線を移せば、割れ口を掻き混ぜくちゃくちゃ咀嚼めいた音を発し、白い泡を垂れ溢れさせる秘裂に円を描くリリシュが。
仕込んだ甲斐を感じさせる媚態に唇の端を持ち上げ、滾りをぶつけるように自ずと退く小さな右手の隙間を縫って、陽光にきらめく水溜りと紛う花びらの重なりを摘み撫でた。
意識がもう一人に向けられた故か、顎を引いて枕の端を掴む手の力を緩ませるフォーヴァル。
息をついた彼女だが、鍛えられた指でクリトリスを捻り転がしてやれば、羞恥の赤を総身に浮かべて脚を閉じ始める。
「お前ら、こっちにケツ向けろ」
「は、はい……いつでもどうぞ」
「………………っ」
リリシュは躊躇なく命に従い、波打つシーツ上に四つん這いに。
丸みの薄く小振りな、しかし染み一つ無いつるりと柔らかい双丘を高く差し出す。
張り詰めた膨らみの谷底には何度も使った桃褐色の窄まりが溜まった汗にきらめきながら姿を見せていた。
フォーヴァルも最初こそ首を振り、膝を畳んで揃えたままきつく閉じた真珠色の歯を覗かせていたが、ベッドの足を勢いよく蹴り飛ばすと、目を瞑り涙雫を指先で弾き落としながら背を向けて両肘両膝を白に沈ませた。
「……大したもんだ、やってくださいって言ってるようにしか見えんけどな」
捧げられた巨尻は隣に見える肉の薄い双臀とは比較できないほどにたっぷりと肉を付け、幼さの残る顔とギャップを感じさせる成熟を全面に出していた。
むっちりと丸く張り出した左右の盛り上がりは中心で深く切れ込み、汗を塗されてぬちゃぬちゃと擦れ合う肉が奥に潜む光景の妨げに。
両の山を割り開いても、もちもちと吸い付く柔肉がぬるつきを伴って十指に纏わり付いてしまう。
「あ、ああっ! やめろ……んっ、見るな、ぁ」
尻など到底隠せない後ろ手をリリシュが掴んで押し退け、背骨の窪みをつつっと撫で下げると、靭やかな身が仰け反る。
同時に尻谷の力が抜け、むわあっと熱蒸気を放つ空間に人差し指をくぐり入れ、固く窄まった皺穴へと押し込む。
「んはあああっ!!」
まだ慣れていないか、放射状に刻まれた線を中心向かってなぞり付けても、色素の薄い皮膜は穿り回す度に潤いを滲ませながらも固く引き結ばれ、ひくひくと切なげに震える反面指を弾き返し、食い締めんばかりの狭隘さを接触面に送る。
しかし外から内へ螺旋を描けば、蜂蜜を塗りたくった白パンを思わせる楕円形の大きな肉塊が振り乱されてたぷんたぷんと弾むが、振り向いた顔には羞恥と愉悦の弛みが見て取れた。
「あんまり動くと入っちまうぞ」
フォーヴァルのお尻が引き締まり、頂点近くに二つの窪みが。
掌へ押し寄せる圧力は一層強まり、実り豊かな柔肉が手首まで飲み込んでしまう。
蕩け崩れそうな頼りない肉感と、俯き加減の横顔がゾーグラスの衝動を煽り、固く窄まった環の中心近くに指を三分の一潜らせるが、合わせて見上げるリリシュに媚を見出し、空いた手指で彼女の尻穴も穿ち、ふんわりと指を包む腸内粘膜をなぞり回した。
「あ、ああっ……ん、お尻の穴……気持ちいいです、っ……あん、うう……おちんちんで、ぐちゅぐちゅに」
「……おいおい、勝手に盛り上がんじゃねーぞ」
「だ、だって……ゾーグラス様が、あの人ばっかり、んんうっ」
「まあいい、じゃあいつもみたいにおねだりしろや。手本も見せてやらないとな」
”手本”という言葉にフォーヴァルが目を見開き、リリシュとゾーグラスを順に見上げる。
お前たちには屈しないと言わんばかりに双眸は刺々しく吊り上がっているが、揺さぶられた巨尻の奥、会陰部を伝う先のスリットはしとどに蜜をこぼしたまま、物欲しそうに口を開いていた。
「…………ゾーグラス様の太くて逞しいおちんちんで、ぐちゅぐちゅに濡れたおまんこをいっぱい突いてください……っ!」
正面へ向き直り、体液を吸って波打つシーツに仰向けで横たえ、膝を立てて脚を開くリリシュ。
童女を思わせる肉の少ない下腹にふっくりと浮かぶ土手を見つつ、小さな身体に覆い被さって腰を沈めれば、膨れ上がった亀頭が捩れ合った媚肉の層で構成された膣穴へ潜り進む。
一日と欠かさず貪り続けた内側だが飽きることなく腰を前後させ、ずちゅっ……ぐちゅっと蜜音を立てながら、ぞよぞよと蠢動する”餡”をぶち撒けたようなとろみの中心を突き込み続けた。
「あ、あああぅ! 気持ちいい、です……ふああああ!」
地下室に響き渡る喘ぎ、乱反射する声の甲高さに比例してリリシュの内側はぴちゃっ、ぐちゃっとしぶきを立てながらの蠢きをあからさまにし、肉筒を貫くペニスを熱された汁に塗れた襞と、上部の浅いざらつきが取り巻いた。
「っ……ゾーグラス様……んんぅ、もっと奥まで」
リリシュが腰をくねらせ、深みへの抽送をせがむ。
掌に収まる乳房を揉み寄せては、互いの恥骨を擦り合わせて竿を三分の二辺りまで没入させるとフォーヴァルの視線に気づく。
膝を揃え、お尻を付けたまま太ももを揺すり、唇を何度もなぞり舐める……その仕草がゾーグラスの獣欲を倍加させ、ストロークは自然と深さと速さを増す。
「………………」
「何じろじろ見てやがる……次はお前の番だからな、逃げようなんて思うなよ」
階段の続く先には鍵で閉ざされた厚く重い鉄扉。
向こうもそれを察したか身体を小刻みに震わせるのみで微動だにせず、膣奥までくぐるペニスによがり狂うリリシュを見ては口元を押さえ、上ずった溜息をつくばかり。
次はどうしてやろうか……妄想が妄想を呼ぶが、無数の蚯蚓を思わせる襞のぞよつきが意識を現実へ引き戻す。
エラ裏、鈴口まで掻き撫でる不規則に並ぶ微妙な起伏が亀頭全体を舐め扱き、鮮烈な快感に屈したゾーグラスが、ぬめりを浴びた屹立をぎゅうぎゅうと収縮と弛緩を繰り返す奥処まで捩じ進めんと腰をぶつけるところまで没入を導いた。
「ああっ……ん、ぅう、はああっ! おまんこの、一番奥……ああっ、んん!」
悦に耽るリリシュ、全方位の締め付けは一層強まりぬめぬめの襞肉が隙間なく竿肌に貼り付き、先端を熱が一段階増した行き止まりへ吸い寄せる。
剛直を容赦なく締め上げつつも、引きこむ蠕動を筒裏全体に波及させる内側……ゾーグラスも子宮の入口をノックし、柔らかくも針と弾力のある丸い盛り上がりを何度も突き上げ続けた。
「んはあっ、あああ、あ……ふぅ、ゾーグラス様のおちんちん、あああ」
腰を回転させ、ねっとりとへばり付かんばかりに愛液を蕩けさせた膣底を押し返すと、リリシュが前髪のほつれた額に汗雫をびっしりと浮かばせ、小鼻を膨らませて上下の唇をわななかせる。
幼さの残る、しかし性を感じさせる仕草に、亀頭をきゅうきゅうと息づく膣口まで引き戻し、蠢動を繰り返す襞蟲がびっしりと敷き詰められた壺の底目がけて、一気に腰を叩き付けた。
二度、三度と蜜温んで糸を吐く膣壁へ浅く深くを重ねる内に、特注の大きなベッドは軋み、皺だらけになったシーツの端から黄色のマットが姿を見せる。
枕も埃を薄く被る床に投げ出されていたが、激しさの甲斐あってリリシュはばたつかせていた両足を、ゾーグラスの脇腹に巻き付け始めていた。
「あ、ああっ……んああっ、いくっ、いっちゃいますっ!」
「へっ、随分と早いな…………こっちはお預けか」
「だっ、て……見られ、てると……っはあぁ、感じちゃって、ああああああっ…………ああああぁ!」
耳を塞ぎたくなるほどの絶叫が途切れ、か細い吐息が終わったところで組み敷いた女体が夥しい痙攣を見せる。
涙と汗に光る両瞳が細まり、眉間と口元には浅く皺が刻まれる。
暴れる身体を押さえ付け、前後運動を持続させていると手前から奥に鬩ぎ合う襞の群れが再び動き始めていた。
「っ、ぁ……だめ、だ……こんなの…………私は」
俯いてスリットに指を這わせるフォーヴァルを一瞥した後、ぐねつく襞のあわいに練り揉まれたペニスを引き抜く。
愛液と先走りがべっとりこびり付いたそれに指を絡ませんと身を寄せるリリシュを手で制し、ヘッドボード近くまで後ずさったもう一人の獲物へとにじり寄り、背中を壁に押し付け開脚を強いた。
「ふん、やっぱり濡らしてやがったか……あの時と同じだな」
閉じようとする脚を押さえ、会陰部に滑らかなせせらぎを伝わせる桃色の膣口を露呈させた。
「そんなことは、やっ、見る、なぁ……」
両目を瞑り、弱々しくかぶりを振るフォーヴァル。
表面的な拒絶とは裏腹に、新鮮な貝さながらの捩れは、ぐにゅぐにゅと合わさりを縺れさせては涎を垂らし、肉棒を待ち構えている。
顔を近づけるにつれ、熱した柑橘類の甘酸っぱくも蒸し暑い香りが鼻に届けられた。
淫気に満ちた媚香を体奥へ送りつつ、ゾーグラスはシーツと自重で圧迫されて平らに潰れた巨尻の間に掌を滑り込ませ、限界まで広げた指先でたっぷり乗った肉をバウンドさせながら尻たぶを持ち上げ、膝をついて背を向けるよう促した。
「……ぅ、っ…………」
丸く反れた上半身のシルエット、骨を感じさせない薄桃色の曲線……終着点には高く捧げられたむちむちの巨尻、汗と愛液でぬたついた引っ掛かりとは無縁の双楕円には羞恥の赤が火照り、濃密な牝の香りが地下室全体に広がった。
「はあっ…………すごい、いやらしい匂い」
「っ……! あ、ぁ……」
絶頂の余韻に浸るリリシュは目尻をとろりと弛めながら、熟成を溢れる寸前まで詰めた四つん這いの女体へと近づき、釣鐘状に垂れ下がった絹肌の乳房に指を這わせ頂点向かって揉み搾る。
掌がきめ細かく、乳輪を刮げ撫でる内にフォーヴァルの巨尻も左右にくねり始め、不規則な図形を描く動きが、ゾーグラスの腰を、ペニスを押し撫でた。
「おっと……その気になったみたいだな」
均整の取れた横顔が硬直に支配され、揺れ動く首に合わせて纏められた黒曜石と紛う艶髪が馬尾同然に風を含んで舞い上がる。
だがその動きが、先端を開きかけた膣扉へと招き、咀嚼じみた蠢動がもたらす快感を鈴口を基点に中へ送り注ぐ。
「あ……や、やめ………………あああああああっ!」
絹裂の嬌声が、自らに刃を向けた相手を犯す達成感と征服感を増幅させて頭の芯を酔わせる。
全身を包むぼやけた痺れは律動を加速させ、煮詰まったスライムを思わせる蕩け崩れて結合部からしぶきを溢れさせるどろどろの肉路をぐちゅぐちゅに掻き混ぜる。
布巾搾りの要領でぞよぞよと巻き付いて竿を縛り上げる膣壁を捲っては泥濘の底を構い立てると、繰り返される前後運動に比例してフォーヴァルのもちもちすべすべとした尻肉が激しく波打ち、たぷんたぷんと何度も腰を叩き続ける。
リリシュを大きく上回る窮屈な食い締めも相まって、亀頭は招き寄せられるまま襞の縮こまった秘奥へと進み、直径の狭まった肉リングの、エラ裏への締め付けに性感を煽られ、薄い筋肉の上に脂肪を纏う腰に指を食い込ませた。
「ふうっ、いい具合に蕩けてやがる」
「んっ……ち、違う……あ、ふう、っん」
じゅぷじゅぷと粘音を立てて擦れ合う互いの粘膜、竿に左右から押し寄せる熱されたジャムじみた膣壁は、深い没入に捲れ上がっては纏わり付き、浅い撹拌に蠢いてはざわつく。
そして筒状の内側に満遍なくぶち撒けられたどろどろと縺れる愛蜜……抱き慣れたリリシュとは異なる新鮮な快楽が、ゾーグラスのストロークを激化させ、柔襞を刮げ落とすように挿入の角度を変えながら、竿を根元まで窄まり環へとくぐらせてしまう。
「……!! あ、ああっ……だめ、そこ…………!」
靭やかに伸びる背中が持ち上がり、背骨の窪みが深さを増す。
合わせて振り乱される巨尻が内部へ振動を伝え、手前、中央、奥がぞよぞよと各々異なる蠕動を明かした。
「っうう、んふ……ひううっ、ああ、いや、ぁ……奥は……」
子宮の入口に亀頭が軽くぶつかれば、さしずめ絡み合う細紐といった襞がぐちゃぁっと収縮し、最奥の粘膜が亀頭に応じて変形し、迸るとろみを挟んでぴったりと密着する。
その上で環はもう一段階縮まり、膣口付近の吸い込みと合わさりゾーグラスの下腹部全体を甘く痺れさせ。
袋の中身を回転し、ぞくりと何かが鈴口を迫り上がる錯覚に陥った。
「……いい締め付けだな、すぐにいっちまいそうだ」
射精を仄めかす言葉は、フォーヴァルの全身に緊張を走らせ、四つん這いになった彼女の両手両足も先へと擦り動く。
もっとも壁に追い詰められそれ以上の前進も叶わず、くねっては泳ぎ甘ぬるい汗香と温もりを撒き散らして子宮口を終点とした肉の通路をぞよつかせるのみだったが。
「あ、あ……あふううっ、あ、ああああっ!」
愉悦混じりの媚調に富んだ喘ぎは、蠕動の倍加を促しうねる秘肉がいっぱいに敷き詰められた筒の内側は、泥同然にへばり付く薄膜越しに両手で力強く握り込むような動きへと表情を変える。
襞蚯蚓も一筋一筋が思いのままに動き、脈打つペニスを縛り上げカリ裏を伝ってエラを捲り返し、弱点とも言える鋭敏な部分を、つるつるぷにぷにの起伏に布で拭うように擦り撫でられ、肌を逆撫でられるむず痒さが全身を駆け抜けた。
「ああっ、あ、ああ、んううぅ、はあ、ああっ……だめ…………ああっ、んふう、ああぁ…………気持ち、いいっ………………っぅ」
「犯されてんだろ? それでいっちまうのかよ!」
覆い被さった先の女体はゾーグラスの一言に暴れ、ヘッドボードの裏に指をかけながら両膝を崩し、お尻を引き始める。
しかし素早く腰を捕まえ、肉付きの割に軽い身を持ち上げ、割れ口の肉環まで引いた亀頭を、ずりゅっ、ぐちゅるっと襞間に差し込み下半身で真横に一本線を書く。
抽送の角度が変われば膣壁とエラのひしめき合いも夥しく、右、左、中央と位置をずらしつつのストロークを弾力ある最奥に叩き付けた。
「あ、あ、ああっ、ああんっ! あああ! はああっ!!」
透桃色の通路にこびり付く愛液を拭い落としながら、深浅を不規則に繰り返す前後運動でフォーヴァルの背中もばたばたと暴れ始め、波弾む大尻と強く擦れ、ぬちゃくちゅっと潰れんばかりに圧迫し合う陰部の感触は鮮烈さを増して、引っ張られるような射精衝動に任せて腰を乱暴に振ってしまう。
「あ、んああっ! いくっ……はあ、ああっ…………うぅ」
刹那飛び出す絶頂を仄めかす一言、自分のしたことを察したか口を押さえ頬へ塗られた赤もますます濃厚に。
そして唇を震わせ何かを呟きかけるが交差する目線がそれを許さない。
うなじまで真っ赤に染め上げたフォーヴァルだったが、あからさまな羞恥とは正反対にペニスには肉の真綿が絡み、ぐじゅる、じゅぷっと唾液をたっぷり含んだ咀嚼音を響かせる。
「ん……うう、は、うううっ、ああ……ん」
指の隙間に漏れるはくぐもった苦しそうな、しかし濃密な悦のこもる溜息。
刻み付けられた快感を必死に堪えているが、それでもゾーグラスが尻肉を揺さぶるように下半身を捻りつければ、口元の掌も剥がれ落ちて楽器さながらの美声が耳に心地よく届けられた。
「ああっ、んん……だめ、だ……ああっ、こんな、っあう、だめ……いく、っ……あああああああっ!!」
「そうだ、いっちまえ!」
蜜溜まりでたゆたう剛直は、突如にゅるにゅるととろみを吐き出しすぎてぬるまりと区別が付かない襞蟲に飛びかかられ、噛み付く勢いで締め付けられる。
ペニスの内側を走り抜ける快感含みの疼痛は激しさを増し、どろどろの何かが鈴口へと溢れかえる。
これ以上は我慢できないと律動を限界まで加速させ、じゅっぷじゅっぷぐちゃぐちゃとしどけなく開口する剥き身の中心へと突き込む肉棒で子宮の入口をつつきながら、白濁にぬめる襞の様子を夢想し、受精の恐怖に目元を引き攣らせながら皺走るシーツ上で手足をばたつかせるフォーヴァルに嗜虐の炎は際限なく燃え上がる。
「あ、ああっん、はあ、うっ、あああっ、ひ、ううああっ!!」
ペニスを引き抜こうと暴れる豊満な肢体を力任せに抱き締め、激しい体動が作る、ぱんっぱんっと肉のぶつかる乾いた音を、これが最後だと言わんばかりに密室へ積み重ねていった。
「っ、よし……出すぞ、ぐ、うううっ!」
二十往復を超えた辺りで、ごぽごぽと溢れる寸前まで迫り上がった精液が強烈な脱力感とともにフォーヴァルの胎内に撒き散らされた。
「あ、ああぅ……ああああぁ」
同じタイミングで絶頂を迎えたか、暴れながら吐精を続けるペニスを押し退けもせず、今にも泣き出しそうに顔を歪めながらシーツを何度も引っ掻き回すフォーヴァル。
一方でゾーグラスは脈動がもたらす深い快感に浸り、ぞわぞわと全身が揉み抜かれる感覚に肌を粟立たせ、爪が食い込むまで、毛先さえ熱い汗に濡れた桃に染まる身体を引き寄せる。
※※※
「ふふっ…………気持ちよかったみたいですね、ゾーグラス様のおちんちん、すごいから」
「ぅ、く……うっ、わ、私は…………うう」
「……素直になっても、いいんですよ」
憎むべき仇の憎むべき男の象徴、乱れたベッドの上で手足を広げて横たわるゾーグラスを歯を軋ませ睨み付けるが、全身の重さを失わせて落下感と浮遊感で包む絶頂の法悦と、内側を汚し尽くした半固体の精液は膣口をこぼれ、多量の白濁が太ももをねっとりとへばり伝う感触が”抗い”を奪い、涙浮かぶ鋭い眼光に弛みを添えて立ち上がろうとした足腰を枷で縛り付ける。
「……!! ん、んむ……っ、おい、ん、ふうっ」
温感に手繰られるまま顔を上げれば、そこには影が……知らぬ間に着衣を纏ったリリシュの顔がゆっくり近づくと、温もりに触れる唇を通じて心地よい熱舌が歯列と歯茎を舐め回し、縮こまった舌を裏から掬い撫で、生唾と戯れるように舌先でちろちろと掃き上げられてしまう。
子宮口に今も残るペニスのおぞましさは露と消え、汗でぬめる素肌が甘い匂いに包まれた。
フォーヴァルもこぼれる唾液に構わず、淡く唾液を着込んだ滑らかな上顎に舌を進め、唇を啄む彼女の味に力なくベッドへ沈む両腕を、布を挟んだ先の背中へと滑らせる。
「ぷはっ……ちょっと待っててくださいね、後でもっといい事してあげますから」
唇と舌が離れても痺れは抜けず、見えない鎖は起きる身体を妨げるが、気だるさの中にも心地よさ……自分の舌で口内を舐め回しつつ、テーブルに置かれた酒瓶を一気に傾けるゾーグラスに、金のペンダントを左手で握り締めながらにじり寄るリリシュの後ろ姿を、うつらうつらと首を傾かせながらも見守った。
「あ? お前何で服なんか…………ぐああああっ!」
「………………」
ランプの先にきらめく白銀、それが筋肉質な脇腹に突き立てられ、崩れ落ちる日焼けした筋肉の鎧も、薄汚れた床も深紅で満たされていった。
「ぐうっ、なぜだ……貴様」
「…………三年間、一日たりとも忘れなかった、お前だけは、お前だけは絶対に許せなかった!」
目を疑う光景、口を手で押さえたまま今の自分は丸腰と気付き、壁を背後に血を浴びた振り向きざまのリリシュと向かい合うが、ナイフは指をすり抜け地面へ、ランプに照らされた金色が小さくなるにつれて、フォーヴァルの呼吸も、間隔が徐々に長くなる。
「荷物、持ってきますから」
※※※
「……………………そういうことだったのか」
「三年も言うことを聞いていれば、段々とあの男にも隙が生まれてきました。ですが……フォーヴァル様が来てくれなかったら、わたし……」
鎖帷子と鎧の、どこか懐かしい重みに生の実感を見出し、腰に剣を差しながらリリシュの話を聞き続けた。
「いや、例を言うのはこちらの方だ。ありがとう……」
彼女の小さな頭を撫でる、見上げた瞳には”戯”に耽る妖しい蕩まりも殺しを躊躇わない冷たさも消え失せており、薄く纏った水膜をきらめかせる歳相応の笑顔を見せた少女がそこにいるだけだった。
一方で、全てを終えて安堵のまま頬を上げるリリシュとは対照的にフォーヴァルは大きくため息を付く。
一瞥した死体が告げる旅の終わり……当てのない放浪へ歩を踏み出すか、母の元へ戻るか、二つの選択を強いられ階段に足をかけたままその場に留まってしまうが、ふと革袋を手渡された。
中には拳大の琥珀と重たく詰め込まれた金貨……再び振り向くと、桜色の唇が僅かに開いた。
「もしよろしければ、宝珠をラシュレアの王様に届けてもらえないでしょうか? 国の宝ということでお触れが出ていましたので」
「ああ、それは構わないが」
「…………私も、一緒に連れて行ってください。魔法はあの男に仕込まれました、足手まといにはならないはずです」
「………………」
無言で頷く、花唇には綻び。
そして指に絡みつくは匂い立つ温かさ。
心に開いた大きな隙間が満たされる様を鮮明に理解しつつ、少しだけ早足で光差す地上への扉を勢いよく開いた。