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放浪の剣士フォーヴァル~魔女の刃と大地の宝珠~三話 (Pixiv Fanbox)

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「どうかしたのか?」

「何がだ?」

緑生い茂る薄暗い山道を半分ほど下った辺りでレシドスが静かに口を開く。

行為を終えて媚液の効果も途切れているはず……一方で官能の境地に浸る身を悟られたかと、無表情を装うが、唇に引き攣りを覚えて慌てて顔を逸らす。

「いや、何でもない」

魔女が事切れる間際に呪いをかけたとされる剣、手に取った瞬間牝の欲求が頭をもたげたのは……混沌が渦を巻く思考の中でも、弾かれた両目はレシドスの後ろ姿を追ってしまう。

もう一度……差し伸べた手を、開きかけた口を、止めた足取りに重ねて押し留める。

遥か先に聞こえる野犬の遠吠えを聞きながらも、肉の交接を求める浅ましい本性が羞恥の熱と化して全身を駆け回り、フォーヴァルは俯き加減のまま広がる距離を待つ。

「来るぞ!」

かさかさと揺れる草の音色、それをかき消す鳥の羽ばたき……ノイズの先を辿れば、青黒色の巨大な怪鳥が左手に見える大木の枝に止まっていた。

朽ちた木の実を感じさせる茶色の目が見上げた先で交差すると、翼を広げた鳥は剣を抜こうとしたフォーヴァルに飛びかかる。

葉を、風を切り裂く人の指ほどある黄褐色の爪に意識を奪われつつも、踵で勢いよく地面を蹴り上げ、斬り付ける刃が巨鳥を掠める限界近くの間合いを後ずさりに並行して保つ。

相手も、土埃に塗れた女の細腕に及ぶ大きな羽根を苔混じりの土に幾枚も撒き散らしては、鋸を彷彿とさせる鈎爪を一回二回と斜めに叩き込む。

空もろとも二つに割るほどの斬撃を真後ろに避ければ背中には大木の幹……追い詰められたフォーヴァル、相手も羽をいっぱいに広げ、嘴を広げて追撃を試みた。

「ちっ……ここからでは!」

「手出しは無用だ!!」

目の前を覆い尽くす汚れを含んだ黒、両手を広げても翼の先端に触れることは叶わないだろう。

急速度の突進を右に跳んで回避、一直線の単純な攻撃だが、爪を突き立てられた大木は内側の白い部分を露呈させ、地響きめいた音を立てながら後ろへと倒れる。

汗で貼り付く前髪を持ち上げながら、刺さった先端を引き抜こうと無防備な後ろ姿を見せつつ羽根を揺さぶる魔物に隙を見出し、振り向いた刹那、鳥に相応しい小さな頭目掛けて手にしたばかりの剣を斜めに振り下ろした。

「――――――!!」

形容しがたい絶叫の後、腐敗した酸を思わせる血の臭いと葉の緑へ被さる黴びた青が。

草生い茂る地面は負のヴェールで汚れ、夥しい臭気に空いていた左手で鼻を隠してしまう。

だが、同時にフォーヴァルを包んだのは今までに無い愉悦めいた高揚感……戦いも忘れ、とろりと秘裂を滴る蜜の温かさと、鎖帷子の内側を走り回るぞよめきに、柄も掌から滑り落ちる。

「………………っ、そこだああっ!」

彼女を現実に引き戻すは、首の皮一枚まで肉を深く断ち切る深傷を負いながらも、なお飛ばす奇声に合わせて両足の長爪をあらぬ方向へ振り回し続ける魔物の存在。

内股を擦り合わせ、上気が与える暑苦しさを振り切るように膝を曲げて飛び上がり、剥き出しの腹部に狙いを定めて両手に握る魔女の刃で真横に閃を刻み込む。

反発すら感じさせず、崩れ落ち痙攣する胴体、血煙に染まる鎖帷子と剣……青緑で塗りつぶされた土が戦いの終わりを物語っていた。

予想をはるかに上回る切れ味が、血糊の始末をするための厚革を持つ右手指を震わせた。

「大丈夫か……?」

途切れゆく呼吸に応じて、何か言いたげに上下する爪が完全に止まるとレシドスが駆け寄ってきた。

振り向けばそよぐ風が頬を撫でる、徐々に緊張も解れ、銀色を拭う往復運動も滑らかに。

「ああ、少し汚れてしまったが…………」

喉奥から抜ける気のない返事。

もっとも、フォーヴァルの内心は千々に乱れ、根元から折れた大木に目を向けてしまう、途中で視界の橋に捉えた黒い羽を拾いながら。

怪鳥のそれは薄く伸ばした鉄板ほどに固く、使い慣れた鋼の長剣では切り裂くことも叶わない。

後に残らない手応えがむしろ空恐ろしく、鍔に付着した泥を削り落とすことさえ憚られ、宛てがったはずの指も所在無さげに宙を彷徨う。

「…………う、ぅ……」

茂みの向こうに淡く虫の声、風に乗ったささやかなリズムが周囲を這い回り撫で弄る掌の錯覚へ。

着衣の隙間をくぐり抜けた見えざる手に擽られる肌が、ぬちゅり……と肉の捩れに潤滑を添えた。

こびり付く快楽の余韻故か、地面を平行に踏んでいた爪先は左右に振り乱れ、木の根に足を引っ掛けてしまう。

「おい、やはりどこか……」

「何でもない。急ぐぞ、日も暮れる」

※※※

「宿まで用意してくれていたとはな」

長老の家から井戸のある広場を抜け、レンガ造りの大きな建物へ。

黒ずんだノブを回せば、白い壁が作る空間に猫のモリーと上質の布服を身に付けた色白で華奢な少年が。

「……君は、確か」

薬瓶を渡した後も執拗に行為を求めてきたカロナークがサーディと呼んでいた彼は、ぺこりと頭を下げてクリーム色の絨毯を踏む軽やかな音を連れて玄関へと向かってくる。

足元には銀色の鈴をちりんちりんと振りながら目を細めてブーツに擦り寄るモリー。

人慣れた愛らしい仕草に、フォーヴァルも白い毛玉の近くにしゃがんで顎の辺りを優しく撫でてやる。

「サーディです、えっと……その、話は父から聞いています、お部屋までご案内しますね」

歯切れの悪い言葉が頭上に、表地へ仰向けに横たわり、腹を撫で回されてごろごろと気持ちよさそうな声を出すモリーへの名残惜しさか、伸ばすべき膝にも力が入らず、ふわふわの猫毛に手を置いたまま顔を上げた。

視線の先には頬を赤くし、弾かれたように目を逸らすサーディ。

飼い猫を構いすぎて警戒されたかと、立ち上がってすり足で一人と一匹の間に距離を作る。

「すまない…………連れて行ってもらえるか?」

「は、はいっ……あ、あの、猫……好きなんですか?」

モリーを抱きかかえながら先導して階段を上り、質素ながら掃除の行き届いた板張りの廊下を進むサーディの後ろで足裏を添えるように歩く。

時折、振り向いた猫がガラス球を思わせる丸い瞳を向け、にゃあと甘えた声を出す。

それがまた存分に弄って餌付けをしたいと衝動を沸き起こし、歩幅も広く狭くと乱れてしまう。

サーディも不審な振る舞いに心配を覚えたか、しきりに背後へ視線を送っては眉尻を下げたままのフォーヴァルとモリーの間で交互させていた。

「ああ、ずっと前に飼っていてな……もう死んでしまったが……………………こんな汚れた格好で、迷惑をかける」

染み一つない壁、木枠に嵌め込まれた窓ガラス、台上に飾られた素焼きの花瓶と白い花……青緑の返り血は全て拭ったはず、鎖帷子に覆われた胸も背中も燭台の蝋燭に照らされて鈍銀を放つ。

清潔な空間を前に、申し訳なさからか背筋が自然と屈んでしまう。

「いえ。父も大変喜んでいましたから……あ、こちらです」

木製の、軋む音を立てるノブを右に捻り、一人用の素朴な作りを全面に出したベッドと小さなテーブルだけの部屋を見渡す。

最後にモリーの肉球を一撫でして涼やかな音色とともに小さくなる背中を見送った。

※※※

「ふう…………」

入浴を済ませ、食事も終えた。

身に付けていた服の洗濯も細かな買い出しも全てサーディに任せてしまい、暇を持て余したフォーヴァルは部屋着のままベッドに横たわっていた。

身体を休めていれば、思い出すは全てを奪ったあの男。

略奪、陵辱の果てに母にまで……駆け巡る熱故か、テーブルに置いた剣を血走った目が射抜く。

だが、すぐに”あの剣さえあれば”と思考が切り替わる、今の自分なら巨大な竜も倒せるに違いない、討つべき相手を想像しながら刃を露わにし、窓から差し込む月明かりの光線を頼りに銀色に淡くも冷たいきらめきを注がせる。

「……待っていろ、必ず」

使い古された飴色の窓枠に手をかけてガラス越しの光景を見下ろしていると、ふと背筋にぞくりと這い回る疼痛、剣を握ることで引き起こされる快感が全身に広がり、与えられる目眩が腰をくねらせ、テーブル近くの椅子に剣を落とし、ベッドに崩れ付してしまう。

波紋を生む悦の一滴、思わず薄手の部屋着越しに指が土手を開き、割れ口に楕円をなぞってしまう。

幸いにも、剣をすぐに離したおかげで火照りもむず痒さも引いていき、浅い撹拌運動を伴う蠢きも止まりつつあった。

「う、ん…………ぅ」

星明かりが雲に隠れ、室内を濃黒で敷き詰める。

目を閉じれば暗さが相乗し、不意に疲労が訪れた、剣を手にした代償も、あの男への怒りも、すべての思考が微睡みの淵へと引きずり込まれていった。

「お、お姉さん……?」

他の雑用も頼まれたせいで、フォーヴァルの部屋に辿り着いた頃には既に夜も更けていた。

合鍵でドアを開けて、真っ暗な室内をランプで照らせば毛布をかぶって横を向いて眠っている彼女が。

「荷物……ここに置きますね」

ベッドの傍らに、調達した保存食や薬、洗濯を終えた着替えを一纏めにした布袋を置いた。

ズボンのポケットに入った白い下着を除いては……返さなければ何か言われるだろう、しかし洗う前の綿生地が漂わせる、汗の甘酸っぱさが混じる生々しい媚香がなすべき行動を許さない。

「…………寝て、る?」

規則正しい寝息、軋む板張りに焦りを感じつつも、キルト縫いが施された布をまくり上げ、若干窮屈そうな水色の部屋着に包まれた豊満な膨らみを眼前に曝け出す。

掌の汗を片腕で拭いながらランプをテーブルに置くと、橙光がベッドを淡く照らし、陰影が熟れた女体を強調させる。

荒くなる呼吸を抑え、意図的に足音を殺しながらフォーヴァルの顔を覗き込んだ。

「はあ、はあ…………お姉さん」

貝殻を思わせる瞼と長い睫毛、呼吸に合わせて微かに開く桃色の唇。

ドアを隔てた先の物音に耳を欹て、震える指先で頬をそっと撫で回す。

温もりの中には粘っこく纏わり付くような滑らかさと、ふにふにと指を飲み込む柔らかな丸み……肉を凹ませる内に、吐息が手の甲を擽り、唇の隙間に真珠色の歯が。

「ん、うっ……」

綻ぶ花弁の間に小さな舌、起きないことを祈りつつ息がかかるところまで顔を寄せ、フォーヴァルの唇に自らのそれを被せる。

「………………!!」

うっすらと濡れた粘膜を挟んで伝わる仄甘さ、意志とは無関係に口内で混ざり合う唾液を飲み干しながら括れた腰に手を回し、体温の蓄えられたシーツ上に身体を乗せて密着させる。

息遣いに上下する肩、シーツの擦れる音に合わせて捩れる細腰、剣よりもドレスの方が似合いそうな伸びのいい手足……そして、部屋着を押し上げる、モリーの頭より遥かに大きな二つの球体。

右を向いているため、左の乳房は自重で平らに押し潰され、形を崩しつつ腕にのしかかっていた。

「すごい……大きな、おっぱい」

鼻息も荒く、何度も生唾を飲み込みながら、ぷるぷるとスライムのように揺れる胸に右手を宛てがった。

さして力も入れなかったが、押し付けた五指はふにゃあっと肉塊の中に沈み、多少の反発を返しながら柔らかく形を拉げさせる。

「っ……ぁう」

漏れる喘ぎ、慌てて手を離すが深い吐息はすぐに蘇る。

部屋に忍び込み、熟睡に乗じて身体に触れる……到底許されないが、瞼裏に焼きついた彼女と兄の営みが、ベッドから降りかけた右足をその場に踏み留まらせ、上を向いた顎を引き、唇を舐り回しながら上着のボタンを一つずつ外す。

「はあ、はあ……」

二つ目と三つ目のボタンは、体型に不釣り合いな胸の大きさ故はち切れんばかりに引っ張られ、作られた隙間ではランプに照らされ、微かに紅を帯びた白い膨らみが露に。

穴をくぐらせれば、拘束から解き放たれた巨大な乳房がぷるんっと波打ち、薄布の淵は圧力で楕円に押し潰されたカーブの上を滑り、発散されるふんわりと甘く湿った汗香にタイミングを合わせ、桃色のささやかな突起を露呈させる。

掌にはべったりと汗、皺の寄ったシーツでそれを拭いつつ手を握っては開いて落ち着くのを待った後、曝されたもちもちしっとりの絹肌を揉み捏ねながら、自分の身体の下にずらし、間近でフォーヴァルの大きな肉弾を瞬きも忘れて眺める。

「……………………」

視界の全てを埋め尽くす白と薄桃色。

愛撫をねだっていると紛うほどの身じろぎに乳山は形を歪ませ、左右の腋から寄せ上げられたことでむにゅりと圧迫され、コイン一枚程度の乳輪も迫り上がる。

目前では、経験にないあまりに扇情的な光景……罪悪感も躊躇いも頭の片隅に追いやられ、サーディは小さな掌では半分も包めない双山を揉みしだく、透き通った皮膜にも唇を寄せて弾力と熱を併せ持つ突起の先端を舌で転がした。

「ふああ、ああ……ぁ」

「っ…………!」

吸い付きに富んだ、湿らせた練絹を感じさせるふかふかの皮膚。

伝わる心地よさが衝動を加速させ、乳飲み子さながらに啄んだ乳首をちゅっちゅっと音が立つのも構わず舐り続ける。

口内に広がる汗の味と、掌を埋め尽くす柔らかさとは対照的な芯を帯びた硬さ……興奮は際限なく高まり、温めたミルクを思わせる体臭を深い吐息で身奥に染み渡らせながら、舌を乳首に押し当てて吸引を強める。

「ま、まだ起きないよね」

先端を含んだまま巨大な乳房を捏ね回しては揉み解す。

手の中には弾力と柔らかさを併せ持つ充実した心地よさ、五指をめり込ませれば張り詰めた皮膚の先で蕩け肉の塊がぐにゅ、むにゅりと半球を崩し、作りたてのプディングさながらの頼りなさが掌の圧力を優しく受け止めた。

皮膚の接触が積み重なる度、不安になったサーディは目だけでフォーヴァルの顔を追うが、あったのは警戒心を微塵も感じさせない、赤ん坊のように目尻の下がった寝顔だけ。

自然と肩から力も抜け、滑らかさを取り戻した指弄で掴み切れない脂肪の塊を揉み回し、滲む汗に粘度が増してとろとろぷにょぷにょの肉スライムと化した両胸に我を忘れてしまい、深い谷間に顔を埋めてしこりも明らかな乳首に歯を立ててしまう。

「ん……何だ?」

唇の端から漏れる眠たげな重い声、汗雫が滑り落ち、特に濃厚な媚匂を立ち上らせる切れ込みに両目を引きずられつつも、はだけた部屋着に気づき縺れる指でボタンを留める彼女を見ている内に、寒気が走った背筋が勝手に伸びてしまう。

「……君は、一体どういうつもりだ?」

刹那、立ち上がって翻るが、自分とは比較にならない力強さで左腕を掴まれて床へと座らされ、二歩目を踏み出すことは叶わなかった。

毛布で下半身を隠し、サーディを見下ろすフォーヴァル……瞬きの少ない軽蔑混じりの視線が犯した罪の重さを思い知らせ、目頭は熱く視界もぼやけ始める。

「っ……う、ぅ……ごめんなさい、僕、そんなつもりじゃ」

「言い訳か、見苦しいな……」

今後の自分を思うと、頬に熱い雫が伝う。

頭上に落ちるフォーヴァルの冷たい声が顔を上げろと暗に命じ、それに従う。

しかし、目の前にあったのは瞳を煌々と潤ませて口角を歪ませる彼女……ランプのオレンジが照らす加虐をたっぷりと塗り込めた表情に意識も奪われ、膝の上に握り拳を固めたまま見入ってしまう。

「…………こっちへ来い、もう少し詳しく話を聞かないとな」

差し伸べられた筋肉を感じさせない細白の腕、蜜を探して飛び回る蝶さながらの優美な動きに魅せられる間も無く、身体がベッドに引っ張られた。

シーツの上に残る温もりと、下ろした髪から漂う香油……そして、向かい合う先に見える鮮やかな赤瞳と桃の差した頬。

涼しげだがどこかあどけなさも残る美しさに、理性は頭の片隅に追いやられ、ふらふらとぎこちなく動く掌をフォーヴァルの脚に近づけてしまう。

「まったく……それで、私の身体で何をしていた?」

「…………!? えっと、その……」

「言えないようなことをしていたのか?」

不意に、彼女の掌がサーディの指先を捕まえて太ももに触れさせる。

部屋着越しでも、むちむちと柔らかくやや太めながら引き締まった肉の感触が鮮明に感じられた。

気持ちよさのせいか、人差し指は知らない内により皮膚の薄い、空気の抜けたボールじみた簡単に凹む太ももの狭間へと向かっていた。

心を蝕む衝動と、彼女への申し訳なさが葛藤と化して肉付きのいい脚に手を近づけては離してを繰り返してしまう。

「………………は、はい」

触れる指を咎めるでもなく、フォーヴァルは顔を触れる寸前まで近づける。

朝露を浴びた薔薇の花弁と紛う鮮やかに照り光る唇、顎を上げたまま少しでも顔を寄せれば頬に当たる吐息も相まってズボンの中ではペニスが痛いほどに勃起し、身が捩れる度にくちゅり、にちゅりと先端が潤滑油と裏地に擦れ、痺れるような痛気持ちよさが腰骨を通じて全身を駆け巡る。

「返事だけではわからんな。”何を”していたんだ?」

指に絡み付く細身だがふんわりと柔らかくも温かい掌、近づきつつあった自分の顔が強張り、自然と背中が突っ張って反り上がってしまう。

だがフォーヴァルは許しを与える素振りもなく、シルクのヴェールを思わせる粘調に富んだ皮膚を押し付けながら手首まで探り回す。

体奥を逆撫でられる錯覚が、サーディの目線を壁にかけられた長剣から水膜に光る赤の双眸へと見えない力で引き戻してきた。

「あ、の……む、む、胸を、触って……それで、乳首をしゃぶって、あああっ!」

途切れ途切れの言葉、重なりに合わせて指は腕をすり抜けて下腹へ。

しばらく周囲を撫で回した後、一気にズボンを引き下ろしてきた。

布を押し上げテントを作っていたペニスの切っ先がずりゅっと勢いよく擦られて反射的に腰を戻してしまう。

額と頬に熱を浮かす激烈な羞恥、上気もあからさまに目を瞑ってかぶりを振るが、フォーヴァルにペニスを握られれば、シーツの擦れる音と一緒に彼女の伸びやかだがふかふかと身体全てが沈んでしまいそうな肉体に倒れ込んだ。

強さを倍加させる匂いと体温……肩と肘に力を込めて上半身を起こそうとしても、むにゅむにゅっと顔を埋もれさせる二つの球体が行動の妨げに。

「自分ばかり恥ずかしがるのは不公平だと思うが……どうなんだ?」

聞き返す声が吐くべき息を詰まらせる。

露出したペニスを隠そうとふらつく右手は呆気無く振り払われ、兄と比べればずっと小さい亀頭を指腹で擦り上げられてしまう。

こそばゆさによく似た快痛に、肩も震え、どろどろに蕩けた臍下が渦を巻く。

「……ごめんなさい、も、もうしませんから……っ!」

「悪いが信用できんな。ここまで大きくしておいて…………いつも、こんなことをしているのか?」

親指と人差指がくちゃりと音を立てながら膨らんだ先端を圧迫する。

残りの指と掌も我慢汁の粘り気を纏いながら竿を包んで上下し、ぬめりを浴びたペニスをすべすべした滑らかな絹肌で扱き続けた。

「…………そんな、お、お姉さんだけです。この前、その……兄さんと裸で抱き合っているところを覗いて、から……ずっと」

二人の行為を盗み見て、部屋に忍び込んで……さぞ軽蔑しているだろうと、快感に手足を取られて抱き竦められた身体をばたつかせながら、フォーヴァルの僅かに紅を刷いた頬のラインを見上げる。

だが、そこには怒りも侮蔑もなく、血の繋がりさえ感じさせる優しい笑顔、ぬちゃぐじゅっとエラ裏にまで侵入する指の、射精を煽る蠢きも忘れ、涙の残る瞳で彼女を見上げてしまう。

「……それなら、お仕置きしてやらないとな。二度とこんなことをしないように」

”お仕置き”、その言葉に肌の縮こまりを覚えるが、掴まれた手を高く貼りだして迫る胸に宛てがわれると、緊張も解れて導きのままに柔肉を何度も揉みしだき、むにゅっむにゅっと簡単に拉げる片手に余る肉塊を広げた指いっぱいで受け止める。

本当は許していないのでは、と燻る猜疑が円を描く手首を透明な枷で縛り上げるが、逆向きにした底の深い椀を思わせる乳山の標高に、後でどうなっても構わないと躊躇を振り解くように両手で膨らみを弄り回し、食い込む指へ押し寄せるぷるぷるぷにぷに、の蒸気を浴びて熱く湿った弾力とさらさらの手触りを兼ね備えた豊満な乳房を堪能しつつ、顔を谷間に埋めて左右に首を振っては揺れてぶつかる双肉の重みを上半身全体で確かめた。

「ん、うっ……なかなか大胆だな、っああ、うう」

頭頂部を撫でる優しい吐息も、シロップに塗れて熱を蓄えた肉風船と、先端にある芯を帯びた突起が瑣末へと貶める。

一方で、良質な楽器のように耳触りのいい声は、サーディが微かな粘り気で押し返す乳首を捏ね付けるだけで甲高く上ずり、途切れ気味だが心地よさそうに喘ぎ始めた。

次第に内側の濡れた桃色を暴露させていくフォーヴァル。

唇と舌でぬらつく唾液の糸を見ていると言いようのない衝動に襲われ、しなやかな背中へと左腕を回し、ベッドに伸し掛かる重量感に溢れた巨尻を掴みながら、歯の隙間を舌でこじ開けてつるつるぷにゅぷにゅの内頬を舐め拭ってしまう。

「……んっ、ふう、ぅ……んあ、ああっ」

右手にふにふにとしたマシュマロを思わせる乳房、左手にはずっしりとした、中身を詰め過ぎたスポンジのような尻たぶ。

性質は違えど掌を全て飲み込む巨大な肉の球体は、互いの皮膚を隔てる境界線すら曖昧にするまで柔らかく、高い体温でとろとろに解れつつあった。

「ふああ、っ……う、はあぁう、んうっ、ひあぁ」

無限に高められる興奮をもう一段階引き上げるのは、不規則に送られる仄甘い呼気と、ぬるま湯さながらの唾液。

勝手もわからないままサーディはフォーヴァルの口内を掻き混ぜて絡みあう舌で、煮詰められたジャムのように蜜を溢れさせる粘膜を舐め回しながら、蒸れて指を濡らす尻谷に指を引っ掛け、皮膚の密着を深める。

頭の中には大小様々な火花が飛び、ただ、唇を貼り付かせたままぬるついた二つの肉を揉みくちゃにするばかり……思考を挟む余地など髪の毛一本ほども存在しない。

さらに追い打ちで、潤滑油を頼りにペニスを扱く速度を倍加させるフォーヴァル。

四指で作られた狭隘な濡れ環がエラ裏を窮屈に締め上げ、親指は鈴口の辺りをぐりぐりと押し撫でる。

三方向から押し寄せる快感の波……頬に汗を伝わせ、宵闇と紛う黒髪を舞い踊らせた彼女の滲み出る笑顔も相まって、睾丸が蠢き回るような、奇妙な擽ったさに襲われた。

「はあ、ああっ……お、姉さん……ああっぁ、いっちゃう……」

「……早いな、余程溜まっていたのか?」

生白い指がくにゅるっとエラを捲り上げ、窪みに溜まった先走りを刮げ撫でる。

同時に包皮も根元近くまで下げられ、普段は隠れている敏感な部分も這いずり回るそれでぬちゅぬちゅくちゅっと弄り回されてしまう。

その上、もう片方の手も亀頭に覆い被さり、手首を捻りながら掌全体をランダムに動かし、狭苦しくも甘く締め付けるリングを水音が立つまで強くカリ首に巻き付けた。

「はあ、あああうっ……お姉さん、っ……ん!!」

迫り上がる袋を始点に、裏筋に引っ掛けられた人差し指の動きに合わせて押し出される射精衝動。

ランプの朧光だけが照らす室内に白輝の錯覚を抱き、瞼裏を何度も点滅させる。

瞬きがもたらす煮えたぎる欲求のままに、むちむちの大きな胸とお尻を交互にこねくり回しつつ、より激しい指戯を求めんと筋肉に乏しい、少女とさして変わらない腰を前に突き出した。

フォーヴァルもそのおねだりに応え、握り揉んだ竿へ布でも当てて磨き抜くように上下運動のペースを加速させながら、サーディの口内に舌をくぐらせ、背中を反り返らせてぬめ照る双山をにゅる、ぎゅっと強く押し付けた。

「ああっ……いっちゃう、う、ううううっ!」

予告なしに訪れた、ペニスが引き抜かれる鮮烈な錯覚。

一回の脈動と引き換えに肩が崩れ落ちる脱力感と、下半身の感覚が消え失せるほどの痺蕩感、そして手足の先へと渡る疼痛。

全てが渦を巻きながら肌の内側をねっとりと舐め進む。

「はあ、はあっ……ごめんなさい、出ちゃった……」

「…………」

サーディの射精をきっかけに、額に浮かんだ逆上せも覚める。

右手を開けば青草を思わせる生臭い白濁液が、指間に糸を何本も引きながらべっとりとこびり付いていた。

あまりにはしたなく、容易に理解し難い自分の行動……目の前の少年が背筋をわななかせ、涙の滲む上目遣いで顔と乳房を交互に見る様が、眠る前に剣を手に取っていた事を思い出させ、ここまで来たらと下着ごとズボンを脱いで薄く蜜を載せたスリットを露に。

「……見えるか? 今度は君が触るんだ」

どこか女性的な、しかし真剣な視線が橙の光に照らされた淡い黒茂の果てに潜む、色素の薄い透桃の肉烈を遠火で炙る。

だらしなく口を開いた、媚肉の蠢動を目で追っては喉を鳴らすサーディ、小さな身体に思わず抱き締めんと腕も伸びかけたが、シーツを掴む掌を陰部へと導き寄せた。

「えっと、じゃあ……」

小刻みに震える指にが、愛液を吸って艶を増した黒を穏やかな手櫛で掻き撫でる。

カロナークとは正反対の弱々しさ、しかし陰毛を軽く引っ張られてこそばゆさを感じて泳ぐ腰と、肉畝へ滑る指動が重なり、ぐねぐねと寄り添い合う薄桃色の層を作る中心の窪みが擦り回され、異物感に下半身を振り乱してしまった。

「ああっ……! いきなり指を入れるな……っ」

「ごめんなさい、僕……触るの初めてだった、から」

「………………いや、気にしなくていい。だが、あまり強く触るなよ」

申し訳なさそうに目の端を下げながら、肉涎でべとべとになった秘貝の表面へ円を置いて浅く耕す細い人差し指。

くちゃくちゃと咀嚼じみた水音が聞こえると、薄く濁った水飴を塗された膣口は催促がましく蠢き、粘膜の環にくぐり込んだ指を緩やかに締め付ける。

微かな前後左右の律動は拙いものだが、サーディが目を見開いた状態で息を吹き付けるところまで顔を近づける必死さが、フォーヴァルの頬を熱く火照らせ、促される襞の滴りを意識しつつ、ぐじゅぐじゅと撹拌する指を秘奥に誘わんと腰を持ち上げた。

「あ…………すごい、ぐちゃぐちゃ」

彼の言う通り、愛液は会陰部にせせらぎを作り、粘膜の間も身を捩らせるだけでくちゅっ、にちゃあぁと糸を引くようなぬめりが湛えられていた。

「…………っ、上手、だな……ああっう」

相手と目が合うと恥ずかしそうに顔を逸らされるが、ふとモリーを抱え持った時と同じ愛おしさが心を満たし、同時に加虐心も……添えて離れてを繰り返す指を支えながら、ぐねついた窪みの中心に没入させた。

愛撫を強めてもいいと理解したか、指はフォーヴァルの助け無しに襞間の深みを起伏に沿ってくちゅくちゅとなぞり始め、内向きの渦を描きながら収縮と弛緩を往復する膣壁を押し分け、奥へと引き吸うような蠕動を掻い潜る。

「あ、っん……気持ちいい、はあ、ああぁん」

蚯蚓めいた襞の一筋一筋を擦り立てる侵入物、腰は勝手にくねり、背中と後頭部は絡み合う二人の影を映し出す壁際まで追い詰められた。

ずしっ……ずしっと響く重低音も意に介さず、サーディは指を根元まで捩じ入れて手首を半転させると天井部分を撫で上げる。

「はあっ、ふああぁ……そんな、奥まで」

「で、でも……っ、こっちのほうが気持ちよさそうだった、から」

下腹を内側から揉み抜かれる感覚に背骨が弓なりに。

無言のまま膣襞をそよぎ付けていたサーディも身を乗り出し、空いた手で愛液が何本も筋を作り、ランプの淡橙に照り光る太ももへと伸び、潤いを纏う肌を撫で回し、にちゃにちゃと粘着質な音を増幅させる。

性感帯とは遠く離れた場所であっても、眼前の少年が目を血走らせながら指弄を積み重ねる光景を見ているだけで、保護欲混じりの愉悦が足裏を湾曲させ、震える手をそっと筋肉の薄い肩へ置いた。

「んふああっ、他の、ひうっ……場所も」

継いだ言葉の直後、掌がベッドの隙間へ忍び入り、自重で角度の丸い三角形のように潰れた大きなお尻の谷間を辿り始めた。

桃割れに染み出す汗を鈎爪さながらに曲がった指が掬い上げる。

だがその擽ったさも束の間、陰部を擽る別の指がクリトリスを摘み上げ、背筋と顎が一気に跳ね上がる。

「……もしかして、痛かったですか?」

「あ、ああっ……ん、ひうああ」

悦の濃い吐息を吐き散らかすフォーヴァル。

肉粒を摘む指からも強張りと震えが抜け、残るは、親指でささやかな尖りを押し転がしながら、人差し指と中指で濡れ穴の間を掻き混ぜる器用さのみ。

次第に混ぜ回す動きは加速し、頭上にはざわめき……届けられる雑音が、薄皮を剥ぐように理性を奪う。

後にはサーディが与える快楽を貪らんとする牝の本能、ぐじゅぐじゅの底無し沼と化し、侵入する指を緩やかに抱き寄せつつも、襞のひしめき合いを見せ付ける膣奥も擦り撫でられ、びくっびくっとしきりに肩と二の腕を震わせた。

「あの、っ……こ、こっちも」

返事代わりに目線を乳房へと送る。

直後に訪れる巨大な肉塊を掬い揉まれ、掌の中で弾まされる少しの痛みと、乳輪から乳首へと薄桃色の部分をなぞり回し、頂点に向かう愛撫の心地よさ。

頭の芯が軽く痺れるほどの快楽が、フォーヴァルの唇端に嬌声をこぼさせた。

さらに、肉筒の内側で構造を探るように細やかな模様を刻む捩れ襞を一本ずつ構い立てられ、円の直径が狭まる子宮口近くまで指先が進むことで脇をしたたかに壁へぶつけてしまった。

隣室にも人がいたはず……物音に目が覚め、聞き耳をたてられるかもと開ききった口を無理矢理押さえ付けるが、

「ふああっ……ああああぁ」

と情けない声が指の隙間を伝う。

犬の遠吠えさえ届かない夜更けが幸いして、隣の部屋からも廊下からも物音は何も聞こえなかった。

しかし黒雲に隠れた月が露になり、指で解されて油を刷いたように照り光る入口がランプの灯りと相乗してその姿をより鮮明に。

「んん、っ……はあ、う」

逡巡の間もなく、たおやかな細指が蜜に塗れて溶け崩れた膣壁を、刮げながら回転を始める。

右、左とドアノブを捻る要領で動くそれに、一度は頭をもたげた後ろ暗さも消え失せ、汗の滲む滑肌に包まれた胸をむにゅむにゅ揉みながらくつろげ開いた割れ口へともう一本指を加勢させるサーディ。

ぐちゅぐちゅぐちゅっと鬩ぎ合う襞への抽送に、フォーヴァルは眉間に皺を寄せ、小さく首を振りながらシーツを、シャツを隔てた先の薄い背中を何度も掻き毟る。

「はあ、ああぁっ……あまり嗅ぐな、恥ずかしい」

荒々しく鼻を鳴らす彼と、粗相と紛うほどの愛蜜……自分でも実感できる、本物の花蜜を思わせるむせ返る匂いを放つそれに、サーディも中てられたか、そそり立つ突起へ被さるのは指腹ではなく上下の唇。

ぬめぬめと唾液を乗せた舌先が外気に晒され、押し着せられた冷たさを一枚ずつ剥がす。

新たに加わる刺激が体芯へ及ぶと、僅かに残った羞恥心も意識の片隅に追いやられ、横髪が頬に貼り付いた顔を上半身ごと起こし、豊乳をサーディの顔ににゅるりと強く押し付けた。

催促がましい腰のくねりが膣内に走る気持ちよさを数倍にまで増幅させ、二指の周りでは内部にびっしりと敷き詰められた襞蚯蚓がぞよぞよと絡み合い、下腹部全体に伝わる疼き含みの快感に思わず後頭部を叩き掴んでしまう。

「はあっ、あああああ!!」

背骨を直に擽り揉むこそばゆさ、それがもたらす耐え難い獣欲の奔流……ひしめき合ったうねうね蟲のあわいから指を引き抜けば、白くふやけて皺だらけになった腹の部分に端を発し、どろりと真珠色の糸が手首までゆっくり伝い落ちる。

「い、入れても……いい、ですか?」

「…………そうだな、私も最後まで、したい」

頷くフォーヴァルの双眸、赤の中心には光の輪、そしてわななく唇と膨らんではしぼむ小鼻……官能の深淵に身を置く彼女の割れ目に視線を落とし、捩れ合って呼吸の度にぬたぬたと動く粘膜の層を垣間見る。

瞬間、精を吐き出して間も無いペニスは天井を睨み上げ、脈を打つ。

呼吸も忘れ、歯をかちかちと噛み鳴らしながら、サーディは凝脂をたっぷりと広げたむちむちの白い太ももを開き、大きさに乏しいペニスを泥濘の入口に押し付けた。

「……んあ、っ……ああぁ、ぬるぬるしてて、はあうっ、もう……」

口を結び、足裏に力を入れてこみ上げる射精感を食い止める。

膣口に軽く触れただけの亀頭へぐねり返って纏わり付き、薄めた糊を感じさせる粘液にぬちゅくちゅと飲み込まれて窪みの奥に吸い寄せられた。

一方で、フォーヴァルは長い黒髪いっぱいに光を散らし、しっとり温かく濡れた柔らかな女体を押し倒されても何も言わず、小さく笑みを浮かべて背中に手を回すだけ。

深まる密着を受容と取り、大きなお尻とマットの間に両手をスライドさせてから、分厚い肉の心地よい重みを楽しみつつ、ゆっくりと下腹部を沈めた。

「ん、んんっう……!!」

気づけば竿の半分ほどまで、ぬるりっと生温かくもぞよめき立つ肉蟲の巣に埋まっていた。

互いが一つに繋がるのと同じタイミングで、結合部に端を発し、サーディの全身に今までにない快楽が際限なく注ぎ送られ、目を瞑って腰を震わせ、自重がもたらす熱に満ちた没入も中断させられた。

「あ、ああっ……気持ち、いいです……っ、こんなの……初めて」

「そうか…………ん、っ、動いてくれるか?」

「はあ……ああ、ああっ、は、はいい」

返事の後も、下半身を淡く包む疼痛のせいで腰を前に出せず、身じろぎに合わせてぬたつき絡む襞が竿上をそよぐのを見守るばかり。

だが、彼女の哀しげな笑みと震える睫毛に、二人でどこまでも上り詰めたいと思考が切り替わり、躊躇を振り払いつつぬめぬめした粘液状の膜に亀頭を奥まで水没させた。

「んふあああっ、そのまま……っ、あとは……はあう」

答えを聞く必要もないと言いたげに、フォーヴァルは目元の緩んだとろんとした両目をサーディに向ける。

並行して、微かにざらついた表面にローションをぶち撒けた肉絨毯が、根元まで埋もれたペニスを全方向からぬちゅ、にちゃぁ……くちゅっとぬたつきで縛り包む。

抽送の妨げを感じつつも、下半身を何度も叩きつければぐぢゅっ、ぴちゃっと水音が弾け、膣環から愛液がしとどに溢れて二人の身体も接着剤じみた貝蜜で貼り重なった。

しかし、へばり付くどろどろも構わず、入口の狭く引き絞られたぬめり肉のリングにエラが引っかかった瞬間、背中ごと斜めに腰を沈ませ、縮こまった膣奥に先端をくぐらせた。

「ああ……っ! い、いいぞ……激しくしても」

蔦同然に竿を舐め回す肉の紐、一本は鈴口付近を擦り撫で、別の一本はカリ首から裏筋を辿り、もう一本は裾野のように広がるエラを捲り返して裏側をずりゅ、ぐちゅっと揉み扱く。

無数の糸を張り巡らせる半濁汁をしぶかせながら、壺の中に詰まった膣襞が出入りを重ねるペニスを複数の方向に吸い付いては、蜜の海で溺れさせる。

「は、ああっ……んっ、ぅ……えっと、こう、でしょうか?」

ストロークのペースを激しく、深くすると互いの肉がぶつかり合う甲高い音が室内に響く。

ピストンの回数に比例して、寄せては返す襞のざわめき……ガラスを叩く風も、扉を挟んで聞こえる足音も意に介さずに、濡れてぞよめく中心に亀頭を没入させた。

無数の襞も、入口では円周を縮める環と手を組んで締め付けを助長し、中心では這い回る蟲を思わせる蠢動がぐじゅぐじゅと優しくエラを取り巻き、作り自体が狭隘な膣奥では歯のない口が咀嚼しつつ押し返すような錯覚と、異なる心地よさが合体してペニス近くで渦を巻き、内向きに引き込みつつ精液の発射口まで揉みそよぎ、”出したい”気持ちに油を注ぐ。

「あ、あの……もう一回…………」

両手を胸に近づけて腋下から双球を掬い揉みながら、露に濡れた二枚の花びらに顔を寄せる。

浅く深くのグラインドに対応し、にゅるにゅると前後運動に追い縋る襞の蠢きに酔いしれた故か、返事を聞く前に舌を潜らせ、つるつるの口内をあやすように拭い撫でてしまう。

「……っ、ああぁ」

腰を伝う柔らかな両掌に力が入り、膣壁を擦り立てる前後の動きに斜めが加わる。

律動につられて襞も顔色を変え、二人の粘膜が一つに溶け合い、ヘラで掻き混ぜられたとろみの強い液体さながらにゆっくり、ゆっくりと円を描き始める。

「はあ、っ……あ、はああぁ……お姉さん、お姉さん…………!」

周りを優しく取り囲みつつも、手前に始まり奥へぎゅうっと扱き搾る膣壁の動きに、いつしか思考を積むだけの余裕も無くなり、胸を荒々しく揉みながら快感の頂点目がけてぬめり襞の中央を穿つように腰を振り続けた。

フォーヴァルも全てを受け入れんと、腰を動かしてはサーディの頬に両手を当てて目を細めた笑みを浮かべる、直後に唇を啄み、柔らかく弛んだ舌で口内を満遍なく舐め回す……その間も、媚肉はじゅるり、ぐじゅりとペニスを甘噛みしつつ射精へと追い上げていた。

「ああっ……ん、うっ! 出ちゃう、中に……あああっ!!」

頷くフォーヴァル、猛然とスパートがかかる前後運動、本能に突き動かされるままサーディはざわめき続ける蟲巣の底に先端を叩き付けるが、総身を走り抜ける稲妻に背中がわななき、精液が鈴口から迸る例えようのない気持ちよさと、女体の上に崩れ落ちそうな脱力感が同時に押し寄せる。

「う、ううぅ…………!」

屹立の脈動がもたらした、足先まで伝わる痺れじみた快感。

ベッドを軋ませながら汗でぬるりと滑る身体に抱き付いて胸に顔を埋めた……安らかな微睡みの中、心地よい浮遊感に包まれながら。

※※※

「…………あ、ご、ごめんなさい。すっかり、寝ちゃいました」

額を擽る陽光の温もり、目を開けると既に支度を終えたフォーヴァルが。

銀の鎖帷子を身に付け、後には虹珠を柄に嵌めた長い剣……月明かりが映した淫姿とは対照的な勇ましさに、余韻もあからさまな自分の裸体が急に恥ずかしくなり、膨らみかけたペニスと剥き出しの下半身を毛布で隠し、片隅に丸まったズボンを座ったままの姿勢で履く。

「……昨日のことは忘れてくれ、すまなかった」

頬を赤く染めたフォーヴァルは背を向ける。

白いリボンで一つに束ねた髪が揺れる後ろ姿を見送っていると、ポケットに入っていた硬い物に指がぶつかる。

「待ってください、これを……」

差し出したのは、荷物に入れるはずだった獣骨を削って作ったお守り。

「いいのか? すまない………………モリーに伝えておいてくれ、また会おうとな」

もう一度、頭を撫でられる。

髪の毛を掻き分ける指が離れ、後に残るは扉が閉まる音……そして、微かな甘い香りと折り目正しく畳まれた部屋着。

高くなる日差しを背中に感じながら、目を閉じて彼女の無事を祈った。

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