後輩寝取られ五話 (Pixiv Fanbox)
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「…………」
新聞部部室、魁人の作業している背中を目で追ってしまう。
両の瞳では彼の後ろ姿を見ながらも、思い出すのは直久に無理やり処女を奪われたこと……昨日のことなので、目を閉じた先に浮かぶ光景も鮮やかだった。
話の合う異性の友人として信頼していた直久に、ベッドに身体を縛り付けられ、強引に身体を暴かれて、いつか魁人に捧げようと思っていた初めても散らされた。
グロテスクなまでに鮮やかな記憶が涙をこぼさせる。
目をこすれば人差し指が濡れていた、鼻を啜ればその音が静かな部屋の中に吸い込まれる。
「……さん、穂乃香さんっ」
「は、はいっ! な、何でしょうか……」
思考の渦に飲み込まれそうになっているところを引き上げたのは、すぐ隣に来ていた魁人だった。
文字がまったく入力されていないテキストエディタ、穂乃香の顔と順番に見ながら、優しい目のままこちらを覗き込む。
「えっと、記事は……全然進んでないみたいだけど」
「すみません、ちょっと考え事を。だめですよね、こんなんじゃ」
「いや、まだ締め切りまでには時間があるから。何かあったの?」
「…………」
直久とのことは、絶対に知られたくない。
下手に何か言えば変に思われるだろう……口を引き結んでうつむいたまま時間が経つのを待った。
「あ、ごめん……」
黙り込んでしまった穂乃香に、魁人が気落ちした表情を見せる。
プライバシーに踏み込むのは良くないと思ってくれたのか、そのまま自分の席へと戻り作業を再開する。
素早いタイピングの音が穂乃香を安堵させる。
深く息をついて、真っ白なモニターへと向かい、頼まれた記事の作成に取り掛かろうとする。
「失礼しまーす! あ、いたいた……」
騒々しいノックのあと、聞きたくなかった声が耳に注ぎ込まれる。
ゆっくりと振り返ると入り口のところに直久が、卑猥さを表すように歪む笑顔を貼り付けたまま、座っている穂乃香の胸やお尻を舐めるように見る。
指を、ペニスを思い出し、ぱっと目を弾き反らした。
「朝洲君か、どうしたの?」
「今日は安川先輩にお願いしたいことがありまして」
直久が差し出したのは入部届だった、意図がわからず魁人と直久を交互に見てしまう、魁人も同じなのか首を小さくかしげていた。
「これは? まさかバスケ部……」
「いえ、うちは掛け持ちありなんで。毎日来れるわけじゃないですけど、力仕事くらいだったら手伝えますよ?」
「それはありがたいけど、何かあったの?」
「確か部として認められるには、本当だったら部員が3人以上必要なんですよね? 新聞部の活動が認められないってのは考えにくいですけど、万が一のこともありますしね」
「…………」
「……穂乃香さんは、朝洲君はああ言ってるけどどうする?」
「え、わ、私は……」
もしここで断ったら直久に何をされるかわからない、すでに裸も撮影されている……公開しない保証もないと考えれば、首を縦に振るしか無かった。
「いいと、思います」
乾いた喉で、やっとそれだけを絞りだす。
座っていなければ眩暈でよろめいてしまっただろう。
「じゃあ、決まりですね。入部届は全部書いてあるので、あとはサインだけお願いします。僕が職員室まで提出してきますんで」
入部届を渡された魁人が名前を書いてそれを直久に渡す、足がこわばって立ち上がることさえできない。
目の前が暗くなったのは日が傾いたからだけではないだろう。
直久が時折ブラウスのボタンの隙間やスカートの奥へと目線を送り込んでくるが、見ている部分を隠すのが精一杯だった。
這い回る手が残像として甦る、ふくらはぎから太ももへと歩く指が上がったかと思えば、背中から腰に向かって指が滑り落ちた。
思わず自分の身体をかき抱いて、うつむいてしまう。
その間も二人は話を進めており、もう一度顔を上げた時には直久は入部届を持ってドアノブをひねろうとしていた。
「もう一つ、ちょっとだけ穂乃香ちゃん借りますね」
どうかしたのか、と魁人が穂乃香を見る。
口が開きかけるが、自分がされたことが明らかになれば、魁人の推薦の話も流れてしまうかもしれないと、自然と閉じてしまう。
「すぐ済むからさ」
強引にドアの外まで連れ出される、逃げようとしても廊下の壁とすぐ前に立つ直久に行く手を阻まれた。
「どうして俺がわざわざここまで来たかわかる?」
「……そんなの、わからないよ」
目をそらす穂乃香の前に入部届が突きつけられる、行動の意味がつかめなかったが、右上の日付は一ヶ月も前のものだった。
「これを提出すれば俺は一ヶ月前から新聞部員だったことになる。つまり、穂乃香ちゃんをレイプしたことがばれれば、部長もただじゃすまないよね」
「…………!!」
「写真だけじゃどうしても不安でさ。あ、入部届を管理してるファイルの場所ももうわかってるから、鍵もかかってないみたいだし」
「それに、ファイルを毎日見てるわけじゃないから、いつ俺が入部したかなんて証明のしようがないんだよね……結構良いアイデアだと思うんだけど」
目の前が真っ暗になり、ところどころひびの入った壁にもたれかかってしまう。
窓の外から、吹奏楽部の演奏の音が聞こえた。
よろめく脚を奮い立たせ、壁と直久の間からすり抜けようとしたが、丸く色白の頬に添えられた手に邪魔をされた。
「彼氏に助けてもらう? できないよね……」
人がいないのをいいことに、直久の手がむっちりとした大きなお尻の上を這い回る。
スカートの上から下着のゴムを探り、そこを指で引っ張る。
ぞわり、と恥ずかしさに身体が震えた。
「やだ、ぁ……っ、先輩……」
反射的に部室のドアに目を向けるが、助けを求めれば二人がどうなるか……それ以上に魁人に今の姿を見られたくなかった。
いつ人が通るかもしれない放課後の部室棟、にも関わらず直久はスカートを捲り、白地に水玉がプリントされた下着越しのお尻に指を押しこみ、手の中で持て余しそうな膨らみをぽよんっとバウンドさせている。
身を捩ったところで、空いた手が胸をつかむ。
薄布を隔てて送り込まれる手の動きが穂乃香の身体に熱を蓄えさせた。
「だめっ、お願い……人が……!」
手足の先から脳天向かって一気に駆け上がる羞恥心、腕まで赤く染まり、前髪や横髪が汗で顔に張り付いている。
視界がぐるりと回転する中で、それでも何とか筋肉質な胸板を押してみるが力ではかなわず、愛撫をせがむように大きく膨らんだ胸やお尻を触られるばかりだった。
指が膨らみの頂点を軽くひっかく、もどかしさを孕む弱々しい刺激が穂乃香の性感を引き上げる。
一方でお尻を揉みくちゃにする手は荒々しく、中央の深い切れ込みに中指を宛てがいつつ、性欲が塗りこめられた残りの四指で押して引いてを繰り返し、手前から奥への纏わり付くような波打ちを激しくさせる。
「んふ、ぅっ……あ、ん、うう……だめ、離して、いやっ」
「穂乃香ちゃんも気分出てきた? 彼氏には触ってもらってないの?」
親指と人差指が隠された頂点を薙ぎ伏せ、揉み転がす。
たっぷりと膨らんだ半球に電流が広がった、魁人のことを思うたびに痺れは嫌悪感に塗り替えられていく。
「っ、ん、だめ……はあう、っ……だめぇ」
「しょうがないな……ここじゃあいつが来ちゃうかもしれないから、向こうに行こっか」
直久が指を差したのは改装されたばかりの男子トイレだった、首を縦にも横にも振る前に一番奥の個室に身体を押し込まれてしまう。
「人がいないなら恥ずかしくないよね?」
「違うのっ、そういう意味じゃ……はあぁっ」
片手に溢れてしまいそうな、吸い付くように柔らかい穂乃香の胸とお尻……とくに水玉模様の下着越しのお尻は早くも汗ばんでおり、指を滑らせる潤いが手の往復を加速させる。
みしりと肉の詰まったお尻を凹ませ、分厚い尻肉の頂点に窪みを作る。
骨や筋肉をまったく感じさせない尻たぶは指を第二関節の辺りまで飲み込んだ。
双膨の中心に人差し指を潜らせる。
下着を巻き込みながら進む指をくの字に曲げながら皮膚の薄い内壁を優しく探る。
狭い下着の中でせめぎ合う巨尻の内壁はにちゅりと擦れ合い、入り込んだ異物に薄いぬめりを浴びせながら二つの肉でぷるぷると弾んで押し返す。
もっとも、ボリュームのせいで食べられている気さえしていたが。
「……っ、ん、ぅ…………」
触りながら穂乃香の様子を確認する、呼吸を弾ませ、目を瞑って我慢の表情を浮かばせていた。
さらに眉をしかめながら頭を振って、弱々しく膨らみを手で隠そうとしてきた。
「気持ちよくしてあげるから、あんな男のことなんてどうでもよくなるくらいに」
個室の壁に起伏に富んだ小さな身体を押し付ける、恥じらい混じりの睨み上げる視線が嗜虐欲をそそり、喉をごくりと鳴らしてしまう。
「どうでもよくなんてならない……! 先輩のこと……」
ブラウスの裾を引っ張って、白い背中を露にする。
反り返った背中が浮かばせる薄い窪みに人差し指を、蛞蝓が這うようになぞらせた。
穂乃香の首が反り返り、口もだらしなく開かれる。
他の指は薄く汗をにじませた脇腹へと落とし、腰に向かってSの字を書く。
お尻の張り出しと比べると信じられないほどに華奢な、だが程よくまろみを着込んだ白い腰が左右に泳ぐ。
脇を通った指で臍をくすぐり、尾てい骨付近で大小様々な円を描いた。
「はあっ、あああっ! だ、めぇっ、やあ、ん……くすぐった、い」
「この前はセックスするのに必死だったからさ、今度は……おっと、外に声聞こえちゃうよ」
背中を登り終えた指には穂乃香の汗が残っていた。
薄い粘り気を伸ばしつつ、今度は首筋から鎖骨へと下らせた。
同時に食い込んでTバック状になった下着の中に指を浅く突っ込む。
そこは露出した肌の表面よりも蒸し暑く、汗のぬめりも強く感じられた。
押し付けた指に注がれる熱の心地よさを楽しんでいると、すこしずつだが穂乃香の表情に弛みが生じつつあった。
「すごい汗だな、そんなに気持ちよかった?」
だがあえてお尻には触れない、腰骨と尻谷の境目辺りを添えた指腹で上下に往復させるだけにとどめる。
そして単調な動きで相手を油断させておいて、お尻の上り坂が始まろうとする部分から真横に線を置く、大きなお尻がぴくりと痙攣した。
「違う、んううっ、これは……暑いから、は、うぅあ、ひゃあんっ!」
他の場所に指を向けたことで、胸やお尻を押さえる手がだらりと下がった。
太ももから撫で上げ、よじれた下着の裾から指をねじ込む、窮屈なゴムによってできた段差に指を引っ掛けながら生尻をぐにゅっとわしづかみにする。
温かい水風船を思わせる肉は手の中で容易にひしゃげた、穂乃香は不快感が薄れたのか、半分ほど開かれた口からは白い歯が顔を覗かせ、控えめながらも甲高く、愛らしい喘ぎが漏れている。
お尻に届こうとする手が別の隙を作る。
腰がくねったことでがら空きになった胸へと手を這い上がらせ、ブラウスのボタンを外して下着とお揃いのブラのカップも一緒に引きずり下ろしていく。
やや小ぶりなメロンを二つに割ったような乳房がぷるんっと大きく揺れた。
電気を送る小さな肉のボタンは、触られるのを待っているかのように硬く自己主張をしている。
「あ、んっ……直久君、やめて、ひううっ」
「いいの? 乳首立ってるけど」
息遣いに合わせてぽよぽよと揺れる穂乃香の乳房は、お尻と同じく布地で外気と遮断されていたため、滑り気を帯びた汗を着込んでいた。
やや上向きをした半球の裾野から頂上へと指を進ませる、桃色の浅い盛り上がりに近づくほどに柔らかい脂肪の塊に指脚を取られ、まったく力を入れていないにもかかわらず五指が飲み込まれてしまう。
「ひゃっ、ああああんっ!」
ぬらつきを伴う乳肉の追い縋りを振りほどきながら、人差し指と中指をそれぞれ上下にスライドさせ、乳首を挟みつける。
穂乃香がはっと我に返ったように目を見開いて、自分の口を押さえた。
「外に聞こえてたかもね、入ってくるかも……覗かれたらどうする?」
「っ、ふ、んああっ」
色の薄い乳暈に円を描きつつ、直久はしこりを持った先端を押しつぶし、引っ張り、撫で転がす。
弾力のある突起は、胸とは異なり小さいのだが指をはじき返すほどに硬い。
触る回数が増えるごとに穂乃香の声は掠れ、甘ったるいものが混じり始める、頬には幾筋も涙の通った跡が残っていた。
「ひゃ、あ、あ、あああっ、んう……ぅ」
「……こっちもできあがってるな」
「だ、だめ、そっちは……見ないでっ!」
下着をずり下ろし穂乃香の肉付きのいい身体を反転させてその場にしゃがみ込むと、まばらな茂みを掻き分けて、ふんわりとした肉の扉をなぞり回す。
穂乃香が背中をこれ以上ないというほどに突っ張らせ、肌をこわばらせた。
汗をにじませた白肌の粟立ちを目で楽しみつつ、とろりとしたぬるみを蓄えている桃色のスリットを指で割り開いた。
くちゅりと粘着質な水音が立ち、何本も細い糸を引き、指にこびりつきそうな肉の層が露になる。
穂乃香は口を押さえて首を振るばかりだった。
声を出したくない彼女の羞恥心に乗じ、直久はねっとりとした愛液を指に塗りこめながら、深く入り組んで段差に粘液をぐちゅりと溜め込む柔襞を一筋ずつ指でなぞる。
温かいとろみは指を押しこむごとにぬたりと膣口から漏れ、手の甲にまで流れ落ちた。
「や、あ、あああっぅ……ん、ふ……っ、ふうう」
指の隙間から漏れる鈴を転がしたような艶っぽい喘ぎ。
直久は声を掛けるのも忘れ、立てた指で収縮を繰り返す粘膜を擦り上げていく。
ぐじゅり、ぴちゃりとかき混ぜられた愛液が音を跳ねさせた。
攪拌運動に応じて、内側にびっしりと刻まれた襞が上下左右からくちゅり、にゅるりと指を握りこむ。
肉蚯蚓の生暖かさと粘り気に富んだ蠕動に、指の前後運動も激しさを増す。
薄切りにした蒟蒻を煮込んだようなぬめらかさと柔らかさが指の周りで押し合いへし合いを繰り返す。
「こんなにぐちょぐちょになるんだな、いいの? 俺さ……穂乃香ちゃんの彼氏じゃないんだよ?」
穂乃香がへばりつくような熱い吐息に合わせて、ぬるま湯めいたねたつきを指に伝わせる。
肌は細かく震え、背筋は突っ張っていても襞蟲は指を食いちぎらんばかりに、ぴちゅり、ぐじゅりと粘り糸を絡ませながら巻きついてくる。
右の花びらがひくひくと蠢き、中心の窪みから薄白く濁った蜜を噴きこぼした。
いつの間にか眼鏡が曇っていた。
視界はぼんやりとしているものの、身体を這い回る指の動きははっきりと認識していた。
膣穴をくちゅくちゅとかき混ぜられ、くの字に曲がった指が内側の壁を擦り上げる。
描かれた円が一つ増えるごとに、濡れそぼったあわいを起点にして電流が背筋を駆け上がった。
絶え間なく訪れる刺激が顎を、肩を、かかとを持ち上げていく。
「っふあ、ぁああ……ん、はう、っ、ううん、だめ、声……」
直久がもう片方の手を遊ばせておくはずはなかった。
薄く贅肉の付いた腹部へと向かう乳房の下輪郭に指を走らせ、8の字を書くように脇腹、お尻、太ももと探り回す。
口を開き、涎を垂らそうとしている秘裂への刺激に比べるとはるかに穏やかだった。
しかし、蝸牛じみたじっとりとした這動が身体を真綿で縛り上げる。
彼の指を追う自分の手は次第に力を失い、今ではスカートの裾を摘むことしかできていなかった。
「や、ぁあ……せん、ぱい、助けて……っ」
「気持ちよくしてもらってるのに、助けてはないんじゃない?」
荒い息が耳元に吹きかけられる、力の抜けた身体は個室の壁と抱き寄せる直久にかろうじて支えられているだけだった。
腰から崩れ落ちそうになる中で魁人の顔を思い浮かべる、これだけで少しだけ身体に力が戻るような気がした。
「んうっ、は、あぅ……や、だ、離して、んんああぁ」
しかし、吐息と水音が混じる個室を包む空気が穂乃香を淫靡な世界へと容赦なく引きずり込む。
解れた肉の筒を掻き分けるように指が奥まで入り込んだ、手付かずの部分への刺激が腰を泳がせ、両足をよろめかせる。
蜜まみれの蛇腹を押し広げる指、身体の芯で何かがうねりを見せる。
気持ちよくないと自分に言い聞かせるたびに粘膜を隔てて感じられる指の蠢きが鮮烈なものへと変わった。
思い浮かべていたはずの魁人の顔がだんだんとぼやけていく。
その代わりに燃えるような熱気が肌を舐め、呼吸の間隔を狭めていく。
壁についた後ろ手も肘から折れてしまい、腰からもたれかかってしまっていた。
「っ、ふう、ん……はあ、ああぁ……いや、ぁ、直久、君」
壁から冷たさが奪われていく、逃げ場のなくなった高熱が壁とはだけた制服、素肌の間でそれが駆け巡り、全てが快楽に置き換わる。
身じろぎによって作られた生温い風ですらも……
「見てよ、こんなになってる」
襞を巻き込みつつ引き抜かれた指には、わずかに白く濁った液体がべっとりと付着していた。
直久が指を動かすたびにとろりと愛液が手首近くまで伝う。
濡れている、感じているという現実を突きつけられたことですっと身体から力が抜けてしまう。
「あ、ああ、あっ、だめ、声、聞こえちゃう……っ!」
狭い室内に嬌声が反響する。
再び潜り込んだ指、気持ち悪いはずなのに、内向きの螺旋を描きつつ狭隘な穴の奥へと向かう指にもっと動いてほしいとさえ感じてしまう。
流されそうになるたびにかぶりを振って恋人を思い出すが、粘っこい液体に満たされた肉の壷をぴちゃり、ちゅくりと捏ね回されていくうちに、思考は真っ白に塗りつぶされてしまう。
穂乃香の反応が激変したあたりから、指先の抽送はより深く、早いものへと変わっていく。
爪の辺りから第二間接まで、「はあ、んんっ、ひう……っ、はあ、ぁあああ……!」
瞼の裏に小さな火花が飛んだ、指を噛んで嬌声を押し殺す。
身体中を満たす疼痛に腰がさらに沈んでしまう。
力を失った下半身は、直久の指の動きに応じて、前へ後ろへとくねりだした。
収縮した膣穴と入り込んだ指が触れ合う角度が変わることで、快感が何倍にも増幅し、壁に添えられていた右手で直久の後頭部を掻き毟ってしまう。
「はあ、ああっ、だめ、いっちゃう、いっちゃう……あああーーっ!!」
指を離した口から、普段は決して出すことのないあられもない声が上がる。
身体から重さが無くなり、ふわりと足が浮かんだ。
目の前では大小さまざまな光が点滅を繰り返し、手足の先から感覚が消えた。
しかしそれはほんの一瞬のことで、直後に痛みにも近い気持ちよさの奔流が総身を包み込んだ。
「……感じやすいんだね、穂乃香ちゃんって」
直久の声を頼りに現実へと立ち返る。
同時に乱れきった自分の姿を思い出し、むき出しの濡れた陰部をスカートを押さえて隠す。
その部分は火傷しそうなほどに熱く、ぬめりをふくらはぎの辺りまで垂れ落としていた。
「…………!!」
視線がぶつかる、一秒でも早くこの場から逃げたかった。
下着を履き直し、ブラウスのボタンを留めて個室のドアを開ける。
直久は追ってこない、だが、入り口の扉を開ける直前に聞いた言葉が、穂乃香を絶望の底なし沼へと引きずり込んだ。
「今度は、もっと気持ちよくしてあげるからね」
※※※
「話って何だったの?」
「あ、はい……ちょっと……」
二十分ほどして穂乃香が戻ってきた。
整えられているはずの前髪はほつれ、首筋には汗の玉が浮かんでいた。
外はよほど暑いのかと窓の外を見る。
夕方前にもかかわらず、ぎらついた、毒々しさすら感じる日差しが後者を、地面を照らしていた。
行き交う生徒もハンカチで汗を拭ったり団扇で顔に風を送ったりと、ひどく不快そうだった。
「何もないなら、いいんだけどね」
本当は何があったか聞きたかった、しかし穂乃香は話すことなどないと言わんばかりに背を向けてしまった、むっちりとした柔らかそうなお尻を隠すスカートは皺になってわずかにめくれあがっており、肉付きのいい太ももが上の辺りまで姿を見せている。
「朝洲君は?」
「よ、用があるって先に……続き、書きますねっ」
椅子に座り、モニターに向かう穂乃香だったが、ぼんやりと天井を見つめたり、しきりにため息をついたりと作業に集中できていない様子だった。
「大丈夫、具合悪いの?」
穂乃香の身体が跳ねる、振り向いた彼女は紅の目元に涙を浮かべながら、どこか焦点の合わない瞳で自分を見ている。
純朴そうな彼女に似合わない色香をかもし出しつつも、濡れた唇の端からもれる切なげな息に魁人の気持ちは否応なく煽られていった。
「はい…………あの、やっぱりもう帰ってもいいですか? 家でやってくるので」
魁人が何か言う前に、立ち上がり荷物をまとめ始める。
ふわりと立ち上る匂いは、汗と石鹸の匂いと、そこにもう一つ何かが混じっていた、それが何か探る前に、穂乃香は足早に部屋を出てしまう。
「本当に、大丈夫かな……」
心配だった、だがそれ以上に心がざわめいて仕方がなかった。
直久と何かあったのか……だが、穂乃香に限ってそれは考えられない。
きっとただ具合が悪いだけだろう。
不安を心の奥底に閉じ込めるように、ノートパソコンのモニターに向かう。
不快だった蒸し暑さはすっかりどこかに消え失せていた。