連載小説「女装強要妄想ノート」(31) (Pixiv Fanbox)
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4月第3週「パンツルックなら大丈夫だからと、外に連れ出される」
(1)
「うっ、うぁ――でる、でちゃうぅっ……!」
女子小学生のセーラー制服を着せられた佐々木真弓は、ベッドのへりに座って片手でスカートをめくり、そこから聳え立って亀頭まで露出している怒張を、もう片方の手でしごき上げていた。身長140センチ足らずの華奢な体格、可愛らしい顔立ちに、赤いボールのヘアゴムで二つ結びにした黒髪と、一見した限りでは女子小学生としか思われない容姿であったが、その股間から生えているモノは15センチ近くもある立派なもの。もはや合成映像のようにすら見えるアンバランスさだった。
彼の前に座り込んで、ちょうどイチモツを目の高さに覗き込んでいる亜弓が、
「真弓ちゃん、我慢してないでちゃんと出しなさい! 男の子でしょ!」
こちらはTシャツにルームパンツのラフなスタイルで、兄を励ましていた。
日曜日の今日は朝から女子小学生制服で過ごしていたため、ムラムラはじゅうぶん溜まっている。すでに我慢は限界、あともうちょっと勢い良くこすれば射精するというところまで来ているのだが、その最後のひと押しがなかなか決心できない。
その理由は――
(ううっ、どうしてオレ、射精させられてるんだ――!)
部屋で学校の予習をしていたところへ、とつぜん亜弓が現れたのが10分前のこと。入ってくるなり、
「真弓ちゃん、今すぐオナニーして!」
中学生の妹が、高校生の兄に言うことではない。確かにここ一月ほどで、女装を見られたり、勃起を見られたり、オナニーを見られたり、果ては勃起に触られて射精してしまったりしていたが、だからと言って二つ返事で了承できる内容ではなかった。
しかし妹の強引さにけっきょくは押し切られ、真弓はいつも通りベッドに座り、スカートをめくりあげたのだった。朝から静かな興奮状態にあった男性器はたちまちのうちに伸びあがり、発射準備を完了したそこをしごき上げ始めたのだが――
「むぅ、なかなか射精しないわね」
妹は不満げに言う。
「はっ、はっ、あ、亜弓お姉ちゃんに見られてるのも、出しにくいん原因なんだけど……その、出すから、ちょっと外に出ていてもらうわけには――」
「却下。でも困っちゃうなぁ。時間もあんまりないっていうのに」
「時間……って、なんのこと?」
「こっちの話。しょうがない。この前みたいに、ちょっとお手伝いしてあげますか」
「えっ……ま、待って亜弓お姉ちゃん、それは、あ――!」
せっかちな妹が手を出して、真弓のペニスを両手でつかんだ。粘膜に触れられる痛みが走ったものの、すでに先走りで濡れそぼっているのでさほどでもない。むしろ他人に扱き上げられる快感に、射精の前で躊躇していた真弓は最後のひと押しを入れられて――
「あ、ああっ……!」
腰の奥に滾っていた劣情が一気に沸き立ち、真弓は情けない悲鳴をあげながら射精してしまっていた。
直前に亀頭にティッシュをかぶせた真弓が、薄紙の表面に浮き上がる白濁液の塊を呆れたように眺めやって、
「真弓ちゃん、ほんとここだけは兄ちゃんだよねー。男らしさが全部ここに集まっちゃったんじゃないの?」
「うう、言わないで……」
快感と、羞恥と、罪悪感とに意識が押し流されそうになりながら、真弓は情けない声で答えるのだった。
「――で、どうしてあたし、いきなり、お、オナニーさせられたの……?」
手洗いと換気、着替えを済ませて、真弓は改めて妹に尋ねた。
いま着ているのは制服ではなく、どちらかと言えばカジュアルな女児服である。シンプルな白地の胸元に、女児服ブランドのロゴだけが入った女児長袖Tシャツに、目にも鮮やかなレモン・イエローのスキニーパンツ。
これもまた、妹のおさがりとしてもらった服のひとつであった。
(このパンツ、ぴったりしすぎて、恥ずかしい……! スカートじゃないから下着が見られる心配はないけど、逆におちんちんのラインが浮いちゃいそうで……!)
パンツもパンツで恥ずかしい。それを意識させられながらもじもじしていると、
「勃起しないようにするためよ。そのパンツ、勃起すると窮屈で苦しいだろうし、何より周りから見てバレバレでしょ?」
「う、うん。そうだけど……じゃあ、なんであたしに、このパンツを穿かせたの?」
「それはね――」
亜弓は勿体ぶるように一拍置いて、
「今日これから、真弓ちゃんには初めての外出に挑戦してもらうからよ」
「えっ……!?」
外出。その一言に、真弓の心臓が締め上げられるように高鳴り始めた。
(続く)