短編「妹の花嫁になった日」(12) (Pixiv Fanbox)
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(12)
ベッドの上に、仰向けに。スカートを大きくめくりあげて、お尻の肉の間にある窄まりまで見えるほどに、広げた脚を上げる。
真里は再びベッドに腰掛けると、
「まずは軽くほぐしてあげる」
「うん、お願い……」
前戯をねだる少女のような声に、真里は小さく笑って、右手の人差し指を口に含む。軽く濡らした指を兄の菊門に宛がって押し込むと、そこは何の抵抗もなく彼女の指を受け入れて、ねだるように締め付けた。
「うんうん、じゅうぶんにほぐれてるみたいね。それでいてまだ締まりもよさそうだし、いい感じのケツマンに仕上がってるわよ、マユちゃん」
「うっ……あ、ありがとう、マリお姉ちゃん……」
真佑は赤い顔で答える。
「お姉ちゃんに褒められたらお礼を言うこと」――この生活が始まった早い段階から教え込まれていることだったが、アナルの仕上がり具合を褒められてお礼を言うなんて、兄としての尊厳はズタボロだ。
しかし真里は満足げにうなずいて、指を引き抜いて立ち上がり、服を脱ぐ。裸の体にペニスバンドを付けただけという姿でベッドに上がり、「花嫁」を見下ろした。
「さ、始めるわよ」
真里は宣言とともに、ストッキングに包まれた兄の太ももに両手を当てると、体重をかけてぐっと押した。でんぐり返りするようにお尻が軽く浮いて、双丘の間の淫靡な窄まりがいっそうはっきりと晒される。
「ククッ、一週間で、すっかりここは女の子ね」
一週間をかけて拡張し、入浴前に浣腸を済ませた蕾。本来なら排泄のための器官に過ぎない孔は、先ほどの挿入でほぐれて潤みを帯び、男のモノを受け入れる態勢を整えている。
その窄まりに、真里の腰から生えている偽りの男根の先端がそっと宛がわれて、
「んっ……!」
緊張に、真佑の体がこわばる。
「リラックスして、力を抜いて。硬くなってると、かえって痛いって聞いたから」
「う、うんっ……」
そう言われても、これから肛門にあの太いモノを挿入されるのだ。アナルストッパーで一時的に通り抜けたことは何度かあったが、あのサイズのものを出し入れされるのは初めてだった。
「はーっ、はーっ……」
かえって身を硬くする「花嫁」に、真里は仕方なさそうに笑って、
「ま、初めてだから仕方ないわね。痛かったらなるべく力を抜くようにしなさいね」
「うん……」
「じゃ、行くね、マユちゃん」
真里はそう言って、ぐっと腰に力を籠め――
ずぅっ、
ディルドーの亀頭部分がアナルを押し広げながら潜り込み、真佑は痛みとショックに悶絶した。
(は、入ってる――オレのお尻に、真里の、チンコが――)
反射的にお尻に力が入りそうになるのを、必死でこらえる。しかし挿入への生理的券を完全に押さえつけることはできず、括約筋に力が入り、いっそう痛みが強くなった。
「はっ、はぁっ――」
「いいわよ、マユちゃん。そのまま深呼吸して、排泄する時みたいに力を抜いて――」
「う、うん……っ」
言われたとおりに大きく息をつきながら、肛門を広げるようにリラックスさせる。
「はーっ、はーっ……」
「そうよ、その調子。じゃあ、奥まで入れるね」
「う、うん」
うなずいた瞬間、直腸の入り口で止まっていたものが、ずるりと内側にもぐりこんできた。
またも反射的に閉じてしまいそうになる菊門を、なるべく広げたままでいるように気を付ける。その間にも、ディルドーはくちなわのように真佑の体内に入り込んで――ついに真里の腰が真里の尻に密着した。
「ククッ……アハハッ!! 奪っちゃった……マユちゃんの、初めてを――!」
(続く)