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短編「妹の花嫁になった日」(13) (Pixiv Fanbox)

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  (13)  妹は哄笑を響かせながら、腰を軽く揺すった。  彼女自身も興奮に頬を紅潮させている。ディルドーの根元が彼女自身の腰にもあたって、敏感になったクリトリスを刺激していたのだ。  もっとも今の真佑には、そんなことに気が付くような余裕はなかった。 「うあ、あぁ……!」  妹に、処女を奪われた――肉体と心の痛みに、総毛立つような気分を覚える。  そればかりではない。直腸の奥にディルドーの先端が当たり、腸壁越しに圧迫された前立腺が押しつぶされて、頭の芯にバチバチと火花を散らすような快感が駆け抜けた。レースのシュシュを結び付けられた竿が、ビクンと大きく跳ねあがって、 「ひぃ、ん、ぁっ……!?」 「あははっ、マユちゃんも気持ちよくなってくれたみたいで、嬉しいわ!」  「花嫁」の声に甘いものが混じったのを聞き逃さず、真里はさらに哄笑する。  手で押さえていただけだった真佑の両脚を腕に抱え、さらに真佑の腰を浮かせると、自らは膝立ちになって、長いストロークで緩やかに動き始めた。 「ひっ、や、あっ、んっ――!」 「どう、マユちゃん? 気持ちいい? ククッ、正直に答えていいわよ」 「ひっ、い、き、気持ち、いいわけっ……!」  男の身でありながら純白のガールズドレスを着ているだけで恥ずかしいのに、まして実の妹から、乱暴に犯されているのだ。痛い、苦しい、気持ち悪い――ネガティブな感覚と、こんな事態に至った自らの不甲斐なさ、情けなさ、罪悪感と自己嫌悪とが胸を食い荒らす。  なのに―― 「ふぅーん。だったらなんて、おちんちんはこんなにおっきくなって、ぬるぬるになるくらい我慢汁を垂れ流してるのかしら?」  嘲笑が、さらに響き渡る。  彼女の指摘通り、赤々と膨らんだ先端からは我慢汁が幾筋もあふれ出して、雁首から竿、根本近くに巻き付いたシュシュまでをも濡らしていた。 「この体勢になってから、オチンチンには一回も触ってないわよ。つ・ま・り、マユちゃんはもう、お尻だけで気持ちよくなれるぐらい立派な女の子になっちゃったってことね」 「そ、そんなことっ――あんっ!」  一度腰を引いた状態から、ひときわ激しく奥を突かれる真佑。彼の口から漏れ出したのは苦痛の悲鳴ではなく甘い喘ぎであった。 「ククッ、やっぱりもう、ちょっとくらい乱暴にされても大丈夫なくらいになっちゃってる。なら――遠慮はいらないわね?」  真里はにっこり笑うと、もはや一切の躊躇なく、自らの腰を「花嫁」のお尻に叩きつけるように動き始めた。  暗い室内に、ベッドが軋みを上げる音と、肉同士がぶつかり合う音――そしてふたりの喘ぎ声が響く。真佑のお尻は赤く腫れあがり、ペニスは前後に揺れながら先走りのしずくを撒き散らした。 「あっ、あっ、あ、あっ――!」  そのたびに真里の腰に装着されたディルドーは、容赦なく彼の直腸を蹂躙する。特に最奥に達するたびに、ぐっと内臓が圧迫されるような感覚とともに激痛が走ったが、同時に快感も背筋から脳髄へと駆け上がっていって―― (なんで、どうしてオレ、お尻で感じちゃってるんだよぉっ!)  泣きたくなりそうなほどの惨めさに包まれながら、真佑はついに絶頂に達する。  どくっ、どくっ―― 「アハハッ、アハハハハッ!! マユちゃん、お尻だけでイっちゃったんだ! ククッ、もうこれでマユちゃんの体はあたしのモノねっ!」  亀頭から撒き散らされた白濁液に、真里は高らかに宣言すると、彼女自身もまた絶頂に達していた。ディルドーを一番奥まで突き入れた状態のまま、恍惚とした表情で動きを止める。 「あ、ああ、あ……」  虚ろな声を漏らしながら、真佑は射精し続ける。絶頂が止まらない。やがて精液が涸れ果て、透明な体液が潮のように吹きあがる状態になった後も、快楽の小波に揺られるかのように四肢を痙攣させ続けていた。 「はぁー、気持ちよかった」  真理は大きく息をつくと同時にディルドーを引き抜くと、持ち上げていた「花嫁」の脚を下ろす。彼がぐったりと弛緩して、ドレスの裾を治すことも忘れたまま喘いでいるのを見下ろして、 「おしりでイっちゃったね、マユちゃん。どう? 気持ちよかった?」 「う……うん、気持ち、よかった……」  真佑は正直に答える。「花嫁」としてドレスを着せられ、愛を誓ったのちに処女を奪われる――あまりにもゆがんだ「初夜」ではあったが、もはや男としての意地も、尊厳も、矜持も、ことごとく奪われてしまった。  「花婿」の真里はにっこり笑うと、真佑の上に覆いかぶさるようにして、その頭を撫でる。  もう、後戻りできない――アナルの痛みとペニスの疼きに悶えながら、頭を撫でられる喜びが胸の奥に湧き上がるのをこらえきれず、真佑は優しい「花婿」に、引きつったような顔ではにかんでみせるのだった。   (おしまい)

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