短編「妹の花嫁になった日」(8) (Pixiv Fanbox)
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(8)
「さて、わたくしからはもう一つ、真里さんに頼まれていたものをお見せしますね」
カナミはそう言ってランドセルを開くと、中から取り出したモノを、ゴトンと重たげな音とともに、テーブルの上に置く。
毒々しい紫色をした、芋虫のようなソレは――
「ば、バイブ……?」
「ふふ、さすがに真佑お兄様はご存じですわね。ほかにもありますわよ」
楕円球とリモコンをコードでつなげた、ピンクローター。
透明なボトルに赤いキャップがついた、ローションの容器。
どれもおなじみの性玩具であったが、間違っても小学生がランドセルから取り出していいものではない。いったいどこで手に入れたのかと思っていると、
「カナミのおうち、アダルトショップなのよ。お店の商品、ちょっと持ってきてもらったの」
「はい。真里さんに相談いただきまして、持ってまいりました。てっきり真里さんがお使いになるのかと思っていたのですが……」
「そんなわけないじゃん。これはもちろん――マユちゃんに使うのよ」
真里はそう言って、テーブルとベッドの間の空いたスペースを指さし、
「さぁ、マユちゃん。そこにあおむけになって、脚を開いてちょうだい」
「う、うそでしょ……ほんとに、オ――ま、マユに……?」
「もちろん。大丈夫、初心者向けの細いのを持ってきてもらったから、安心して」
少しも安心できない。しかし逆らうことはできず、真佑は恐怖におびえながらも、言われたとおりに床に寝転がり、脚を広げる。スカートは大きく広がって、パンツは少女たちから丸見えだ。恐怖と羞恥に震えながら、胸元で手を握りしめた彼の姿は、まるで男性に乱暴されそうになって怯えている少女のようだった。
「さ、まずはその窮屈そうなパンツ、脱がせてあげる」
正面に座った真里は、そう言って兄の下着に手をかけ、ずり下した。
とたんに、中に閉じ込められていたものが高らかにそそり立ち、雄叫びを上げるように前後に揺れる。
「ククッ、マユちゃんったら、可愛い顔に似合わず立派なモノを持ってるんだから」
「うわぁーっ、チンコってそんなにでかくなるのかぁ。なんかグロいなぁ……」
「こんなに大きくなっているなんて、よほどミライさんのお洋服がお気に召したのですね」
3人の言葉に、真佑はじっと目を閉じて耐える。しかし次の瞬間、お尻にひやりと冷たいものを感じて、ビクッと震えながら目を開けた。
見下ろせば、真里がローションのボトルを開け、まるでハチミツをかけるように、真佑のお尻に粘液を垂らしている。
てっきりペニスに垂らすものだとばっかり思っていた真佑は、
「なっ、なにするのっ、お姉ちゃん……!?」
「何するのって、これを入れるためにほぐさないとダメでしょ?」
妹は本当に、バイブを自分のアナルに入れるつもりなのだ。
そのことを理解した真佑は唇を噛み――次の瞬間、その濡れた肛門にじかに触れられて、「ひっ」と喉を鳴らして背筋をそらしていた。右横に座ったカナミが、
「ふふ、さぁ、わたくしが真佑お兄様のアナルをほぐして差し上げますね」
「やっ、やめて、そんなところ、汚い――ひぃっ!?」
制止する暇もなく、カナミは真佑のアナルに指を浅く入れていた。そのままくりくりとかき回すようにして、アナル周辺の筋肉をほぐしつつ、ローションを塗り広げてゆく。
そして頃合いを見計らい、白魚のようなきれいな指を、年上男子の菊座に深々と入れた。
「あひっ、い、いやぁっ!」
「さすがに締まりがよろしいですわね。わたくしの指をきつく締めつけてきますわ。ふふ、これは開発のし甲斐がありそうです」
カナミは言いながら、指を増やしてゆく。中指を入れて2本、薬指を入れて3本――そのままぐりぐりと、奥深くまで責め立てられて、真佑はガクガクと腰を震わせた。
「ひ、ぃっ――」
「ククッ、真っ赤なエプロンドレスを着て、お尻に指を入れられて喘いでるマユちゃん、本当に女の子みたい。どう? 気持ちいい?」
「い、痛いだけで、気持ちよくなんかっ――」
嘘ではない。感じるのは肛門への異物感と、生理的嫌悪ばかりだ。
なのに――
「ほんとぉ? マユちゃんのチンチン、さっきよりおっきくなって、ヨダレまで垂らしちゃってるみたいだけど?」
「そ、それ、はっ――」
「ふふ、最初はそんなものですわ。さ、これで充分ほぐれたかと」
「ありがと、カナミ。それじゃ、入れましょっか」
貯金箱に500円玉を入れる程度の気軽さで真里が言うと、カナミは真佑の菊門に挿入していた指をそっと抜き、ハンカチで丁寧に拭う。
「じゃあバイブを――って、ミライ、なにしてるの?」
先ほどからミライはおっかなびっくりバイブを握り、スイッチを入れた途端に震え出したそれに「わっ!」と悲鳴を上げていた。
「それ、貸してちょうだい」
「お、おう」
真里はミライの手からバイブを受け取ると、それを兄の菊蕾に宛がい――ゆっくりと、挿入していった。
(続く)