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【エロ文・ご依頼物】 魂換奴隷アナザーストーリー 第一章。 (Pixiv Fanbox)

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【一章 A】  ある世界に存在している、ある大陸。  そこには人間と、多種多様な亜人が暮らしていた。  亜人とは人間とは異なる生命体である。  エルフやドワーフ、そして犬や猫など動物と祖を同じくする獣人などがいる。  亜人の男は非常に屈強で精悍であり、気高く、種族のプライドを持っている。  わずかな例外を除けば人間の男と亜人のオス、特に獣人とでは越えられない種族としての力の差がある。  しかし、オスが屈強であり、プライドが高く、気高い生き物であるのとは正反対にそのメスは生まれ持った劣等種族(オナホメス)であった。  その劣等種族(オナホメス)、亜人のメスは例外なく低身長で、小柄さに似つかわしくない爆乳を持ち合わせ、デカケツ。  そしてまた、非常に美しい顔立ちをしていて、見る者を魅了するような存在である。  それでありながら、生来の淫乱でマゾ体質、自分より背の高い男を見るだけで服従したくなるような生きていることが恥晒しとまで言われる生き物だった。  屈強なオスとは違い、全身が柔らかく、筋肉とは無縁の身体で、人間の四歳児にも押し倒される様な脆弱さを持つ。  服従体質、先天性淫乱症、ド級の被虐願望を持つのが劣等種族(オナホメス)だ。  しかし、それは広くは知られておらず、極僅かな人間がそれを知り、劣等種族(オナホメス)を利用している状況だった。  頭の中では常に誰かに服従することを考えていて万年発情期、そんな劣等種族(オナホメス)たちに密かに噂され、『死の楽園』そう呼ばれる国があった。  それは、大陸のとある国。  決して大きな国ではないが、通行の要所にある為に交易で栄え、かつ国を治める女王の政策で『魔術・医療』に非常に長けた国でもあった。  一部、非人道的な実験が行われている国でもあるが、女王にて稀代の天才魔術師『エリザベート1世』が過去に大陸に蔓延した疫病を無償で治療したことが4度あり、それらの実験も魔術と医術の発展の為にと黙認されている国でもあった。  そんな魔術と医術の国が何故『死の楽園』などと呼ばれているのか、それは―――。  ―――。  ――――――。  ―――国の中でも一部の人間しか知らない女王の別邸。  そこは非常に大きく荘厳であり、立派な屋敷だった。  美しさもあり、華やかな屋敷ではあるが、何故か陰鬱とした雰囲気が立ち込めていた。  「よっと、お前らもなぁ、見た目だけは良いのになぁ……もはや勿体ねぇとも思えねぇや……」  一人の大柄な男がその屋敷の前をズタ袋を引きづって歩いていく。  その袋を雑にひっくり返すと中からゴロンと出てきたのは―――。 「……ぅあ❤ あ~❤ ……あ~❤ ぅ❤ ……❤」  ―――可愛らしい顔をして、頭には犬の耳を生やした獣人……そのメス、つまりは劣等種族(オナホメス)だった。  明るい茶色の髪に、生意気そうなツリ目、特大の爆乳。  綺麗な肌をしていて街を歩けば男の視線が四方から突き刺さることが予想できる美少女であった。  しかし、服も着せらずにまるでゴミの様に袋に詰め込まれていた彼女には、本来あるはずの手足がなかった。  生まれつきないというものではなく、明らかに人為的に斬り落とされ、雑に傷をふさがれている状態。  その手足を失ったメスは、既に正気を失っているようで意味のある言葉も喋れないでいる。  ヨダレを垂らし、脳がやられているようで鼻からも出血をしおり、その心は完全に死んでる。  しかし、その顔には快楽に緩んだ至福の笑みが浮かんでいて、蕩けた瞳にはハートが浮かんでいるようだった。  この劣等種族(オナホメス)は、屋敷の主人にて国を治める女王エリザベート1世こと、エリザによって実験の果てにイキ殺された慣れの果てである。  屋敷では日々、さまざまな劣等種族(オナホメス)が魔術の実験で、はたまたエリザの趣味や戯れてアクメ死を迎えている。  そして死んだ劣等種族(オナホメス)は使用人の男が屋敷の外へと運び出し、外に並んだ絞首台へと吊るすのが慣例だった。  吊るされている劣等種族(オナホメス)は、一つ二つではない。  屋敷の門の前にはまるで来訪者を迎えるオブジェの様に、いくつもの絞首台が並び、そこに五体満足のものから、今回のように手足のない劣等種族(オナホメス)が吊るされている。  劣等種族(オナホメス)というのは、肉体的には非常に弱いが生命力は強く、吊るされてもしばらくは生きていて非常に悪趣味なオブジェと化している。  使用人の男は運んできた手足のない劣等種族(オナホメス)の首に縄をかけると、絞首台に吊るす準備をしていく。 「ぅあ? あ……❤ あ~❤」 「ぅっし……次も劣等種族(オナホメス)に産まれてこい、よっと!」 「ひぐぅ❤❤❤」    ロープを絞首台に引っかけて、劣等種族(オナホメス)の首に巻きつけたのとは反対側を強く引くと、その軽い身体は簡単に吊るされることになる。  細い首に食い込むロープ。  『死』と言う生命に対する最大級の脅威を与えられることにより劣等種族(オナホメス)は―――。 「ぎひぃいぃいい❤❤❤❤❤」  ”ぷっしぃいぃいいい❤”  ―――壊れた心のまま、まんこから大量の潮を噴いていった。  殺される瞬間まで絶頂していくのがこの劣等種族(オナホメス)たちだ。  死ぬ、殺される、心が死んでいても反応して絶頂して潮を噴いていく。  劣等種族(オナホメス)を吊るした使用人の男はそれをモロに顔に浴びていくが顔色一つ変えない。  慣れた様子で、死ぬ寸前まで生き続け、悶え、声をあげる劣等種族(オナホメス)を確認したら他の絞首台を見て回る。  完全に死んでいるものはロープを解いて、雑に地面に落としていく。  落とした死体を袋に詰め込んでいく作業を当たり前に男は行っていた。  そんな作業をしている使用人に頭までローブをまとった小柄な人影が近づいてきた。 「ぁん?」 「…………」  使用人は額の汗を拭いながら、既に目の前の小柄な相手が誰なのかもうわかっていた。  この屋敷を訪れるものなど数が限られているからだ。  答え合わせをするように、相手はフードを脱ぐとその下からはピョコンと可愛いウサギの耳が出てきた。  顔全体が露わになり、見えてきたのは非常に可愛らしい顔をした獣人のメス。  小柄で可愛らしく、服の上からでもわかるデカパイをぶら下げた姿は劣等種族(オナホメス)そのもの。  そんなウサギは期待に目を輝かせて、ヨダレさえ垂らしながら―――。  「あ……あの……え、エリザ様に……謁見を……❤」  ―――そう告げてきた。  その言葉の持つ意味を男は良く知っていた。  この屋敷を訪ねてくる獣人のメスは全員そうだから今更驚きもしない。 「あー……あいよ、こっちィ来い」 「は、はいっ……!」  吊るされて潮を噴く先ほどの犬の獣人を『羨ましそう』に見上げるウサギ娘を連れて使用人は屋敷に向かう。  歩くたびにデカ乳を揺らす劣等種族(オナホメス)、そのムチムチの太ももには既にマン汁が垂れているようだった。  男は知っている。  この屋敷が『死の楽園』などと呼ばれていることを。  男は知っている。  獣人のメスにとってこの屋敷は憧れの場所だと。  男は知っている―――。 「分かってると思うけどなぁ……ウサギちゃんよ、早ければ明日の朝にもお前はあそこだ」  ―――親指で示したさっき死体を落とした絞首台、そこに近いうちに吊るされることになると。 「は……はい……❤」 「ぺっ……変態が……」  吊るされることを知りながら屋敷にやってきた?  違う、吊るされることを期待して劣等種族(オナホメス)はここにやってくるのだ。  この国を統べる天才魔術師、国の外ではかつて疫病に対して効果的な治療法を打ち出して、無償で各国に提供したことから『施しの聖女』などと呼ばれているエリザに殺されることを望んで。  死ぬほどの快感を元めて自分から望んで劣等種族(オナホメス)たちがやってくる。  今日もまた一匹の劣等種族(オナホメス)が死の楽園へと足を踏み入れた。 【一章 B】    死の楽園とも呼ばれる屋敷。  そして国を統べる女王たるエリザ様、ことエリザベート1世とはどのような人物か。  彼女は人間の魔術師である。  見た目は、長くややウェーブのかかった艶のある綺麗な黒髪を持つ美少女である。  その美貌は目を見張るものがあり、大抵の男は見惚れてしまう様なものだった。  その艶のある黒髪はどのようなケアを施しているのか、各国の貴族の女性が知りたくなる美しさだ。  肌は非常に滑らかでこちらにも艶があり、シミとは無縁であり、かといって作り物めいた美しさではなく人間の女の肌として綺麗なのだ。  何よりも顔は、ツリ目がちで、見るものを見下す目つきをしているが可憐な美少女である。  スタイルも非常に良く、『エリザ唯一の欠点』を除けば全てにおいて完璧と言える姿をしていた。  その欠点とは―――。  『貧乳ならぬ無乳』  ―――である。  美少女である。  国の女王である。  魔術師としても世界でも指折りの存在である。  スタイルも良く、非常に肉感的な尻をしている。  しかし、その胸はほとんど『真っ平』であった。  女性的な膨らみが0の胸板、そこだけが彼女の自覚する欠点でありコンプレックスであった。   そして、そんな美少女な見た目をしていながらも、実年齢は445歳という人間にあるまじき高齢である。  それは彼女の異常ともいえる美への渇望、老いへの恐怖がそうさせた結果だった。  魔術を深奥まで極めんとすれば時間が足りなくなる、それは常識である。  故に、魔術師はあらゆる手段で延命を試みるものだ。  エリザは延命の方法を医術の研究、人体を『その手で隅々まで研究』することに求めた。  結果、驚異的な若さと、そして朽ちぬ美貌を手に入れるに至ったのだ。  その過程で習得した医療技術、薬学知識は大陸でも随一となり各国の王族や貴族が治療を望むほどであった。  故に、様々な実験や非道が黙認されているのだ。  彼女の残虐非道ともいえる行為の数々を咎めるものは誰もいない。  そのエリザが美を求める中で目を付けたのが亜人のメスだった。  エルフを筆頭に、亜人のメスは非常に美しい。  そこに目を付けた彼女は亜人のメスを自分の美に利用することにしたのだ。  その生き血を浴びて、生き胆を食らう。  エルフの肉を食らい、獣人の血を飲む。  美しいと目を付けた亜人のメスを捉えては実験し、イキ殺し、食らう。  それを繰り返して400年。  欲望と自己愛の結晶、それがエリザベート1世であった。  絶対の女王として国を治め、他国にその治療技術で取り入り、国としての立場を固めた。  領地を増やすようなことはせずにいることで他国に目を付けられるのも避けている。事実、エリザが建国して300年ほどになるが、国の大きさは一切変わっていない。  その変わらない国の奥、もっとも暗い場所に彼女はいる。  血と愛液に満ちた死の楽園、華やかで煌びやかな王宮とは正反対の別邸に彼女は住んでいる。  そこでは日々、劣等種族(オナホメス)の喘ぎと悲鳴が木霊していく。  劣等種族(オナホメス)は、この屋敷では、エリザが美しさを保つための実験の道具であり、ペットであり、ストレス発散の為にサンドバッグであり―――また、美容食品である。  他国では施しの聖女などと言われる彼女。  しかし、それは偽りでしかない。  魔術師・エリザベート1世とは『赤い魔女』『死をまき散らす闇』『吸血貴』『デミイーター』そう呼ばれる、バケモノの一種である。  自分の美貌の為に全てを利用し、そして亜人のメスを文字通り食い散らかす邪悪な怪物。  それがエリザと呼ばれる女だった。 【一章 C】 「ひぎぃいぃいいいいイクイクイクイクイクイクいぐぅぅううぅううう❤❤❤」  屋敷の中、エリザの実験室に悲鳴のような喘ぎ声が響いていく。  悲鳴をあげているのはウサギ耳の可愛らしい獣人であった。  その獣人はエリザによって苛烈な責めを受けている……訳ではなくただ手足を縛られて床に転がされている。  それだけでウサギ耳の劣等種族(オナホメス)は潮を噴いて絶頂していた。 「ふぅん……淫乱体質のデミは残らずホルモンのバランスが狂っているのは知っていたけど、それを更に偏らせるとこうなるのねぇ❤」  その絶頂するウサギを前にエリザは『椅子』に座りながら、綺麗な黒髪をかきあげて微笑む。  彼女の片手には装飾の凝ったグラスがあり、そこにはルビー色の赤ワイン……ではなく、イキ殺した犬の劣等種族(オナホメス)から搾った血が注がれていた。  非常に楽しそうに目を細めて微笑むのは、この屋敷の主にて、国の女王、エリザベート1世。  彼女はこのように日々、亜人のメスに実験を施し、研究して自分の美の為に役立てることを考えていた。  今は、亜人たちのホルモンバランスを意図的に崩すことでどんな反応になるのかを見ているようだった。 「イクっ❤ イク❤ いぐぅう❤ げほっ❤ あぁぁああ゛❤ けひゅっ❤ 呼吸が、できなっ❤」  床に転がる劣等種族(オナホメス)は、劣等種族(オナホメス)特有のホルモンバランスを崩されて全身性感帯の淫乱体質が更に強化されて、転がされているだけで絶頂を迎えているようだった。 「風が吹くだけでイク……痛風ならぬ逝き風ね……ふふふ❤」   エリザはその無様な姿を楽しみそうに見つめて笑い、グラスの血を飲みながら、傍らの机の上に設置した紙にその様子などを手早く記していた。  そのエリザに声がかけられる―――。 「っ…………エリザ、さま……!」 「もう少し崩すバランスを調整すれば任意に感度を変化できそうね……」  ―――それは苦しそうな男の声。  それを聞こえていないかのように振る舞い、エリザは研究記録を見直していく。  素早く文字に視線を走らせて、今なお絶頂し、呼吸すらできずに苦しむ劣等種族(オナホメス)の姿を楽しそうに見下していた。  そこにまた―――。 「エリザ様……もう、腕が、どうか……!」  ―――再び悲痛そうな声がかけられていく。  その言葉にエリザは少しだけ口の端を吊り上げるように笑うと、研究記録を机に戻して視線を下に向けた。  見つめる先は自分の尻の下、まな板ともいえるほどに貧弱な上半身とは正反対にムチムチと肉のついたその尻の下。  そこにいるのは―――。 「あら? 何か言ったかしら? クスクス……❤ おかしいわね? ……ねぇ、いつから椅子が喋るようになったのかしら?」 「っ!」  ―――男だった。  男はこの屋敷で働く使用人の一人である。  普段は屋敷内の清掃などを任されている十数人いるうちの1人なのだが、数時間前にエリザが「足音が気に入らない」という理由で椅子になるように命令していたのだ。  それはこの屋敷、いやこの国では『ままあること』ではあった。それだけエリザの存在は絶対であり、また恐怖なのだ。  スタイルが良く、下半身はムチムチしているが全体的にすらっとしているエリザ、人間としての体重は軽いと言える。  しかし、それを―――人ひとりを背中に乗せて既に2時間以上四つん這いの姿勢を強要されている男の腕は限界に達していた。  小刻みに震え、今にも崩れ落ちそうなのを気力で耐えている、そんな状況だ。  その苦しそうな姿を実に楽しそうにエリザは見つめていく。  彼女にはそれが許される。  国の主であり、そしてこの屋敷の主。  ここに、この国にあるものは等しく彼女の玩具であるという認識をエリザは持っていた。  そして、それを押し通すほどの力も有していた。  天才的な魔術師である彼女、前述したように国の領地を決して増やさない政策をとっている。  それは、民が多くなり自分に反旗を翻すような集団を作らせない為である。  そしてまた、自分が魔術師として一人で全員殺せる程度の数に留めているのでもあった。  エリザはやろうと思えば国民を皆殺しに出来る、それは全ての人間が知っていた。  もちろん、近くで働く使用人はそれを強く、非常に強く知っている。  だからこそ、肉体の限界まで耐えているのだが、それにも限度はあるのだ。 「すみま、せん……っ、し、しかし、も、もう、腕の感覚がなく、このままでは……っ!」 「くふっ❤ ふふふふ、そう腕の感覚がないのね? それは大変ね……❤」  もし、崩れ落ちてエリザを床に倒してしまえば一大事である。  それくらいのことは理解している男は必死に頼み込む。  エリザは楽しそうに、美しい顔に非常に邪悪な笑みを浮かばせると片腕中空で手早く動かし、魔方陣を描いた。  その魔方陣は一瞬輝くと、何もなかったそこに1mほどの乗馬用の鞭を作り出した。  シレっとやってみせたエリザの魔術だが、それは何もない空間から鞭を作り出す、無からの物質の錬成という偉業、魔術師が見れば腰を抜かすようなものだった。  そして作り出した鞭、本来は人に向けて振るうものではないそれを手にすると軽く素振りをしたのちに―――。  ”ヒュンッ!”  ”べちぃいん!!” 「ぎっ!? ぃいぃいいいぃい!!!」  ―――男の腕を狙い振り下ろした。  しなやかに撓った鞭は、空気を裂く音を響かせて男の腕を叩いた。   その肌にくっきりと蚯蚓腫れを刻み込む痛打。 「ぎあぁああ! え、エリザ、さま、なにを、ぉおぉ……!?!」 「あら? 感覚がないのではなくって?」 「!?」  悲鳴を上げる男にエリザはシレっと告げる。  それは子供じみた揚げ足取りであった。  ムチムチした足を組み替えて、そのまま2度3度と男の腕に鞭を振り下ろしていく。  ”べちぃん! べちぃいいん! べちぃい!” 「ぎぐぃいいぃあああ! お、おぐぅうう……! お、おお、お許しを、ど、どぉかぁ……!」 「あらぁ? クスクス……❤ 感覚があるの? ないの? どっちなのかしらね?」  口調は尊大でありつつも気品がある。  しかしながら言葉に込められている無邪気な邪悪さは隠し切れない。隠す気もないのだろう。  劣等種族(オナホメス)の実験そっちのけにして男を苦しませることを楽しんでいるようだった。  エリザは劣等種族(オナホメス)に限らず、他者を虐げるのを楽しむ趣味があった。  劣等種族(オナホメス)については、例外なく爆乳であることから、自身の無乳とも言える乳房の無さからの嫉妬も激しく、実験とは無関係に嬲り殺して遊ぶことがある。  もしも、エリザに向かって「お前は無乳だから獣人のデカ乳に嫉妬してそんなことをしているんだろう」などと言えば、死は免れないだろう。  そんな彼女の加虐趣味に使用人は弄ばれることになる。  ただでさえ椅子にされて限界の男の腕を何度も鞭で打ち、悲鳴、呻き声を楽しんでいくエリザ。  一旦鞭を振るう手を止めると身体を少し倒して男の頭に可憐な唇を寄せて囁いた。 「ねぇ? ……辛いのならば無理はしなくて良いのよ?」 「エリザ……さま?」  甘く、毒のような声。  人を蝕む蜜毒。 「あなたの妹さんとても可愛らしいのよね? ふふふ❤」 「!? エリザ様……? 何を……」 「しかも今度ご結婚なさるとか……❤ そんな幸せを目の前にした可憐な妹さんが無残にもレイプされて……四肢切断されて……婚約者の家に届けられたら……喜劇じゃなくて?」 「!!!」  非常に美しい女王から告げられるのは最低の未来。  これが脅しではないことを使用人は知っていた。  過去に似たような状況で、エリザの指示を守れなかった使用人の男がいた。  その男の母は、エリザが告げたような【とびっきりの喜劇】を演じることになったのだ。  男はその報せを聞いて間もなく自殺した。  それを見てエリザが心底楽しそうに笑っているのを彼は鮮明に覚えていた。  自分の仕えている美しい主人が、女王が、誰よりも悪辣で邪悪であることを知っていた。 「エリザ……さま……どうか、どうか、妹だけは、どうか……!」 「ふふふ……椅子は喋らないのではなくて?」 「っ! ……ぐぅう……!」  冷たく突き刺さるような視線を与えられて男は黙るしかない。  筋肉が痙攣し、鞭でつけられた痛みに耐えながら歯を食いしばる。  もし、自分が崩れ落ちればエリザは先ほどの喜劇を実行させるだろう。  だから男は必死に、必死に耐えていく。 「ん? あら?」 「かひゅっ……❤ こひゅ……❤」 「絶頂し過ぎて呼吸も出来なかったようね……ふぅん、これはもうダメね……」  使用人を散々嬲って楽しんだ後に、視線を実験中のウサギ娘に戻したエリザ。  そこにはマン汁と潮をまき散らし、呼吸も出来ないほどの絶頂の末に、脳までやられたのか鼻血を垂らしてイキ死かけの劣等種族(オナホメス)がいた。  その様子をまた手早く記録にメモを取っていたエリザは「ウサギ肉って何の効能もないのよね……」と呟いた。  エリザは『亜人喰らい(デミイーター)』の2つ名通り、亜人をイキ殺しては食していた。  エルフの肉は長寿を、人魚の肝は不老を完ぺきではないが彼女にもたらしている。  様々な亜人を食べて、その効果を知り尽くしているエリザである。  その彼女の言葉通り、ウサギの亜人は特に効能はないのだ。  そしてまた、どの亜人の肉も、血も、エリザ唯一の悩み、胸の無さを解決するには至っていない。   「……スゥ…………グズ! これを片付けなさい」 「ヘイっ、ただいま……へへへ」  エリザは研究室の外に向けて声をかけた。   言葉に反応して直ぐに部屋に入ってきたのは大柄で筋肉質、しかし醜い男だった。名はグズ。  この男はイキ死んだ劣等種族(オナホメス)の処理を任されている男であり、屋敷の前に吊るすのも役目だった。  エリザはこの醜い男が大嫌いであった。  しかし、元肉屋で屠殺や解体の手際から雇い続けているのだった。   「醜い顔を見せないでくれる? さっさと片付けなさい。あなたの顔を見ると気分が滅入るの」 「こりゃ失礼、へへへ、エリザ様は今日も美しくあられますなぁ……」 「…………」  屠殺人のグズは下卑た視線を主人に浴びせながら、のしのしと劣等種族(オナホメス)に近づいていき、イキ死にかけているウサギ娘をズタ袋に詰め込んでいく。  そして、自分の方を見向きもしない、視界にも入れたくないという態度を取るエリザに「おっと、髪が乱れてますよ」と一言かける。  エリザはそれに言葉も発しないでそっと自分の綺麗な髪を手で直していく。  実際に乱れていた訳ではないが、このグズが学んだ小さな処世術が今の一言である。  常に身なりを気にしているエリザに怒られない程度に声をかけるというものだった。 「ウサギの肉は何にもならないわ、生きたまま血を抜いて風呂に入れておきなさい。あと、牧場のウサギも2匹くらい血を抜いてそれも風呂に回しなさい」 「へぇ、かしこまりました、エリザ様の言う通りにさせて頂きますぜぇ……げへへ」 「……さっさと消えなさい」 「へへへ……」  一声かけるだけでも拒絶をされ、それにグズは内心では「この腐れババァが……いつかボッコボコに犯してやる」と思いながらもそれを押し込めて、袋を担ぐと部屋を出て行くのだった。 「ふん……醜い男……やっぱり…………私には貴方様しかおりませんわ…………イクス様」  冷たい視線をグズの背中にチラりと向けたエリザは、さっきまでとは声も表情も変えて、まるで乙女の様に小さく呟いた。  ある、一人の男の名前を。 

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