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短編「妹の花嫁になった日」(9) (Pixiv Fanbox)

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  (9) 「お、お、あ……!」  本来は排泄のための器官に、細く、硬い棒状のものが、容赦なく潜り込んでくる。先ほどカナミに指を入れられた時よりも、さらに強烈な異物感と嫌悪感に、真佑はついに絶叫した。 「お願い、やめてぇっ! もう、抜いて――!」 「あらあら、ちょっとお声が大きいですわよ」  カナミはころころと笑いながら、なぜか立ち上がって、自らのショーツを脱ぐ。  女子小学生らしからぬ上品なナイロンのショーツを、 「真佑お兄様、わたくしの下着を差し上げますから、少し静かにしててくださいませね」 「んぐっ……!」  口の中に、押し込まれた。妹の下着を嗅いでいた時を上回る、甘ったるいような強烈な匂いが、口腔から鼻腔、胸腔までをも満たしてゆく。  とっさに取り出そうと伸ばしたその手を、 「おっと、いいこにしてなよ、マユちゃん」  いつの間にか頭側に回り込んでいたミライが押さえ込んだ。  少女とはいえミライの力は強く、真佑ではとても押し返せない。口の中に詰め込まれたショーツを吐き出すこともできず、真佑はカナミのショーツにしみ込んだ汗の匂いと味を噛みしめる羽目になる。  その間に、細めとはいえバイブはついに根本近くまで挿入され―― 「スイッチオーン」  真里の呑気な声とともに、バイブが低いうなりを上げて振動しはじめた。 「んぅ――っ!?」  ガクン、と真佑の腰が躍る。細い先端で腸壁を圧迫される痛みと、閉じることを許されない肛門への異物感に加え、直腸全体を震わされているのだから、ひとたまりもない。ショーツの下からくぐもった声を上げるばかりだ。  悶える兄を見下ろした真里は、 「アハハッ、どう? 初めてのアナルバイブは? ……って、口をふさいでる状態じゃ聞けないか。うーん、でも、さすがに最初からアナルで感じて射精、ってのは無理かしらねぇ」 「ええ。即ハメチンポで感じるのはさすがに、ファンタジーかと思います。最初は肛門への痛みでそれどころではありませんから、だんだん広げて慣れさせていくところから始めませんと」 「とすると、ストッパーとかで広げていった方がいいかしらね」 「はい。明日にでも初心者用のものをご用意いたしますわ」  カナミは察しよく言いながら、テーブルの上に残っていたローターを手にする。  挿入されているアナルの上――そこに高々と屹立し、赤々と膨らんだ先端から先走りを垂らしている肉の塔を見下ろして、 「ふふ、ですがこちらにはローションを使わずともよろしそうですね。それでは――」  片手にローターのリモコン、もう片方の手にコードの半ばほどを持ち、まるで縁日の風船釣りをするように卵型の本体を垂らして、屹立する亀頭の先端に触れさせた。 「それでは真佑お兄様。これからローターを動かして差し上げますわね。3、2、1――」 「んっ、んぅーっ!」  あえてカウントダウンすることで、股間に意識を集中させる。  カナミの意図を理解できるはずもなく、真佑はアナルバイブの振動に悶えつつも、彼女の思惑通りにローターの当たっている亀頭に意識を向けてしまい―― 「ゼロ」  ブゥン、と低いうなりが二重奏になった瞬間、真佑の腰が釣り上げられたばかりの魚のように、床の上で跳ねた。  未開発のアナルへの刺激とは段違いの、亀頭そのものへのダイレクトアタック。振り子のように揺れる不規則な動きとも相まって、フル勃起して一触即発状態のペニスに最後の一押しを与えるには、じゅうぶんすぎるほどの刺激であった。  快感とともに、マグマのような粘液が尿道を馳せる。  直後、怒張はバネ仕掛けのように大きく腹側に跳ね上がりながら、白濁液を撒き散らした。すぐ近くに垂れ下がっていたピンクローターはもちろん、そのコードをつまんでいたカナミの手にもかかり、めくりあげているエプロンドレスの裏地や彼自身の体にも、雨だれのように降り注いだ。  その光景に、少女たちは目を奪われる。 「うわっ、なんか出た! 漏らしたのか?」 「違うわよ、ミライ。保険の授業で習ったでしょ? これが精液ってやつ」 「ふふ、真佑お兄様ったら、お元気ですこと」 「んふーっ、んふーっ……」  いまだ口に残るカナミのショーツに息苦しさを覚えながらも、真佑は射精後の脱力感にあえぐ。その心は、罪悪感と慙愧でいっぱいだった。 (や、やっちゃった……) (女の子の服を着せられて、下半身丸出しにされて、お尻にオモチャを入れられて――死にたいくらい恥ずかしいのに、チンコはずっと、勃ってて――ちょっと触られただけで、あんなに射精するなんて……!) (なのに……) 「あーあ、楽しかった。マユちゃんも気持ちよかったでしょ?」  妹に尋ねられて、真佑は情けない顔で小さくうなずくのだった。   (続く)

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